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誘導形近接センサ(上手な使い方)

誘導形近接センサ(上手な使い方)

誘導形近接スイッチは非接触検出器であるから、検出体から離れて取付けられる。このため、設定距離を不適当な値にとると、検出動作を行わなかったり、時々、検出しないという現象を生じたりする。

非接触検出器であるだけに、リミットスイッチやマイクロスイッチにない、使用上の難しさが存在する。

1. 検出体の寸法と材質

検出体の寸法が標準検出体より小形であったり、材質が非鉄金属である場合は動作距離が公称値より短くなるので、次のように実測を行う。

  • (1)検出体を検出面中心軸上に垂直に近付け、動作距離を測定する。
  • (2)(1)で測定した値の70%以内の設定距離になるよう誘導形近接スイッチを取付ける。

検出体が鉄製で、かつその寸法が標準検出体より大きければ、その動作距離はカタログ公称値どおりとみてよいから、そのときはカタログ記載の保証動作距離(設定距離)を用いてよい。

検出体の材質が鉄であっても、その表面にめっきがしてあると動作距離に差が出てくる。

めっき金属の種類、めっき厚さにより変化するので実験により確認するのが望ましい。

出典 : 社団法人 日本電気制御機器工業会「制御機器の基礎知識-選び方・使い方-センサ編」 2001年7月

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一部誤記修正しています。