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ロータリエンコーダ編(定格と特性)

ロータリエンコーダ編(定格と特性)

エンコーダの規格に関しては、インクリメンタル形ロータリエンコーダがNECA規格(NECA 3901)に規定されている。 このNECA規格をもとに定格及び特性の主要な項目について説明する。

1. インクリメンタル形の1回転当たりのパルス数

10、20、25、 30、40、50、60、90、 100、120、125、150、 200、240、
250、256、 300、 320、 360、400、500、 512、 600、720、 750、 800、
900、 1000、1024、1200、1250、 1500、1800、2000、2048、2400、
2500、 3000、 3600、4000、4096、 5000、5400、 6000、9000
*上記青文字部分が弊社で用意しているパルス数である。

2. 出力波形の偏差

インクリメンタル形の出力波形は、オン/オフの比率がほぼ1:1の短形波であるが、NECA規格では波形の偏差について図13に示すように規定している。

3. 最高応答周波数

インクリメンタル形の場合、シャフトを連続的に回転させたとき、正しい波形の出力信号を得ることのできる最高回転数を意味し、通常1秒当たりのパルス数、すなわち周波数で表現する。 最高応答周波数が判かれば、最高回転数は次式により算出できる。

最高回転数=(最高応答周波数÷1回転当たりパルス数)×60 (rpm)

NECA規格ではアブソリュート形の規定はないが、アブソリュート形では、出力信号が符号であるため周波数では表現しにくく、1秒当たりの出力番地数や、 1分当たりのシャフトの回転数で表現する例が多い。

4. 周囲温度

一般的な使用環境を表わす標準使用状態について、NECA規格では次のように規定している。

  • ・周囲温度:−10~55℃
  • ・相対湿度:45~85%
  • ・標高  :2000m以下

出典 : 社団法人 日本電気制御機器工業会「制御機器の基礎知識-選び方・使い方-センサ編」 2001年7月

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一部誤記修正しています。