光電形近接スイッチはその種類がきわめて多く、分類方法だけでもいろいろある。検出方法、動作形態、出力形式、用途、外形・形状・寸法、構成などの分類項目がある。
本ページでは、JIS規格をもとに他の分類項目も含めて次に述べる種類に分類し、説明する。
光電形近接スイッチの検出方式による種類は原理的に大きく分けると
さらに細分化すると、透過形にはライトカーテン、リフレクタ形にはポラライズドリフレクタ形、反射形には拡散反射形、限定反射形及び測距式反射形などが含まれる。
それぞれの検出方式に関しては後に説明する。
光電形近接スイッチの用途はいろいろあり、用途・機能がまとまっている専用のものとして次のものがある。
検出マークを検出する専用のもので、透過形と反射形がある。
エリア状の検出領域をもち、透過形とリフレクタ形がある。
光電形近接スイッチの構成機能要素としては投光部、受光部、増幅部、制御部、電源部の基本部位で構成される。
投光部は光源の種類として、LEDが主で、他にLD(レーザダイオード)が使用されている。
受光部は受光素子の種類としてフォトトランジスタ、フォトダイオード、PSD(位置検出用フォトダイオード)が主に使用されている。
光電形近接スイッチの構成機能による種類としては次のものがある。
投光部、受光部だけを分離してそれぞれの投光器、受光器としたもの、あるいは一体の投受光器としたもの。)
増幅部及び制御部、電源部は一体のアンプユニット形をとり、盤内や機械側に取付けられる。
投受光器は投光素子、受光素子および光学系だけで構成されるので非常に小形のものが得られる。
投光部、受光部、増幅部及び制御部を一体とし、増幅部および制御部内蔵形の投光器、受光器あるいは投受光器としたもの。電源部は単独に電源ユニットあるいはパワーリレーを組込んだコントロールユニットの形をとる。
受光部、増幅部及び制御部が一体となっているため、微小信号の信号線を引き回す必要がなく電気的ノイズの影響を受け難いという特長がある。
投光器、受光器は増幅部、制御部を含むためアンプ分離形のセンサ部よりも多少大きくなるが、電子回路のIC化に伴い、かなり小さいものも増えてきた。
アンプ内蔵形をさらに発展させて電源部までを投光器、受光器に内蔵したもの。
電気的ノイズの影響をほとんど受けないうえ、直接商用電源に接続でき、また受光器から直接容量の大きな制御出力が得られるので、非常に使い易いという特長をもつ。
投光器、受光器には電源トランスなどまで含むため他の形態と比べると、かなり大きくなる。
センサ部をより小形化するために光学系に光ファイバを接続するようにしたもの。
ファイバ先端の組合せにより透過形、リフレクタ形および反射形のいずれでも使用できる。また、前述の三構成のいずれでも出来るが、アンプ内蔵形が多くみられる。
出力形式はJIS規格では無接点のスイッチング出力に限定されているが、その他の形式も含めて分類すると次のようなものがある。
回路構成や詳細については「共通 ■センサの上手な使い方 3.出力」及び「共通 ■近接スイッチとは 2.用語の定義」を参照のこと。
なお、自己診断などの異常出力機能については、仕様が統一されていないためこのような出力あることを紹介するに留める。
外形、形状、寸法による分類は次のようなものがある。