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共通編 センサとは

センサとは

自動制御装置は基本的に、目鼻にあたる検出部、頭脳にあたる制御部、そして手足にあたる操作部の3ブロックで構成されている。
センサはこの検出部を構成する重要な要素となっている。

代表的なものとして、マイクロスイッチなどの接触動作形と、近接スイッチなどの非接触動作形がある。

後者の非接触動作形は、 2線式近接スイッチに代表されるようにマイクロスイッチなみの簡便な取扱いやすさを指向するものと検出機能に重点をおくものの2極に分化する傾向にある。

情報通信技術の進展を背景として産業の国際化が進んでおり、マイクロスイッチ、近接スイッチといった代表的なセンサについては国際規格であるIEC規格で規格化され、国内標準であるJIS規格もこれに準拠して規格化が進んでいる。

センサを動作させるには、何らかの駆動エネルギーの媒体が必要であり、たとえばマイクロスイッチでは押ボタン部分を押す機械的なエネルギーがそれにあたる。

このような媒体エネルギーには表1のような種類があり、各種のセンサに応用されている。(当サイト「センサの基礎知識」に掲載しているセンサは非接触動作形である。)

<表1 センサに応用されるエネルギーの種類>
エネルギーの種類 検出の媒体 センサの具体例 検出の対象物 検出方式
電磁エネルギー 磁界 誘導型近接スイッチ 金属導体 非接触
磁気形近接スイッチ 永久磁石
電界 静電容量形近接スイッチ 絶縁物 非接触
静電容量式レベルスイッチ 高誘電率物体 接触
電波 (レーダ) 電波反射物体 非接触
光エネルギー 光電形近接スイッチ 透明・不透明物体 非接触
フォトインタラプタ 不透明物体(ドグ)
変位センサ 透明・不透明物体
測長センサ 透明・不透明物体
カラーセンサ 物体表面色
ロータリエンコーダ スケール
力学エネルギー(機械的) 流体 エアスイッチ 物質一般 接触
電極式レベルスイッチ 液体
圧力センサ 気体・液体
超音波形近接スイッチ 固体・液体 非接触
位置(変位) マイクロスイッチ カム、アクチュエーター 接触
リミットスイッチ
核エネルギー X線 (レントゲン) 放射線の不透過物体 非接触
放射線 放射線のスイッチ
化学エネルギー 科学反応 (ガス検知器) 可燃性ガスなど 非接触
熱エネルギー 熱(温度) 温度スイッチ 発吸熱体、温度差 非接触

出典 : 社団法人 日本電気制御機器工業会「制御機器の基礎知識-選び方・使い方-センサ編」 2001年7月

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