OPC UAが目指すビジョン "The Industial Interoperability Standard"、つまり産業分野の相互運用(インターオペラビリティ)を実現するために、2つの活動に力を入れています。それはコラボレーションとコンプライアンスです。前回はコラボレーションの取り組みと具体例を紹介しました。今回はコンプライアンスの取り組みを紹介します。
本当に安心できる製品を使ってシステムを構築することができるように、「実際につながるか」「伝わるか」を確認するのがコンプライアンスの活動です。
OPC Foundationは、コンプライアンスを確認するために、3つのサービスを提供しています。
OPC UAの仕様に準拠しているかどうかの確認作業を支援するため、OPC Foundationはテストツール Compliance Test Tool (CTT) を提供しています。このツールは、OPC Foundationのコーポレート会員であれば誰でも無料でダウンロードして使うことができます。また、コーポレート会員以外でも、有料で購入することができます。
CTTを使ってOPC UAの規格適合テストを自動的に行うことができます。またテストレポートも生成され、エラーメッセージも出力されるので、製品開発のデバッグにも活用できます。
OPC UA製品を各ベンダーが持ち寄って、実際に接続試験を行う機会としてInteroperability Workshop (IOP)というイベントを実施しています。
現在、日本、欧州、北米でそれぞれ年1回開催されており、OPC Foundationのコーポレート会員であれば無料で参加することができます。
テスト結果は非公開ですので、開発中のOPC UA製品を持ち込んでテストすることができます。オムロンも毎年参加しています。
OPC Foundationは、OPC UA製品に一定の信頼性があることを保証するサービスを提供しています。専用のテストラボで実施する認証テストです。
認証テストに合格するとOPC Foundationから認定証と認証ロゴが発行されます。
合格したOPC UA製品はOPC Foundationのサイトでだれでも確認することができるので、ユーザーはOPC UA製品の導入を検討する際に、信頼性の高い製品を選ぶことができます。
オムロンのOPC UAサーバ標準搭載・マシンオートメーションコントローラ NX701-1□□□/NX102-□□□□/NJ501-1□00も認証を取得しています*1。
*1 認証取得商品ページ NX7 マシンオートメーションコントローラ
https://jp.opcfoundation.org/products/view/omron-nx7-machine-automation-controller
認証取得商品ページ NX1 マシンオートメーションコントローラ
https://jp.opcfoundation.org/products/view/sysmac-nx1-machine-automation-controller
認証取得商品ページ NJシリーズ マシンオートメーションコントローラ
https://jp.opcfoundation.org/products/view/sysmac-nj-series-machine-automation-controller
5つのテストが行われます。
OPC UA製品が仕様通りの機能であることを確認します。
テストラボで用意されている5つのOPC UA製品と、相互接続性・相互運用性を確認します。
OPC UA製品との接続を切断/再接続を繰り返す連続テストを行います。
テスト対象のOPC UA製品を、5つのOPC UA製品と接続して周期的なデータ交換を行いながら、36時間連続運転します。
設定ツールなどの使い易さの観点が評価されます。
(次回へ続く)
マシンオートメーションコントローラ
NJ/NXシリーズ CPUユニット
NX701-1□□□/NX102-□□□□/NJ501-1□00