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プリント基板用コネクタ コネクタ 共通の注意事項


コネクタとは電子回路などで配線を接続するための機器で、繰り返しの脱着が可能になります。ここではプリント基板用コネクタの共通の注意事項を説明します。

関連情報


安全上の要点

●挿抜作業について

  • 通電中の挿抜作業時および抜去後に、コネクタの接点および端子に触らないでください。
    また、濡れた手で通電中の端子に触らないでください。感電の恐れがあります。

●配線・実装作業について

  • 通電中の結線作業はしないでください。感電の恐れがあります。
  • 配線作業およびはんだづけ作業は、各商品の「正しくお使いください」に従って正しく作業を実施ください。
    配線、はんだづけが不完全な状態で使用されますと、通電時に異常発熱による焼損の原因となります。
  • 接触不良等の原因となりますので、接点部を手で触ったり、絶縁物を付着させないようご使用ください。

●製品への衝撃について

  • 製品を落下させたり、分解しないでください。
    特性を満足できないだけでなく、破損・感電・焼損の原因となります。

●工具の使用について

  • 結線、実装作業などについては、万力・プライヤなどの汎用工具を使用せず、当社コネクタ用専用工具をご使用ください。
    特性を満足できないだけでなく、破損・感電・焼損の原因となります。
  • 結線、実装作業などについては各工具の取り扱い説明書に従い、正しく作業を実施ください。
    配線、実装などが不完全な状態で使用されますと、通電時に異常発熱による焼損の原因となります。
  • 工具を落下させたり、分解しないでください。規定の結線作業ができないだけでなく、配線、実装などが不完全な状態で使用されますと、通電時に異常発熱による焼損の原因となります。
使用上の注意

■コネクタのご使用にあたって

  • コネクタを実際に使用するにあたって、机上では考えられない不測の事故が発生することがあります。
    そのため、実施可能な範囲でのテストが必要です。
  • カタログに記載の各定格性能値は、特に明記のない場合は、標準試験状態(温度+15~+35℃、相対湿度25~75%RH、気圧86~106kPa)のもとでの値です。実記確認を行う際には、仕様環境も実使用状態と同条件で確認してください。
  • カタログ中に記載の参考データは生産ラインの中からサンプリングした実測値を図に表したものです。保証値ではありません。
  • カタログ中に記載の各定格・性能値は、単独試験における値であり、各定格・性能値の複合条件を同時に保障するものではありません。

■正しいコネクタの選択

  • 使用されます環境条件に合わせ、定格電流・環境条件・かん合条件・使用極数などに適合するコネクタを選んでお使いください。
  • コネクタの種類に応じて適合する電線が異なりますので、ご使用の際は、各商品の適合電線の確認をお願いします。
  • はんだディップ端子商品においては、端子長さに応じて推奨基板厚を設定しております。
    ご使用のプリント基板については当社推奨の厚みのものをご使用ください。推奨外のものを使用されますと、はんだづけ不良の原因となります。

■電気的事項

●定格電流について

定格電流は温度上昇の特性を基に設定されています。

  • DINコネクタの場合は、1ピン当たりは定格電流2A
    使用温度範囲(-55℃~+125℃)を超えない限りは、全ピンに定格電流の通電が可能です。
  • MILコネクタの場合は、電流/温度上昇特性データに基づき通電電流値、電線本数が決まります。

以上のように、各コネクタによって定格電流の定義は異なるため、ご使用の際には十分ご検討ください。

■機械的事項

●コネクタの挿抜について

  • コネクタを挿抜する際は、水平または垂直に行ってください。
    こじるように挿抜すると、破損や接触不良の原因となります。
  • コネクタ挿入時は奥まで完全に挿入してください。
  • 挿抜回数の設定は特定の速度での値です。
    挿抜の操作速度が極端に速いと衝撃動作になり、コネクタの性能に影響します。
    また、許容操作速度・ひん度間であってもその条件により、耐久性を満足しないことがありますので事前に確認試験を行ってください。
  • 電線をもっての抜去作業は行わないでください。電線が断線する恐れがあります。

●結線後の電線について

  • 結線後の電線を必要以上の力で引張らないでください。
    過大な力で引張るとコネクタの破損や電線が断線する恐れがあります。

■取りつけ時

●はんだづけ条件について

  • 商品により推奨条件が異なりますので、詳しくは各々の商品ページ「正しくお使いください」を参照してください。
    推奨条件以外でのはんだづけをされる際は、お問い合わせください。

●フラックス塗布について

  • フラックスの塗布量によっては毛細管現象により、接点部まで吸い上がる可能性がありますのでご注意ください。
    対策品が必要な場合はフラックス上がり防止の特殊処理を施した商品もございますので、詳しくは当社営業までお問い合わせください。

注. 基板裏面よりのはけ塗りでのフラックス塗布作業においては、フラックス量が増えフラックス上がりの 原因となりますので行わないでください。

●コネクタ複数使いについて

  • 基板に複数個連結して使用する際は、コネクタのピッチズレによるかん合への影響が懸念されます。
    基板パターン間の精度などを十分考慮の上ご使用ください。

●かん合時の基板固定について

  • 基板と基板を固定する際、コネクタのみで固定されますと端子はんだづけ部に応力が加わりクラック等の発生の原因となります。必ずねじ、スペーサなどを使用しコネクタに負荷がかからないように考慮ください。

●基板への固定について

  • コネクタを基板へ固定する際、リベットを使用されますとハウジング破損の原因となりますので、止めピンまたはねじ止めを推奨いたします。
  • ねじ止めの際、過大なトルクで締め付けを行いますと、接触不良またはかん合不良などの原因になりますので、必ず規定された値での管理をお願いします。

●配線について

  • コネクタと電線を結線後お客様にて配線を行う際、電線に常時負荷がかかる状態での配線は行わないでください。

●止めピンの使用について

  • 一般的に止めピンは実装前の基板への仮固定と、実装後の強度確保を目的としています。
  • 基板実装の際止めピンも一括実装するのが一般的ですが、基板固定のみに使用して未実装で使用する場合、止めピンの保持強度は確保できません。

●プリント基板加工寸法について

  • プリント基板を設計される際は、各々のプリント基板加工寸法を厳守ください。実装時の基板への挿入不良または実装後のかん合不良などの原因になる恐れがあります。

■使用環境・保管環境および廃棄に関して

●使用温度範囲について

  • 使用温度とは、使用周囲温度と通電時の温度上昇分を含んだ値となります。
      周囲温度 + 温度上昇値 = 使用温度
    よって使用温度範囲は使用する周囲の雰囲気温度と通電時の温度上昇が上限値を超えないよう考慮してください。

●保管について

  • 保管場所は防塵・防湿を考慮してください。またアンモニアガス・硫化ガスなどのガス発生源の近くには保管しないでください。

●廃棄について

  • コネクタは産業廃棄物として廃棄してください。一般廃棄物として廃棄しないでください。また地中に埋めたり、川や海に投棄したりなどの環境汚染に繋がる廃棄は行わないでください。

最終更新日:2024年07月16日