PLr と PL
PLには、リスクの大きさに応じて安全関連部に求められる性能(PLr)と実際の安全関連部の妥当性を評価した結果(PL)の2種類があります。どちらも “a” から “e” までの5段階で評価します。
- 安全関連部に要求されるパフォーマンスレベル: PLr(Required Performance Level)
- 安全関連部の妥当性評価結果: PL(Performance Level)
安全関連部の妥当性評価結果(PL)は常に要求パフォーマンスレベル(PLr)と同等以上であることが求められます。
PLrの求め方
安全関連部に要求されるパフォーマンスレベル:PLrは、リスクアセスメントによって判断することができます。リスクアセスメント結果により導かれるPLrが安全関連部の設計上の目標性能になります。
PLrはリスクグラフ方式で、傷害のひどさ (S)、危険源に暴露される頻度や時間 (F)、危険源を回避できるか危害を制限できる可能性 (P)から評価します。その結果、リスクの大きさに応じてaからeまでの指標に分類されます。これらを評価する際の参考となる考え方は、ISO 13849-1の附属書Aにも記載されています。

<記号の意味>
S :傷害のひどさ
S1 :軽傷
(通常、回復可能な傷害)
S2 :重傷
(通常、回復不可能または死亡)
F :危険源への暴露頻度/ 暴露時間
F1 :まれ~低頻度/ 暴露時間が短い
F2 :高頻度~連続/ 暴露時間が長い
P :危険源の回避/ 危害の制限の可能性
P1 :特定の条件下で可能
P2 :ほとんど不可能