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機器内蔵用フォト・マイクロセンサ 共通の注意事項


フォト・マイクロセンサは、主に機器内蔵用として使われる小型のアンプ内蔵光電センサです。ここでは、フォト・マイクロセンサの共通の注意事項を説明します。

共通の注意事項機器内蔵用フォト・マイクロセンサ 共通の注意事項

関連情報



各商品個別の注意事項につきましては、各商品の「正しくお使いください」をご覧ください。

警告

本製品は人体保護用の検出装置としては使用できません。

安全上の要点

定格電圧・電流範囲を超えて、使用しないでください。

定格電圧・電流範囲以上の電圧・電流を印加すると、破裂したり、焼損したりするおそれがあります。

電圧の極性など、誤配線をしないでください。

破裂したり、焼損したりするおそれがあります。

負荷を短絡させないでください。

負荷を短絡すると、破裂したり、焼損したりするおそれがあります。

防水仕様ではありませんので、水がかからないようにしてください。

使用上の注意

構造/材料面からの制約について

フォト・マイクロセンサの大半は以下の構造となっています。
素 子:透明エポキシ樹脂にて封止
ケース:ポリカーボネ-ト
このため、ICやトランジスタ(黒色エポキシ樹脂にて封止)に比べると、物性上以下のような制約があります。

①耐熱が低い
ICやトランジスタは保存温度150℃程度まで耐えられますが、フォト・マイクロセンサは高いもので保存温度100℃が上限です。特に、形EE-SY169シリーズはケースに耐熱80℃程度のABS樹脂を使用していますので、耐熱が低くなっています。

②機械的強度が低い
リードに対するストレスに対して弱くなっています。これは、黒色エポキシ樹脂が、ガラス繊維を始めとする添加材によって耐熱・強度を向上させているのに対して、フォト・マイクロセンサは光の透過性を重要視するため、添加材を加えることができないことによります。
したがって、ICやトランジスタなどと違ったセンスで取り扱う必要があります。

実装について

・ねじ取り付けについて
ねじの取り付け用の穴が付加されている機種はねじによる取り付けが可能です。
ねじの締め付けトルクは、特に規定のない場合下表の条件で締めるようにしてください。

また、以下の事項に注意して作業いただきますようお願い致します。

①ねじ締めはトルクドライバーを用いる。
人間の力は不正確ですので、トルクの管理ができるトルクドライバーの使用をお勧めします。

②ねじは3点タイプを用いる。
2点タイプ(ねじ、スプリングワッシャのセット)では、ねじ取り付け部にクラックの入る可能性があります。3点タイプ(ねじ、スプリングワッシャ、平ワッシャのセット)の使用をお勧めします。

③取り付け板に切削油などがついていないか。
ケース材質の関係上、ねじ取り付け部にクラックの入る可能性があります。

④素子にストレスが加わらないか。
ねじに取り付けした場合、素子にリード線やプリント基板の荷重がかかります。
(取り扱いにおける瞬間的な外力を含め)リード1本あたり4.9N以上のストレスが加わらないようにしてください。

・プリント基板へのリード穴加工について
特に規定のない場合、以下の条件で加工してください。

はんだ付けについて

・リードフォーミングについて
素子にストレスを加えることのないように作業してください(ストレスの加わる恐れのある場合根元を保持するなどの対策を施してください)。

・はんだ付け温度について
いずれの場合も、温度ストレスの印加を少なくするよう、短時間ではんだ付けするとともに、はんだ付け作業時以外の作業環境(温度/外力)に留意して作業してください。

①手はんだ付けの場合
特に規定のない場合、以下の条件で実装してください。鉛フリーはんだにて作業する場合も以下の条件を守るようにしてください。以下の作業条件下であれば鉛フリーはんだにてはんだ付けが可能です。

はんだ付け温度:350℃以下(参考:30Wタイプでこて先温度約320℃)
はんだ付け時間:3秒以内
はんだ付け位置:素子根元より1.5mm以上

なお、こて先温度は、こて形状等に左右されますので使用に際しては、温度計にて確認を行うようにしてください。また、はんだごては、高絶縁のセラミックヒータタイプをお勧めします。

②ディップはんだ(フローはんだ)の場合
特に規定のない場合、以下の条件で実装してください。

予備加熱温度:保存温度上限以下(基板部品面の温度)
はんだ付け温度:260℃以下(リード端子印加)
はんだ付け時間:10秒以内
はんだ付け位置:ケース底面より0.3mm以上

なお、はんだ付け温度はリード端子に印加される温度を規定しています。ケースには、保存温度上限以上の温度がかからないよう配慮ください。また、はんだ付け後の基板残熱によりセンサケースが溶けたり、素子を保持するカシメ部が変形し素子が抜けたりすることがありますので、熱容量の大きなプリント基板(ガラスエポキシ基板等)を使用する際にはケースの変形の有無を十分確認のうえ必要により適切な冷却装置をご使用ください。
形EE-SY169シリーズはケースに耐熱80℃程度のABS樹脂を使用していますので、特に注意が必要です。
形EE-SX1046、形EE-SX1049はカシメ部と基板実装面の位置が近いため、はんだ付け時はカシメ部に保存温度以上の熱がかからないように注意が必要です。
熱収縮チューブご使用時は、ケースには、保存温度以上の温度がかからないようにしてください。
センサケースが溶けたり、素子を保持するカシメ部が変形し素子が抜けたりする恐れがあります。
なお、無洗浄タイプのフラックスを形EE-SAシリーズにご使用になることは、しゅう動性に懸念がありますので、使用しないでください。その他のフォト・マイクロセンサにおいても、フラックス残渣によるケース材質の変質や光学特性への影響について十分留意して実装ください。

③リフローはんだの場合
特定のセンサについてはリフローはんだ付けが可能です。

可能なセンサ:
形EE-SX1320、1321、1330、1340、1350、3340、3350、4320、4340、4350、
形EE-SY1200

なお、オプトデバイスは一般的なICに比べ耐熱が低いためにリフロー温度を低めに設定する必要があります。仕様書に記載の温度プロファイルを守り実装してください。

④はんだ付け直後の外力印加について
フォト・マイクロセンサの耐熱・機械的強度は、物性上、ICやトランジスタに比べると低くなっています。このため、はんだ付け直後(特にディップはんだ直後)に外力が加わらないよう注意してください。

洗浄について

・洗浄の可否について
形EE-SA105、形EE-SA113以外は基本的に洗浄可能ですが、以下の制約があります。

①洗浄剤の種類について
フォト・マイクロセンサの大半はケース材質にポリカーボネートを使用しており、溶剤の種類によっては溶け、割れに至ることがあります。当社の確認結果を目安にご確認いただき、外観上の異常(溶け、クラック等)の有無をご確認いただきますようお願い致します。
なお、洗浄剤のご選択・ご使用にあたっては、関係法を遵守することはもちろんのこと、環境に対する配慮のうえでご選択・ご使用いただきますようお願い致します。

当社確認結果
エチルアルコール:問題なし
メチルアルコール:問題なし
イソプロピルアルコール:問題なし
トリクレン:問題あり
アセトン:問題あり
トルエン:問題あり
水(湯)*:条件によってはリードが錆びる

* 形EE-SX1103、形EE-SX1105、形EE-SX1106、形EE-SX4152については、水(湯)洗浄不可。

②洗浄方法について
特に規定のない場合、以下の条件で洗浄可能です。
ただし、光のセンサですので、洗浄剤の汚れについては十分ご留意ください。

浸漬洗浄:問題なし
超音波洗浄:装置の種類、基板サイズなどにより異なります。事前にご確認いただき、特性上の異常(断線等)についてご確認ください。
ブラッシング:捺印の消える場合や反射形では投受光面にキズが入り、性能が低下する場合があります。事前にご確認いただき、外観上の異常についてご確認ください。

コネクタ挿抜について

コネクタを挿抜する際は、コネクタに対して、まっすぐに行ってください。上下、左右、斜め方向にこじって、コネクタを挿抜しないでください。コネクタ挿入時は奥まで完全に挿入してください。

使用/保存*環境について

・使用/保存温度範囲については、各製品固有の温度上下限を守るとともに、温度変化についても十分考慮してください。「構造、材料面からの制約について」にて記述しましたとおり、素子に透明エポキシ樹脂を使用しているため、耐温度ストレス性能が一般のICやトランジスタ(黒色エポキシ樹脂にて封止)に比べ劣ります。信頼性試験結果を参照いただき、過度な温度ストレスが印加されないように設計願います。使用温度範囲内でご使用いただく場合にも、湿度状態について留意願います。「構造、材料面からの制約について」にて記述しましたとおり、素子に透明エポキシ樹脂を使用しているため、耐湿度性能が一般のICやトランジスタ(黒色エポキシ樹脂にて封止)に比べ劣ります。信頼性試験結果を参照していただき、過度な湿度ストレスが印加されないように設計願います。なお、フォト・マイクロセンサは常湿での使用を前提として設計しております。高湿/低湿な環境での使用については、十分な評価のうえご使用ください。

・LED素子を構成しているガリウム、ヒ素が塩素と化合物を生成することからLED素子のパッド剥がれが発生する恐れがあります。塩素環境下ではご使用しないでください。

*電源電圧および入力信号を加えないときの周囲温度を指します。

保管条件について

・直射日光の降り注ぐ場所で保管しないでください。

・製品の組み立てに使用可能な期間は、常温・常湿・常圧の保管を前提に出荷後12ヶ月間です。この期限が過ぎたときは、製品を破棄ください。もしこの期間を過ぎて使用する場合は、御社にて十分に問題がないことを確認した後、御社の責任でご使用ください。

LEDの駆動電流について

・フォト・マイクロセンサはLEDと受光素子により構成されていますが、一般的にLEDは通電時間とともに経時変化(発光量の変化)が起こります。発光量の低下により光電流の低下(フォト・トランジスタ出力タイプ)やスレッショルド電流の増加(フォト・IC出力タイプ)が発生します。LED発光量の低下について十分考慮のうえ回路設計してください。特に赤色LEDは赤外LEDに比べ発光量の低下がいちじるしいとともに、アルミ含有の赤色LEDを高湿度環境で通電すると水酸化アルミニウムが形成され発光量の低下にいたりますのでご注意ください。

しゃ光板について

・しゃ光板はしゃ光性の優れた材質を選び使用してください。しゃ光性が劣る材質(黒以外のプラスチックなど)を使用した場合、LED光がしゃ光板を透過してしまい誤動作することがあります。特に、フォト・マイクロセンサの大半は赤外光LEDを使用していますので、人間の目(可視光領域)において黒色であっても、赤外光領域においては透過する材質も存在しますので、選定の際には十分留意ください。

・しゃ光板の目安
以下の測定方法において、0.1%以下を目安に選定ください。

反射板について

・大半のフォト・マイクロセンサは90%反射率の白色紙を基準に規格を定めていますので、実際にご使用になる検出物体の反射率との違いについて十分検討のうえ設計ください。特に、フォト・マイクロセンサの大半は赤外光LEDを使用していますので、人間の目(可視光領域)において黒色であっても、赤外光領域においては反射率が高くなる材質も存在しますのでご注意ください。具体例としては、染料系インクを使用したマークや油性マジック(フェルトペン)のマークは赤外光に対しては白色と同様の反射率を示す場合があります。

・大半のフォト・マイクロセンサは90%反射率の白色紙を基準に規格を定めています。紙は、比較的拡散反射しやすい物体ですので検出角度の影響を受けにくい素材ですが、鏡面の部材においては、角度特性が急峻になることがあります。ご注意ください。

・大半のフォト・マイクロセンサは規定の距離において出力を定めており、距離が異なる場合には特性が異なります。十分留意の上設計ください。

出力安定時間について

・フォト・IC出力タイプのフォト・マイクロセンサは、内部ICの安定化のため100msecの安定時間を必要とします。電源投入後100msecの間は出力の読み込みを行わないようにしてください。省エネのため、未使用時には電源OFFにする場合、特にご留意ください。

・フォト・トランジスタ出力タイプのフォト・マイクロセンサを飽和領域以外で使用する場合、熱平衡となるまでの安定時間が必要です。ボリューム調整などを行う場合留意してください。


最終更新日:2019年11月25日