EMO(緊急遮断)EMS(非常停止)の違いについて

EMOとは、半導体製造装置の業界ガイドラインであるSEMI規格で規定されており、Emergency offのことです。
SEMIの日本語版では「緊急遮断」と表記されます。
EMOの機能として、例えはEMO押ボタンを押すと、人や設備に対して新たな危険を生じずに、安全シャットダウン状態に移行すべき、と規定されています。また、誤操作を防ぐ位置、またはガードリングの取り付けを求めています。
これに対して、Emergency stop(非常停止)をEMSと呼びます。
非常停止はSEMI規格では規定されていませんが、IEC 60204-1やISO 13850で規定されています。
SEMI規格と同様に「人や設備に対して新たな危険を生じずに、安全状態に移行」する必要がある点は同じです。しかし、IEC 60204-1では非常停止と非常スイッチングオフの規定はありますが、SEMI規格の緊急遮断に相当する機能は規定されていません。

注1. 非常スイッチングオフは停止カテゴリ0を原則としています。

SEMI規格が適用されるような半導体業界やFPD業界において、製造プロセスの多くの工程ではケミカル類を使用しており、ロボットやモータなどの単純な停止と、装置全体のシャットダウン(=緊急遮断)を使い分けるためのものです。

EMO(緊急遮断)EMS(非常停止)の違いについて

非常停止機器の特徴-2

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