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透過形光電センサ(検出原理)

透過形光電センサ(検出原理)

透過形の基本構造は図15及び図16に示すように光源を内蔵し検出媒体となる光を投射する役目を持つ投光器と、投光器の投射光を受け電気信号に変換する受光素子を内蔵した受光器を対向させて配置し、 投光器を出た光は一直線に受光器の入光窓に投射される。

対向配置された投光器と受光器の間が検出範囲であり、この間を通過する物体が投射光を遮断し、受光器に入射する光量が減少すると受光器に内蔵された光電変換素子の電気的特性が変化するので、 これを検出、増幅し物体検出信号とする。

透過形の光電形近接スイッチは構造上、次の2種に分類される。

(1) 透過形

投光器と受光器は、それぞれ個別の構成体にまとめられており、検出に必要な距離だけ離して対向設置される。(図15参照)

設置の際、投光器の投光軸と受光器の受光軸を完全に一致させる必要がある。この作業を光軸調整という。

投光器から受光器までの設定距離の最大値は製品仕様書に定められた値までとし、それ以下の任意の距離で使用できる。

(2) 溝形・コの字形

図16に示すように発光源と受光素子が、一体のケースの内に、あらかじめその光軸を一致させて収納されている。

ケースに設けられた溝の内側の光通路が検出範囲となり、最大200mm程度の製品まである。

出典 : 社団法人 日本電気制御機器工業会「制御機器の基礎知識-選び方・使い方-センサ編」 2001年7月

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