安全ネットワークが1本のケーブルでも安全通信ができる理由

安全ネットワークは、安全性を保証するために、以下の3つの基本的特長を持っています。

1)事前に定められた安全状態

機器や通信の異常時に、どのような状態とすべきかを事前に決めておきます。機械安全の場合は、出力をOFFする(正常時以外はONしない)ことが安全状態です。

2)確定論

あらかじめ決められた予測可能な時間内に、すべてのセーフティメッセージが確実に転送されることが重要です。具体的には、セーフティメッセージには、タイムスタンプが含まれており、定義され予想された時間内にメッセージが到着したかどうかをチェックします。メッセージが予想される時間を超えて到着した場合は、機器が安全状態に移行します。

3)2重化CPUによる制御回路

通信自体ではなく、制御回路の内部のことを指しますが、通信そのものにも関係しています。具体的には、安全ネットワークのプロトコルは、通常データと反転データそれぞれ1回づつ転送されます。2つのCPUはそれぞれメッセージを受け取り、お互いの結果をクロスチェックすることにより、通信の正確さを確実なものとしています。

これらの3つの仕組みにより、通信ケーブル1本でも通信そのものの安全性が確保されているのです。

コントローラの特徴-4

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