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軸流ファン 共通の注意事項


軸流ファンとは、様々な用途・場所で安定したクーリング(冷却)を実現する機器です。ここでは軸流ファンの共通の注意事項を説明します。

共通の注意事項  

関連情報



●警告表示の意味

●警告レベル
正しい取扱いをしなければ、この危険のために、軽傷・中程度の傷害を負ったり、
万一の場合には重傷や死亡に至る恐れがあります。
また、同様に重大な物的損害をもたらす恐れがあります。
●注意レベル
正しい取扱いをしなければ、この危険のために、時に軽傷・中程度の傷害を負ったり、
あるいは物的損害を受ける恐れがあります。
安全上の要点製品を安全に使用するために実施または回避すべきことを示します。
使用上の注意製品が動作不能、誤動作、または性能・機能への悪影響を予防するために
実施または回避すべきことを示します。

●図記号の意味

●接触禁止
特定の条件において、機器の特定の場所に触れることによって傷害が起こる
可能性があるため、接触行為を禁止する通告。
●禁止図記号の一般
特定しない一般的な禁止の通告。
●分解禁止
機器を分解することで感電などの傷害が起こる可能性がある場合の禁止通告。
●強制図記号の一般
特定しない一般的な使用者の行為を指示する図記号。
警告

羽根部に触れると稀に重度の怪我を負う恐れがあります。羽根部には触れないで下さい。触れる恐れがある場合は専用のフィンガーガードを取りつけてください。

ボックスファンでは、フィンガーガードをはずして使用しないでください。
点検やフィルタ交換などで羽根に触れる場合は必ず、電源を切った状態で行ってください。

注意

落下により稀に軽度の怪我を負う恐れがあります。
製品の電源線を持ってぶら下げたり、引っ張ったりしないでください。

故障により稀に物的損害や軽度の怪我を負う恐れがあります。ファンの回転部に物を入れないでください。

落下や外力により稀に寿命低下や特性劣化が起こる恐れがあります。衝撃を与えないでください。
軸受けには精密級ボールベアリングを使用しています。

コイル部の発熱や羽根の変形などにより稀に火傷や軽度の怪我を負う恐れがあります。使用温度範囲や許容電圧変動範囲を越えての使用はしないでください。また、運転中や運転停止直後にモーター部に触れないでください。

爆発により稀に軽度の怪我を負う恐れがあります。引火性ガスの環境では使用しないでください。

感電、火災、故障により稀に軽度の怪我や物的損害が起こる恐れがあります。
分解したり、修理、改造をしないでください。

電線の接触不良、加熱保護機能(サーマルプロテクト)や拘束時焼損保護機能が働いた後、突然の再起動により稀に軽度の怪我を負う恐れがあります。
点検などで羽根に触れる恐れのある場合は、必ず電源を切った状態で行ってください。

故障により稀に物的損害や軽度の怪我を負う恐れがあります。
他の軸流ファンや機器類の電源線と直列に配線しないでください。並列に電源配線してください。

落下により稀に軽度の怪我を負う恐れがあります。
本体を取りつけるときはM4ねじで固定してください。
推奨締め付けトルクは下記になります。
R87の場合:0.44N・m
R89Fの場合: 0.78N・m

ファンの短絡事故により稀に物的損害が起こる恐れがあります。
軸流ファンを使用する機器類の電源ラインにはブレーカ・ヒューズを取りつけるなど安全対策を行ってください。

安全上の要点

下記環境では使用、保管しないでください。

  • 本体に直接水がかかる場所(耐水ファンは除く)
  • 本体に直接油がかかる場所
  • 本体に直接振動、衝撃が伝わる場所
  • 静電気や高調波の影響を強く受ける場所
  • 塵埃、鉄粉の影響がひどい場所
  • 直射日光のあたる場所
  • 結露、氷結の恐れがある場所
  • 腐食性ガス(特に硫化性ガス、アンモニアガス)の発生する場所
使用上の注意
  1. 取りつけの際は風方向を確認の上、設置してください。
    風方向はファンフレーム側面に→印で表示しています。→印が吐き出し側になります。
  2. カタログ等のパネルカット寸法を参考に取りつけ機器に穴をあけねじで固定してください。
  3. 冷却、大気循環等の本来の目的以外には使用しないでください。
  4. 廃棄する場合は、産業廃棄物として処理してください。
  5. ファンの樹脂部には有機溶剤やアルカリ性製品をつけないようにしてください。クラックや膨潤、溶解を生じることがあります。
  6. CE 規格適合品として使用される場合は製品ラベルに記載されている「T□□」の表示温度以下の環境にてご使用ください。
  7. 下記形式の場合はEMC適合上、電源配線ケーブルの長さは30m以内で使用してください。
    また、直流配電網と接続して使用しないでください。
    対象形式:R89F-DS□シリーズ
  8. 下記形式の場合は電源線(赤色:+、黒色:-)をご確認のうえ、配線してください。
    対象形式:R89F-DS□シリーズ
  9. ボックスファンでは、カバーは取手ねじで固定してください。緩みがあると、振動ではずれる恐れがあります。
  10. ボックスファン運転中はカバーをはずさないでください。

●漏洩磁束について

軸流ファンから発生する漏洩磁束がブラウン管の画像を乱すことがあります。

  1. 軸流ファンとブラウン管の距離を30cm以上離す。
  2. 軸流ファン側を金属メッシュなどでシールドする。

などの対策をしてください。また、金属羽根タイプは樹脂羽根タイプに比べ漏洩磁束が少なくなりますのでご使用をおすすめします。漏洩磁束の分布状態は下表を参照ください。

AC軸流ファン(例:形R87T)

吐出側外形図
漏洩磁束分布
吸込側外形図
漏洩磁束分布

●騒音対策について

  • 軸流ファンは取りつけ状態により冷却効果や騒音が大きく左右される場合がありますので次のような配慮をしてください。
  • ファン吸込側と被冷却体などとの距離はできるだけ離して配置してください。(被冷却体が平面で、ファンと同じくらいの面積の場合、10cmが目安)
  • ファン取りつけ穴は、ファンの口径より大きくとってください。
    D1:ファンの取りつけ穴径
    D2:ファンの口径
    D1 >D2

●冷却効果について

  • 風の流れ方向および流れ方向断面積の急変は冷却効果を損ねることがあるので避けてください。
  • ファンを取りつける時はパネルとの間に隙間があかないように取りつけてください。(隙間があいていると十分な冷却効果が得られなくなります。)

●軸流ファン取りつけについて

  • 片側のフランジ面のみを使ってファンを取りつける方法(片側フランジ取りつけ)と、通しボルトで取りつける方法(両側フランジ取りつけ)があります。
    両側フランジ取りつけの場合は、フレームが変化しないよう締め付けてください。
    締め付けトルクは下記が適当です。
    R87の場合:0.44N・m
    R89Fの場合: 0.78N・m

●ボックスファン取りつけについて

  • 図のようにボックスファンをねじ穴に合わせてパネルカット部に差し込み、付属の取りつけねじとナットでしっかりと固定してください。
  • カバーは上下どちらの方向にも取りつけできます。使いやすい方向で使用してください。

●機器組み込みの際の注意事項

使用者が羽根に触れる恐れがある場合は、必ずフィンガーガードを設置してください。

  • 軸流ファン取りつけ部には防護柵や防護網などの構造あるいはオプションのフィンガーガードを取りつけてください。
  • ボックスファンでは、フィンガーガードを外して使用しないでください。羽根部への接触による傷害の恐れがあります。
  • フィンガーガードは、オプション(形R87F-FG)として品揃えしていますので軸流ファンの大きさに合わせて選択できます。
  • 点検やフィルタ交換などの場合は必ず電源を切り羽根の停止を確認してから行ってください。羽根部への接触による傷害の恐れがあります。

最終更新日:2024年07月16日