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セーフティソリューション

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その他の安全入力機器

イネーブルスイッチ IEC 60947-5-8

イネーブルスイッチは、柵内などの危険領域において、作業者がメンテナンス等の非定常作業を行う際、作業者に携帯させ、不意の巻き込まれ危険などを防止あるいは低減するために使用する安全機器です。

作業者が危険領域において、手持ちの操作スイッチにてロボットのティーチング、設備の段取り替え、保守やメンテナンスを行ったときなど、危険源の予期しない動作や作業者の不意の行動により、危険な状態になる可能性があります。そのような状況では、手持ちの操作スイッチを本能的に手から離すか、強く握りこむかは想定がつきません。

そのため、通常のスイッチでは強く握り込んだ時にはOFFにならず、作業者が被災する可能性があります。しかし、イネーブルスイッチは、スイッチ部を軽く押した状態(中間位置まで押されている状態)を保持している間に限り、機器やロボットの手動運転を許可します。対して、スイッチ部を強く握りこんだり(中間位置を過ぎて押された状態)、手を離したりする時(押されていない状態)には機器やロボットなどがOFFになり、運転を停止させることができます。

イネーブルスイッチは、ティーチングペンダントやグリップスイッチなど、主に手持ちの操作機器に組み込まれて使用されます。セーフティリレーユニットなどで構築される安全回路と組み合わせることにより、安全を確保することができます。

イネーブルスイッチの構造

イネーブルスイッチはOFF-ON-OFFの3ポジションで動作が遷移します。

OFF(押されていない状態)→ON(中間位置まで押されている状態)→OFF(中間位置を過ぎて押された状態)になります。

OFF-ON-OFFの3ポジション
OFF-ON-OFFの3ポジション

圧力検知式保護装置(エッジ)ISO 13856-2

人体の接触を検出する装置で、圧力が加わると信号が出るセンサとその入力を受けて出力信号を発するコントローラで構成されます。

センサ部断面
  • 長さLは幅Wより大きいこと (W < L)
  • 幅Wは 8mm < W ≦ 80mm であること
  • 検出領域にわたり断面が均一であること
  • 圧力を受けた部分が局所的に変形することで検知すること

代表的な使い方
可動する開口部への人体の挟まれ検知
可動する開口部への人体の挟まれ検知
可動部と人体の衝突検知
可動部と人体の衝突検知
人の不安全行動の検知
人の不安全行動の検知

2ハンドコントロール機器(両手操作機器)

作業者が危険な状態にある危険領域への接近防止方策の一手段として両手操作機器を特定位置に設置する方法があります。

1)2ハンドコントローラ(両手操作機器)に関する規格:ISO 13851

両手操作機器設計の際のガイドラインとして、ISO 13851(両手操作機器・機能面・設計の原則)があり、両手操作機器を設計する際の主要安全要求事項を記載します。

注. 実際の設計に際しましては、本規格の詳細規定に準じて設計願います。

2)主要特性

タイプⅠ、ⅡおよびⅢに分類されますが、ここではリスクアセスメントの結果として安全カテゴリ3および4で使用されるタイプⅢの主要特性を記します。

  1. 両手使用による同時起動であること。
  2. 2入力信号により1出力信号が出力されること。
  3. どちらか一方または両入力信号がOFF 時、出力信号もOFFであること。
  4. 2入力信号がOFFした条件が出力信号の再起動条件であること。
  5. 両入力信号の時間差が0.5秒以下の制限のもとに、同期起動出力が可能であること。
  6. 偶発起動および無効化防止:次項を参照ください。
3)偶発起動および不正操作の防止
  1. 片手による無効化防止
    両起動機器間は、水平距離で260mm以上(内寸法)離すこと。
    注. 両起動機器間に遮蔽物を設置し、無効化防止可能な場合はこの限りでない。
  2. 同じ腕の手とひじによる無効化防止
    両起動機器間は、水平距離で550mm以上(内寸法)離すこと。
    注. 両起動機器間に遮蔽物を設置し、無効化防止可能な場合はこの限りでない。
  3. 前腕またはひじによる無効化防止
    カバーまたは囲いの設置
  4. 片手および身体の他の部分による無効化防止
    片手と身体の他の部分(ひざ、腰など)による無効化防止のため、床面または操作レベルより1100mm以上の場所に起動装置を設置すること。

    注. 安全距離
    起動装置と危険領域との安全距離は、ISO 13855により手と腕の速度、起動装置の応答時間、機械の危険源の危険除去に要する最長時間などを考慮して算出する必要があります。

  5. 代表的構造例
    上記を考慮した両手操作機器の代表的構造
    例を図1 に示します。 代表的構造例