誘導形近接スイッチは非接触検出器であるから、検出体から離れて取付けられる。このため、設定距離を不適当な値にとると、検出動作を行わなかったり、時々、検出しないという現象を生じたりする。
非接触検出器であるだけに、リミットスイッチやマイクロスイッチにない、使用上の難しさが存在する。
検出体の寸法が標準検出体より小形であったり、材質が非鉄金属である場合は動作距離が公称値より短くなるので、次のように実測を行う。
検出体が鉄製で、かつその寸法が標準検出体より大きければ、その動作距離はカタログ公称値どおりとみてよいから、そのときはカタログ記載の保証動作距離(設定距離)を用いてよい。
検出体の材質が鉄であっても、その表面にめっきがしてあると動作距離に差が出てくる。
めっき金属の種類、めっき厚さにより変化するので実験により確認するのが望ましい。