光電形近接スイッチの定格・性能のうち、重要なものについてJIS規格にもとづき解説する。
検出範囲は清浄空気条件、周囲温度が23±5℃、周囲光が0lxと5000lx及び定格電圧または電圧範囲内のいずれかの電圧の条件にて図1と及び図2にて規定される。(弊社では検出距離と呼んでいる。)
光電形近接スイッチが受けた光と動作するのに必要な光との比率をいう。(弊社では受光出力余裕度と呼んでおり、受光出力-距離特性で表わす。)
動作には、動作機能としてメイク(NO)機能とブレイク(NC)機能がある。
メイク機能は検出体が検出されたときに負荷電流を流し、検出体が検出されないときに負荷電流を流さない。ブレイク機能は検出体が検出されたときに負荷電流を流さなく、検出体が検出されないときに負荷電流を流す。出力形態と動作機能及び検出方式と動作機能の関係を図3及び図4に示す。光電形近接スイッチには慣例的にライトオン(LO)機能とダークオン(DO)機能もよく使用されるので参考までに併記する。 (弊社では入光時ON、しゃ光時ONと呼んでいる。)
また、タイマ機能をもった場合の動作を図5に示す。
実効動作距離(Sr)の繰返精度(R)は、8時間にわたり周囲温度23±5℃・相対湿度±5%の許容誤差内・一定の電源電圧の条件にて、任意の2回の測定値の差は実効動作距離の10%以下とする。
応差(H)は周囲温度23±5℃及び一定の電源電圧にて、実効動作距離の20%以下とする。
動作サイクル周波数(f )は次の式にて決定される。
周囲光5000lxにて検出範囲が保証される。
光電形近接スイッチは−5℃~+55℃の温度範囲で動作しなければならない。また、動作特性は周囲温度の許容範囲内で維持されなければならない。