PLの評価

設計したSRP/CSがPLrを満たしているかを、安全機能ごとに評価したPLをもとに検証します。

ISO 13849-1では、各サブシステムのPFHを合計することで安全機能としてのPFHを算出し、その結果に応じてPLを求めます。安全機能ごとのPLが、PLrと同じまたはそれ以上であることを確認します。

SF1の評価

SF1を構成する「入力(I)」「論理(L)」「出力(O)」のサブシステムのPFHは、それぞれ以下のとおりです。

【サブシステム1:入力(I)】

機器 オムロン F3SG-4SRA0240-14
製造者の提供データ
  • PFH=1.1×10-8[1/h]
  • カテゴリ:4
  • PL:e
サブシステム1のPFH 製造者の提供データより、1.1×10-8

【サブシステム2:論理(L)】

機器 オムロン セーフティコントローラ NX-SL
製造者の提供データ
  • セーフティCPUユニットNX-SL5500:PFH=5.0×10-11[1/h]
  • セーフティ入力ユニットNX-SIH400:PFH=1.4×10-9[1/h]
サブシステム2のPFH 各ユニットのPFHの計算結果より、1.45×10-9
計算式:PFHLogic=5.0×10-11+1.4×10-9=1.45×10-9

【サブシステム3:出力(O)】

機器 オムロン ACサーボシステム 1Sシリーズ 安全機能対応
製造者の提供データ(SS1使用時) ACサーボドライバ R88D-1SAN02H-ECT:PFH=1.1×10-8[1/h]
サブシステム3のPFH サーボドライバ3台分のPFHの計算結果より、3.3×10-8
計算式:PFHOutput=3×(1.1×10-8

SF2の評価

SF2を構成する「入力(I)」「論理(L)」「出力(O)」のサブシステムのPFHは、それぞれ以下のとおりです。

【サブシステム1:入力(I)】

機器 オムロン D40A-2C2
製造者の提供データ(セーフティコントローラとの組み合わせ時)
  • PFH=7.8×10-10[1/h]
  • カテゴリ:4
サブシステム1のPFH 製造者の提供データより、7.8×10-10

【サブシステム2:論理(L)】

SF1と同じ

【サブシステム3:出力(O)】

SF1と同じ

SF3の評価

SF3を構成する「入力(I)」「論理(L)」「出力(O)」のサブシステムのPFHは、それぞれ以下のとおりです。SF3のサブシステム1では電気機械部品を用いているため、B10D値から算出したMTTFD、DC、カテゴリをもとにPFHを求めます。

【サブシステム1:入力(I)】

機器 オムロン A22NE-M-P202-N-B
製造者の提供データ B10D:100,000回
MTTFD B10Dと以下の操作頻度に基づく計算結果、およびカテゴリ3のMTTFD上限値(100年)より、High(100年)
  • 操作頻度(nop):1回/日を想定(220日稼働、12時間運転)
    操作頻度(nop)
  • MTTFDの計算式
    MTTFDの計算式
DC 以下の評価より、Medium
  • 構造:2NC接点(直接開路動作)
  • 診断:セーフティコントローラによる入力状態の監視(動的試験付きの入力信号の相互監視)
  • DC:90%
カテゴリ 3
サブシステム1のPFH MTTFD、DC、カテゴリおよびISO 13849-1 Table K.1より、4.29×10-8

【サブシステム2:論理(L)】

SF1と同じ

【サブシステム3:出力(O)】

SF1と同じ

PFHの算出とPL判定

安全機能ごとのPFHの算出

それぞれのサブシステムのPFHを合計し、安全機能としてのPFHを算出します。

PFH=PFHInput+PFHLogic+PFHOutput

  • PFHInput:入力サブシステムのPFH
  • PFHLogic:論理サブシステムのPFH
  • PFHOutput:出力サブシステムのPFH
安全機能 PFH
SF1 - 侵入検知 PFHSF1=PFHInput[SF1]+PFHLogic+PFHOutput
4.22×10-8=7.7×10-9+1.45×10-9+3.3×10-8
SF2 - ガード開閉検知 PFHSF2=PFHInput[SF2]+PFHLogic+PFHOutput
3.53×10-8=7.8×10-10+1.45×10-9+3.3×10
SF3 - 非常停止 PFHSF3=PFHInput[SF3]+PFHLogic+PFHOutput
7.74×10-8=4.29×10-8+1.45×10-9+3.3×10

パフォーマンスレベルの判定

ISO 13849-1 Table 2より、算出したPFHが対応するPLを確認します。

安全機能 PFH PL
SF1 - 侵入検知 PFHSF14.22×10-8 e
SF2 - ガード開閉検知 PFHSF23.53×10-8 e
SF3 - 非常停止 PFHSF3=7.74×10-8 e

達成したPLの検証

安全機能ごとにPLrとPLを比較し、PLr≦PLを達成していることを確認します。

安全機能 PLr PL 検証結果
SF1 - 侵入検知 d e OK
SF2 - ガード開閉検知 d e OK
SF3 - 非常停止 c e OK