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画像センサ 概要


画像センサは、カメラでとらえた映像を画像処理することで、対象物の特徴量(面積、重心、長さ、位置など)を算出し、データや判定結果を出力するセンサです。ここでは、画像センサの概要を解説します。

概要 

関連情報



●詳細につきましては、「画像センサライブラリ」をご覧ください。
https://www.fa.omron.co.jp/solution/sysmac/library/vision_sensor/

画像センサとは

カメラでとらえた映像を画像処理することで、対象物の特徴量(面積、重心、長さ、位置など)を算出し、データや判定結果を出力するセンサです。(詳細につきましては、「画像センサライブラリ」の「Vision School すぐ分かる視覚センサの基礎 vol.1」、「Vision Schoolすぐ分かる視覚センサの基礎 vol.2」をご覧ください。)

画像処理の基礎

①カメラからの映像信号

フレーム/フィールド

インターライン転送型のカメラの場合、1つの画面を転送する際、映像信号は偶数フィールドと奇数フィールドに分けて出力されます。この2つのフィールド画像を合わせたものがフレーム画像になります。

取込ライン数(パーシャルスキャン機能)

画像取込の縦方向の範囲を限定することで、画像取込時間を短縮することができます。この機能は、パーシャルスキャン機能付きカメラを接続している場合に設定できます。
計測物のずれ量を考慮して範囲を設定してください。

②画像前処理

画像前処理

カメラから取込んだ画像をより計測しやすい画像に加工します。前処理を繰り返し実行することや、種類の異なる前処理を組み合わせることで、計測に最適な画像を得ることが可能です。

前処理対象となる現象前処理の内容
OFF
平滑化弱計測物に微小なムラがあるぼかしてムラを弱めます。安定してサーチ可能
平滑化強
膨張暗いノイズがある明るい箇所を膨張させて暗いノイズを
除去します。
計測物のノイズ除去
収縮明るいノイズがある明るい箇所を収縮させて暗いノイズを
除去します。
計測物のノイズ除去
メディアン計測物に微小なムラがある輪郭を保ったままムラを弱めます。エッジ位置決め
(精度落ちない)
垂直エッジ抽出画像のコントラストが悪いため欠陥などが
抽出しづらい
画像の縦の境界線(明暗)を抽出します。キズ検査
水平エッジ抽出画像のコントラストが悪いため欠陥などが
抽出しづらい
画像の横の境界線(明暗)を抽出します。キズ検査
エッジ抽出画像のコントラストが悪いため欠陥などが
抽出しづらい
画像の境界線(明暗)を抽出します。キズ検査

(詳細につきましては、「画像センサライブラリ」の「Vision Express Vol.1 フィルタの基礎(SDNB-340)」、「画像処理の基礎 前処理編(SDNB-373)」をご覧ください。)

背景カット

不要な背景画像をカットし、計測の対象外にします。
画像を見ながら、背景としてカットしたい濃度の上限値と下限値を設定してください。
下限値以下の画像は下限値の明るさに、上限値以上の画像は上限値の明るさに変換されます。

(例)下限値:100 上限値:220に設定

濃度値が100~220の画像のみ計測対象となります。

③位置修正

計測物の位置や向きが一定でないときに、基準位置と現在の位置ずれ量を算出し、補正してから計測を行うことができます。数種類の位置修正方法を準備していますので、アプリケーションに合ったものを選んでください。

④リアルカラー処理

カラー画像をそのまま処理する、オムロン独自の画像処理技術です。従来の画像処理装置はカラー画像をモノクロ変換したり情報削減して処理していましたが、リアルカラー処理ではRGB各256階調、合計1,677万色の情報を削減・変換することなく処理しますので、人の目に近い処理が可能です。

⑤濃淡処理

画像を256階調の濃淡データとして処理します。2値化処理と比較すると高精度で安定した結果が期待できます。

カラー濃淡処理:カラー画像をモノクロ濃淡画像に変換して処理します。

モノクロ濃淡処理:モノクロ濃淡画像をそのまま256階調の濃淡データのまま処理します。

(詳細につきましては、「画像センサライブラリ」の「カラー画像処理技術解説 Vol.1 FH/FZシリーズの色抽出フィルタ機能のご紹介(SDNB-359)」をご覧ください。)

⑥2値化処理

カメラから取り込んだ画像を、白と黒、2種類の画素に変換して処理します。画像の最低限の情報量しか用いないため、高速な処理が行えます。

カラー2値化処理:カラー画像を色相・彩度・明度の範囲により色抽出し、範囲内を白、範囲外を黒にします。

モノクロ2値化処理:モノクロ画像の特定の濃度範囲を白、範囲外を黒にします。

計測処理について

視覚センサは、対象物の特徴量を計測するために、多数の計測処理項目(アルゴリズム)を用意しています。以下にはその一例を紹介いたします。

①リアルカラーの計測処理

カメラから取り込んだRGB各256階調、合計1,677万色の情報量を削減・変換することなく計測するため、従来では検出が不安定だった計測が安定します。つまり検査ワークと処理画像が一致することで、画像を加工するための工夫(照明など)が大幅に削減できます。

<特長>

・材質違いの同色、コントラストが低い微妙な色差が区別できます。

・金属表面などの微細なキズを検出できます。

・照明変動にも強く、安定して検出できます。

・多品種混合ラインでも設定レスで検出できます。

・エッジ検出

色や明るさの変化が大きな所は色差が大きくなり、この色差の変化をエッジとして認識しています。この機能を応用すれば指定した色のエッジが領域内に何本あるかを計測することもできます。
同系色のラベルのエッジ判別などに最適です。

計測領域内で色差が最大になるところを100%とし、エッジレベルを設定します。設定したエッジレベルを超える色差のところをエッジとして確認します。
上図ではエッジが4本確認されています。
※色検査を実施しない場合のエッジ位置計測に関するものです。)

(詳細につきましては、「画像センサライブラリ」の「Vision Explorer Vol.3 エッジ計測アルゴリズム(SDNB-381)」をご覧ください。)

・キズ汚れ検出

計測領域内をさらに小さな欠陥検出領域(エレメント)に分割し、エレメントをずらしながら周囲のエレメントとの色差(欠陥度)を計測します。
背景にとらわれないのでマーク上のキズ、コントラストの低いキズ、金属表面のキズ検査が可能です。

(詳細につきましては、「画像センサライブラリ」の「Vision Explorer Vol.1 キズ汚れ検査編(SDNB-379)」をご覧ください。)

②濃淡画像の計測処理

カメラから取り込んだ画像を256諧調の濃淡画像に分けて画像処理し、この濃淡画像に対して計測する方法です。

・サーチ

基準となる画像パターンをモデルとして登録しておき、入力画像の中からモデルと最も似ている部分を探し出します。どのくらい似ているかを相関値で示すのでカケや異種混入を検査できます。またモデルを見つけた位置(X,Y)を出力することで位置決めの用途にも利用できます。

(詳細につきましては、「画像センサライブラリ」の「Vision Explorer Vol.2 サーチアルゴリズム(SDNB-380)」をご覧ください。)

・エッジ検出

濃度の変化でエッジを見つけます。検出条件として「エッジを探す方向」と「色の変化」を設定します。

・キズ汚れ検出

濃度のばらつきでキズや汚れがないか検査します。
「背景が均一」であることが前提条件となります。模様やマークの上にあるキズや汚れは検出できません。

③2値化処理の計測処理

カメラから取り込んだ画像を白と黒、2種類の画素に変換して処理、計測します。

・重心・面積・主軸角

計測領域内の白画素部分の重心、面積、主軸角を計測します。

・ラベリング

2値画像の白画素の固まりに、「0、1、2・・・」っという札(ラベル)を貼っていく処理をラベリングと呼びます。
計測領域内にラベルがいくつあるかカウントしたり、指定したラベルの面積、重心位置を求めることができます。

例:ソート処理が面積降順の場合

④EC(エッジコード)による計測処理

明るさの変化がある部分をエッジとして抽出し、さらに明るさの変化方向を求めたものを「エッジコード(EC)」と呼びます。ECによる計測は、エッジコードの集まり具合で、円や長方形などの形状を探しだすので、変形や汚れの影響を受けにくい処理方法です。代表的な処理項目として、EC欠陥検査、EC位置決めなどがあります。

EC(エッジコード)を使った円抽出の例

・EC欠陥検査

円形または直線形状の計測物の、微小な欠陥やコントラストの低いキズなどを、高精度に検出します。
ゴムパッキンなど形状のゆがみがあるものでも安定した検査が行えます。

例) Oリングの欠けバリ検査

・EC位置決め

「丸い」「角張っている」などといった形状的な情報で位置決めマークを見つけます。変形したり一部が欠損している場合でも、高精度な位置決めが可能です。
コントラストの低い画像にも対応できます。

・ECMサーチ(エッジコードモデルサーチ)

見つけたいマーク(モデル)と最も似ている部分を入力画像から探し出し、相関値(類似度)と位置を検出します。
コントラストの低い画像やノイズの多い画像でも、安定してサーチすることができます。


最終更新日:2019年11月01日