パフォーマンスレベル(PL)とは?
リスクの低減方策が制御に基づく場合は、その制御システムの安全関連部 (SRP/CS)のハードウェア及びソフトウェアには、リスクの大きさに応じた安全性能が求められます。この安全性能を示す指標として代表的に用いられているのが、国際規格ISO13849-1で規定されたパフォーマンスレベル (PL)です。
欧州の法令である機械指令に適合する際など、機械のリスク低減を適切に行ったことを論理的に示すためには、それぞれの安全機能が求められるPLを満足するとともに、その妥当性を証明することが求められます。
ISO 13849-1は世界各国で整合化されつつあり、機械制御の安全機能を評価する標準的な手法として認知されています。日本においても、ISO 13849-1:2015の整合規格として同一の内容で定められたJIS B 9705-1:2019が発行されています。
PL評価に用いるデータ
PLは安全機能の制御回路の構造と構成部品の信頼性から評価されます。
PLを評価するのは機械メーカの設計者など、安全機能の設計に関わる者です。設計者だけが知りうる安全関連部の構造的な要素(カテゴリやCCF)や使用条件(nopやDCavg)に制御機器固有の信頼性に関するデータを当てはめて計算することで、その安全機能のPLを評価します。これらのPL評価に必要な制御機器の信頼性データは、一般に制御機器メーカによって提供されます。
- リスクアセスメントとPLの関係
- 安全機能と危険源の整理
- PLrとPL
- 安全関連部のPLの評価手順
- サブシステムとは
- PL評価のためのパラメータ
- カテゴリ
- MTTFD
- DCとDCavg
- CCF
- PFHD
- PLの判定
注1. オムロンはPL評価用に制御機器の信頼性データを提供しています。
詳しくは機械安全信頼性データをご参照ください。