エンジニアの工夫と挑戦で生産性を向上
人と機械が協調するスマートファクトリーを実現

導入事例:
OKIサーキットテクノロジー株式会社 様

商品名:モバイルロボット「LDシリーズ」

搬送省力化・自働化情報化

生産性を10%向上 工場進化の契機となったロボットの使いこなし

  1. 1.既存乗用エレベータを活用したロボットによる階層越え搬送を実現

  2. 2.人とロボットが共用できる台車とワークに合わせた昇降機構の開発

  3. 3.既存の設備レイアウトでの運用を可能にした、狭路や交差搬送の工夫

山形県鶴岡市に本社があるOKIサーキットテクノロジー株式会社様*が導入したモバイルロボット活用の事例です。

これまで建屋の増築・増床・24時間稼働で増産対応をしてきた同社では、今後の人員不足の対応策として、構内搬送の自動化・省力化にオムロンのモバイルロボットLDシリーズをご選択。
モバイルロボットの導入にあたり、数々の工夫・トライ&エラー・カスタマイズを施し、成果の生産性10%向上を自ら計測し実証されました。

建屋やエレベータ管制システムを拡張し、既存乗用エレベータを活用したロボットによる階層越え搬送を実現するために、ロボット走行用の動線改善のほか、ロボットのエレベータ使用中を人に見える化する安全面の配慮がされています。
次に、人とロボットが共用できる基板搬送の台車設計にあたり、地元の設備メーカと共に、台車をリフトアップして一体化する省エネかつ堅牢な機構を設計。段差を乗り越えてもワークが飛び出したりしない工夫を盛り込みました。
そして、既存の設備レイアウトでの運用を可能にした、すれ違いができない狭い通路での待機場所やマップの改善と併せて、狭い空間での積載のため、接触スイッチを活用した安全対策を講じています。                          

自動化推進課の阿部一寛様は
「普段、作業者が通行する工場内を走行できる。といった安全性を確保する必要があり、人との協働・障害物への対応といった面でLDは優れていました。柔軟性や拡張性を重視し、今回オムロン製のLD-90を採用することとしました。」と、選定当時のことを振り返られました。
また、同課の佐藤晃様は
「今後の取り組みとしては、搬送時間が長いルートもあるため、さらに搬送効率を上げていきたいと考えています。」と、今後の展望を述べられました。

* OKIサーキットテクノロジー株式会社様

プリント配線板、電子装置および電子部品の設計、製造、組立および販売をおこなうOKIグループ企業です。
ISO9001、JIS-Q-9100、ISO14001、UL、防衛省、JAXA(宇宙航空研究開発機構)といった宇宙航空技術に関する認証/認定を取得。
人工衛星にも使われるほどの高密度・多層基板の製造を得意とし、その微細加工技術と品質に定評のある有力企業です。



**「AMR」
AMRとは、Autonomous Mobile Robotの略称で、従来型のAGVに必要な磁気テープなどのガイドや軌道を不要としたロボット自己位置の推定機能(SLAM)を持つ自律走行型の搬送ロボットです。
また、SLAMとは、Simultaneous Localization and Mappingの略称で、オムロンのモバイルロボットに標準搭載されている機能です。