機械安全の進め方
機械安全の考え方に基づく安全な現場づくりに重要なのは、機械による危険な事象がどこでどのように発生するかを分析することと、その分析結果に合わせた対策を実施することです。これらはそれぞれ「リスクアセスメント」「リスク低減」と呼ばれ、その一般的な進め方は、ISO 12100という国際規格によってグローバルに統一されています。
ISO 12100に基づく「リスクアセスメント」「リスク低減」は、次のような手順で行います。
-
1.
機械を使用する人に対する要件や、使用環境に対する条件を決定する【手順1. 機械類の制限の決定】
-
2.
機械のライフサイクル全体(製造~使用~保守~廃棄までのすべて)を通じて、発生する可能性がある危険源をみつける【手順2. 危険源の同定】
-
3.
みつけた危険源がどれくらいの確率で発生するか、発生した場合にはどれほどの大きさの危害をもたらすかを検討する【手順3. リスク見積り】
-
4.
3の検討の結果、「リスク低減」が必要か否かを決定する【手順4. リスクの評価】
-
5.
必要なリスク低減を実施する【手順5. リスク低減】
詳しくは、機械安全設計 - ISO 12100に基づくリスクアセスメント - をご覧ください。
機械の危険な事象の発生を防ぐための「リスクの低減」には、安全機器と呼ばれる制御機器を使用するステップがあります。この安全機器を使った制御回路についても、グローバルに統一した基準にもとづきその安全性を評価することが必要です。制御回路の設計・評価については、機械安全設計 - ISO 13849-1に基づく安全回路評価 - をご覧ください。