PLの判定

PFHDの総和を求めることによるPLの判定

安全関連部全体のPLは、すべてのサブシステムの危険側故障確率、すなわちPFHDの総和によって評価します。安全関連部を構成するサブシステムごとに求めたPFHDの値をすべて足し合わせ、その値によってPLを判定します。

PFHDの総和を求めることによるPLの判定

安全関連部全体のPLは、サブシステムのPFHDをすべて加算した結果から容易に判定することができます。PLとPFHDの関係が 以下のように示されるためです。

PL PFHD(単位時間あたりの危険側
故障発生の平均確率)
a 10-5≦PFHD<10-4
b 3×10-6≦PFHD<10-5
c 10-6≦PFHD<3×10-6
d 10-7≦PFHD<10-6
e 10-8≦PFHD<10-7

(JIS B 9705-1:2019、表2よりオムロン編)

たとえばPFHDの総和が1.50×10-7ならば、上の表より安全関連部のPLはdと判断することができます。
なお、最終的に算出されたPFHDの値に関わらず、安全関連部の中に独立したサブシステムが含まれる場合、PL評価結果はその独立したサブシステムのもつPLの評価結果を上回ることはありません。たとえば安全関連部にPL=dを宣言した独立したサブシステムが含まれる場合は、安全関連部のPL評価結果は最大でもdとなります。
また、安全関連部の構成にネットワーク通信を用いる場合、その仕様や構成に応じたネットワークの信頼性を考慮する必要があります。

ソフトウエアを使ったPLの判定

以上のPL評価のプロセスは、PL評価用ソフトSISTEMAを使うと煩雑な計算をすることなく自動的に行うことができます。
オムロンはお客様がSISTEMAでPLを計算するのに必要なコンポーネントのデータをライブラリ化して提供しています。
詳しくは機械安全信頼性データをご参照ください。