機械指令から機械規則への移行概要

欧州では、自由な製品の流通を実現するための仕組みとして、CEマーキングという制度があります。この制度では、対象製品の種類に応じて適切な指令や規則等へ適合させた上でCEマークを貼付することなどが求められています。製品の中でも、機械類や半完成機械類、安全機器等は機械指令(Machinery Directive 2006/42/EC、以後MDと表記)の規制対象となります。MDでは、人間や飼育動物の安全、財産を適切に保護するために、必須健康安全要求事項を定めています。

MDは2009年12月に施行されましたが、サイバーセキュリティ、ロボット技術など、近年の技術進化の流れに対応するために、2023年7月19日に機械規則(Machinery Regulation (EU) 2023/1230、以後MRと表記)が施行されました。これは従来のMDに代わるものとなり、2027年1月20日より義務化されます。また同日をもってMDは廃止されます。

本稿ではMDからMRへの主要な変化点のうち、機械の製造者にとって重要となる下記内容についてご紹介します。

機械指令から機械規則への主要変化点

  1. 指令から規則への移行
  2. サイバーセキュリティの要求の追加
  3. 自律移動機械 (Autonomous Mobile Machinery)要求の追加
  4. 人と機械の協調におけるリスク対策
  5. 取扱説明書のデジタル形式による提供
機械指令から機械規則への主要変化点
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