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近接センサ 用語解説


近接センサは、検出対象物に接触することなく検出することを目的としているセンサの総称です。ここでは、近接センサの用語を解説します。

概要用語解説
参考資料 

関連情報



●標準検出物体

基本性能を測定するための標準となる検出物体で材質、形状、寸法などが定められたもの

●検出距離

標準検出物体を指定の方法で移動させ、基準位置(基準面)から測定した動作(復帰)までの距離

●設定距離

温度、電圧の影響を含め、安定して使用できる検出面と(標準)検出物体通過位置までの間隔
通常(定格)検出距離の約70~80%になります

●応差(応差の距離)

標準検出物体とセンサの距離において、センサが「動作」する距離と「復帰」する距離の差

●応答時間

・t1:標準検出物体がセンサの動作領域内に入り、センサが「動作」する状態になってから出力がONするまでの時間
・t2:標準検出物体がセンサの動作領域内を離れ、センサの出力がOFFするまでの時間

●応答周波数

・標準検出物体を繰り返し接近させたとき、これに追従した出力を出しうる毎秒あたりの検出回数
・測定方法の概略は付図参照

●シールド

・磁束がセンサの前方に集中するタイプで、検出コイルの側面が金属でおおわれている構造
・センサの取りつけ方法として、金属中に埋め込み可能

●非シールド

・磁束がセンサの前に広く発生するタイプで、検出コイルの側面が金属でおおわれていません
・周囲金属(磁性体)の影響を受けやすいために、取りつけ場所の選定には注意を要します

検出距離の表し方
近接センサの検出距離の測定にあたっては、基準位置のとり方と検出物体の接近方向を次のように定めています。
円柱型・角柱型
垂直検出距離水平検出距離 検出領域図
標準検出物体を基準軸方向(検出面に垂直)に接近させて、
基準面から測定した距離で表します。
標準検出物体を基準面(検出面)と平行に移動させて、
基準軸から測定した距離で表します。
この距離は通過位置(基準面からの距離)によって
変わるので、動作点軌跡として表すことができます。
(検出領域図)
出力形態
NPNトランジスタ出力PNPトランジスタ出力無極性・無接点出力
一般的なトランジスタでプログラマブルコントローラやカウンタに直接つなぐことができます。主にヨーロッパなどの海外へ輸出される機械に組み込まれます。直流2線式(無極性)交流2線式、交流・直流両用タイプに使用され、極性を間違う心配の無いタイプです。

直流2線式(有極性/無極性)を選定される際は、以下の項目にご注意ください。(詳細は、「近接センサ 共通の注意事項」の「使用上の注意」を参照ください。)

  • 漏れ電流..........
    出力OFF状態でも最大0.8mAの電流が負荷回路に流れます。
    この電流で負荷が動作しないことを確認してください。
  • 出力残電圧.......
    出力ON状態において、センサに電圧が残り、負荷にかかる電圧が減少します。
    この負荷電圧で負荷が動作することを確認してください。
出力形態
NO(ノーマルオープン)タイプNC(ノーマルクローズ)タイプNO/NC切替えタイプ
検出領域内に検出物体があるとき、出力開閉素子がONになります。検出領域内に検出物体が無いとき、出力開閉素子がONになります。切替えスイッチなどによって出力開閉素子のNO、NC動作が選択可能な方式です。

最終更新日:2024年07月16日