検出・判別
多波長検査技術
マルチウェーブセンシング
高い検出能力と高度な判別技術を実現
マルチウェーブセンシングとは
⾚・緑・⻘などの可視光や近⾚外光を使い分け、カメラにより複数の波⻑の違いを⾒ることで、その豊富な情報量から⽋陥の安定した検出や判別を実現する技術です。
ディスプレイ、⼆次電池、ソーラパネルなどの性能向上に貢献する⾼機能シート。その品質を担う⽋陥検査装置には、「⾼い品質」と「⾼い⽣産性」の両⽴が求められています。オムロンではこうしたニーズに対し、最先端カメラの導⼊に加え、1965年から半世紀に渡り蓄積したシート検査の先端技術を基に、次世代の⽋陥検査技術を開発しました。
可視光や近⾚外線など複数の波⻑からなる豊富な情報量を基に、独⾃のアルゴリズムを駆使することで⾼い検出⼒と⾼度な判別性能を実現するのが、「多波⻑検査技術=マルチウェーブセンシング」です。
マルチウェーブセンシングの構成要素
マルチウェーブセンシングは、カメラ、光源、検査⽅式、アルゴリズムの4つの要素を組合せ、波⻑を最適にコントロールします。
カメラ | 従来のモノクロカメラに加え、RGBのフルカラー情報がとれるカラーカメラや、可視光と近⾚外光の受光感度をもったカメラを採⽤しています。 |
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光源 | 従来の⽩⾊に加え、⾚⾊(R)、⻘⾊(B)、近⾚外(NIR)を活⽤します。 |
検査⽅式 | 透過、反射、正反射、暗視野等の検査⽅式があります。 |
検査アルゴリズム | 光学系で撮像した画像には、明・暗、⾊、形状、波形パターンなど様々な情報が含まれています。 このような豊富な情報量を基に、独⾃のアルゴリズムを活⽤することで、⾼い検出⼒と安定したな分類能⼒を実現します。 |
マルチウェーブセンシングによる課題解決とその将来性
マルチウェーブセンシングによって、これまで多くのお客様の検査課題を解決しています。いくつか事例をご紹介します。
地合と⽋陥のコントラストが⼩さい「淡⾊⽋陥」はカラー検査をベースに独⾃のアルゴリズムで検出能⼒を⾼めました。
「コーティングのムラ⽋陥」、「コーティングのスジ」においても光学系(カメラ・光源・検査⽅式)とアルゴリズムの強化で検出能⼒を向上させました。
さらに、これまで判別が困難だった、「⾦属と⾮⾦属」、「ピンホールとゲル」、「フィッシュアイと異物」などの⽋陥は、複数の波⻑で捉えると波形パターンが異なる性質を利⽤することで判別を可能にしました。
マルチウェーブセンシングは新たな検査解題を解決できる可能性を秘めています。なぜならカメラ、光源、検査⽅式、検査アルゴリズムは年々進化しているため、それらの組み合わせ⽅も無限に広がるからです。検査課題を解決したいお客様は是⾮ともオムロンにご相談ください。