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マイクロスイッチ 参考資料


マイクロスイッチは、微小接点間隔とスナップアクション機構を持ち、規定された動きと規定された力で開閉動作する接点機構がケースで覆われ、その外部にアクチュエータを備え、小型に作られたスイッチです。ここではマイクロスイッチの参考資料を解説します。

関連情報


アクチュエータの種類と選び方(一般形マイクロスイッチ)
機種の選び方(PCBマイクロスイッチ)

環境条件による機種の選び方

ゴミ、ガス、ホコリ、水滴

使用条件に応じたシール・グレードのものをお使いください。

マイクロスイッチ

温度、湿度

・各機種の使用温度範囲を確認してください。(ただし、氷結、結露しないこと)

振動、衝撃

・「性能」の項目のなかで振動、衝撃における誤作動とは、接点開離が1msを超えたとき判定します。
・接点間隔が広く、操作部分の質量の軽いものを選んでください。

微小負荷形の機種の選び方

微小負荷を開閉する場合は、下図のような微小負荷領域で各ゾーンに適した接点仕様をもつマイクロスイッチをおすすめします。

アクチュエータの種類と選び方(PCBマイクロスイッチ)
よくある質問集

スイッチを押しても負荷がONしません。原因を教えてください。

以下の原因が考えられます。

【原因】
(1)接触不良の可能性があります。
  ・押し込み不足。
  ・微小負荷(電子回路)に一般形(接点が銀のもの)のスイッチを使っている。
(2)接点の溶着の可能性があります。
(3)内部のばねが壊れている可能性があります。
(4)操作スピードが合っていない可能性があります。
(5)操作ひん度が合っていない可能性があります。
(6)ゴミ、埃などが付着している。

絶縁劣化(焼損)の原因と対策を教えてください。

以下の原因が考えられます。

【原因①】負荷の容量が大きいためアークが発生し、接点が周囲に飛散している。

【対策①】スイッチで直接負荷を開閉せず、リレー、コンタクタで負荷の開閉をしてください。

【原因②】高湿度で周囲温度の変化が激しく、水滴が多量に浸入している。液体が浸入し、これがアーク熱などにより炭化している。

【対策②】原因を取り去る。またはボックスなどに入れたり、シール形スイッチを使う。

接触不良の原因と対策を教えてください。

以下の原因が考えられます。

【原因①】ゴミ、埃などが付着している。

【対策①】原因を取り去る。またはボックスなどに入れたり、シール形スイッチを使う。

【原因②】悪性周囲ガスの影響、または低負荷領域での開閉で接点表面に絶縁性の被膜が生成されている。

【対策②】耐環境性に富む接点材質(金、合金など)を有したスイッチに取り替える。

【原因③】はんだづけのフラックスが侵入している。

【対策③】はんだ方法の見直し、フラックスが侵入しないスイッチを使う。

マイクロスイッチを押してはいるが、プログラマブルコントローラに入力が入らないことがあります。
原因と対策を教えてください。

プログラマブルコントローラの直流入力は一般的にDC12 ~24V 数mA です。一般形マイクロスイッチの定格電流は5 ~10A です。接点は銀を使っています。銀は大気中の硫化ガス・酸化ガスなどにより接点の表面に絶縁体の被膜ができ、接触不良の原因となります。金合金の接点を使った微小負荷用のマイクロスイッチをお使いください。

例)形Zの場合
  基準形標準:形Z-15GW22-B
  ↓
  微小負荷用:形Z-01HW22-B

ドアスイッチに適したマイクロスイッチは何ですか?

ヒンジローラレバー形が適しています。
例)形Z-GW22

〈引き戸1〉

戸閉でスイッチON(またはOFF)

戸開でスイッチON(またはOFF)

注1 . アクチュエータの押し込み量は、OT規格値の70~100%を目安にする。
 2 . 戸を閉めたとき、アクチュエータローラが最初に接触する位置はドグの斜面であること。

〈引き戸2〉
アクチュエータはDタイプ、Qタイプ、Sタイプの押ボタンタイプでも可能

戸閉でスイッチON(またはOFF)

戸開でスイッチON(またはOFF)

注. アクチュエータの押し込み量は、OT規格値の70~100%を目安にする。

〈観音開き、ドア〉
アクチュエータはDタイプ、Qタイプ、Sタイプの押ボタンタイプでも可能

注. アクチュエータの押し込み量は、OT規格値の70~100%を目安にする。

〈クローゼット〉

注. ドグの考え方は〈引き戸1〉と同様 。

注1. 常時押し込み状態での長期使用はしないでください。部品の劣化を早め、特性変化の原因となります。
 2. 防滴形(形Z-D55)の場合
   ゴムブーツ(ゴムキャップ)は、周囲温度の低下に伴い固化する傾向があります。
   このため低温環境下でアクチュエータを常時押し込んだ状態で使用されると、復帰が遅れたり、復帰しなくなる場合があります。

接点が接触しているはずなのに時たま接点の開離が起こります。原因と対策を教えてください。

以下の原因が考えられます。

【原因】振動や衝撃が加わり、接点が開離している。

【対策】接点接触力の高いスイッチに切り替える。(一般的にOFの重いスイッチ)

マイクロスイッチに熱帯処理タイプはありますか?

マイクロスイッチに熱帯処理の定義がないため、作っておりません。標準機種をご使用ください。


最終更新日:2024年03月01日