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ロータリエンコーダ編(定義)

ロータリエンコーダ編(定義)

ロータリエンコーダ(以下、エンコーダと略称する)とは外部より自在に回転させることのできるシャフトをそなえ、このシャフトを回転させると回転角度に応じた出力信号を発生する装置で、 インクリメンタル形とアブソリュート形がある。インクリメンタル形の出力信号は、図1に示すような短形波のパルス信号である。

インクリメンタルエンコーダが1回転する際に発生する出力信号のパルス数は、エンコーダの仕様に応じた固有の値であり、例えば1回転に100パルスとか 1000パルスという数である。 通常、この出力信号をカウンタなどにより積算(計数)することにより、スタート点からの回転角度を知ることができる。インクリメンタルエンコーダに対してアブソリュートエンコーダと呼ばれるものがある。 アブソリュートエンコーダの特長は、シャフトの現在位置(角度)に対応する角度信号が絶対値の出力として得られることである。このため、インクメンタル形では不可能な起動時や停電復帰時の現在位置確認が可能である。 アブソリュートエンコーダの出力信号は1回転当たりの分解能(インクリメンタル形のパルス数に相当する)を2進数で表現するのに必要なだけの出力数が要求され、例えば分解能256(28)の場合の出力数は8個、 分解能1024(210)の場合の出力数は10個となる。

出典 : 社団法人 日本電気制御機器工業会「制御機器の基礎知識-選び方・使い方-センサ編」 2001年7月

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