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レベル機器 参考資料


レベル機器は、電極に液体が接触することで、そこに流れる電流によって液体レベルを検知するスイッチです。ここではレベル機器の参考資料を示します。

関連情報


機種選定の目安

分類〈ご参考用〉

●液体による分類例

液体電極電極保持器リレー本体(ユニット)
酸・アルカリ下記〈付表4〉電極材の
耐食性より選択
(セパレータを使わない)
形BS-1T中の電極は
下記〈付表4〉による。
1極ずつ離して絶縁をとる。
低感度用形61F-□□ND
(形61F-11NDまたは相当品、
ただし配線距離によって
遠距離用形61F-11NLを使用)
ボイラーSUS316
(錆缶材使用のため
アルカリ性の水となる)
形BS-1
(温度、圧力がかかる)
標準形61F-□□
水道水SUS304、SUS316形PS、形BF 他
特に指定はない。
標準形61F-□□、
距離の長いときは
遠距離用 形61F-□□L、
形61F-LS-CP□-N□□
純水
(イオン交換水)
チタン(純水の純度を保つ)形BS-1T TITANIUM導電率によって高感度
形61F-□□NH(形61F-11NH)
超高感度 形61F-UHS
あわ
(検知する)
SUS304、SUS316、チタン
(セパレータは使わない)
形PS、 形BF高感度 形61F-GP-NH、
形61F-LS-CP□-SRA程度
あわ
(検知しない)
同上
(セパレータは使わない)
同上低感度 形61F-□□ND、
形61F-LS-CP□-SRA
汚水SUS304
(塩素分があまりない)
(セパレータは使わない)
形BF-1 1極ずつ離して使う低感度 形61F-□□ND、
形61F-LS-CP□-SRA
油のまじった水 *SUS304形PS、 形BF 防油対策に
パイプ使用
標準 形61F-□□
蒸気SUS316形BS-1、形BF-1 1極ずつ
離して使う
圧力があれば形BS-1
標準 形61F-□□

*油は電気を通さないため検出できません。

●電極部取りつけによる分類例

用途電極電極保持器
取りつけ場所のせまいところ形F03-05 電極帯形PS-□S
雨水を防ぎたいSUS304、SUS316形PS+保護カバー形F03-11+取りつけ枠
形F03-12
汚水など物(衣類)がからむところSUS304形BF-1 電極保持器間の距離を離す
汚水、雑排、脂肪の玉ができるところSUS304または316同上
高架水槽SUS304または316形PS
受水槽SUS304または316、形F03-05 電極帯、
形PH 水中電極
形PS
下水、排水(マンホール)SUS304、SUS316形PS(油のたまるところはパイプに入れる、
例:地下、工場ピット)
汚水槽(水洗関係)SUS304形BF-1
深いところ、井戸など形F03-05 電極帯、形PH 水中電極形PS
氷の張るところ形F03-05 電極帯、形PH 水中電極形PS
高温の場合(温水器)SUS316250℃以下 形BS-1S2
250℃以上 なし(ユーザで製作してください)
形61F本体選定の目安

●固有抵抗と機種選定の目安

一般用で制御可能な液体の固有抵抗は、形PS-3S電極保持器を用いて浸水長30mm以下で使用する場合30kΩ・cmが限界です。これ以上に固有抵抗の高い液体には高感度用(Hタイプ)をご使用ください。(注)
〈付表1〉、〈付表2〉、〈付表3〉に水と代表的な液体の固有抵抗値を列挙しましたので仕様選択の目安にしてください。水位の制御対象の水の種類と関連づけて機種選定の参考にしてください。

注1. 高感度タイプは、水質によっては復帰不良になることがあるため、必ずしも一般用や低感度用をカバーできるとは限りません。最適の機種を選定ください。
 2. 高感度用 形61F-□Hの場合
   高感度用は回路構成上、「先動作方式」となっています。電源電圧の印加によって内蔵リレーが一旦a接点側に動作し、E1~E3間電極が導通状態になったとき
   にb接点側に復帰します。高感度以外の他のタイプとは逆の動作ですから電源を印加しただけで内蔵リレーが動作しても異常動作ではありません。
   (形61F-□NHの場合は順動作方式です)

〈お願い〉超高感度可変式 形61F-HSLの場合

電極回路が直流のため、電蝕による不具合が起きることがありますので、電極間に常時電流が流れるような使い方はしないでください。

〈付表1〉 水の固有抵抗(一般的な目安)

種類固有抵抗
水道水5~10kΩ・cm
井戸水2~5kΩ・cm
川水5~15kΩ・cm
雨水15~25kΩ・cm
海水0.03kΩ・cm
下水0.5~2kΩ・cm
蒸留水250~300kΩ・cm以上

〈付表2〉 用途別検出可能な固有抵抗範囲(目安)

種類固有抵抗範囲(推奨値)
長距離用(4km)~5kΩ・cm
長距離用(2km)~10kΩ・cm
低感度用~10kΩ・cm
2線式用~10kΩ・cm
一般用10~30kΩ・cm
高温用10~30kΩ・cm
高感度用(コンパクト・プラグインタイプ)30~200kΩ・cm
高感度用(ベースタイプ)30~300kΩ・cm
超高感度用100~10MΩ・cm

注. 制御可能な液体の固有抵抗範囲は形PS-3Sを使用して浸水長30mm以下で使用する場合です。

●導電率(コンダクタンス)

電気の流れやすさの尺度としての導電率と抵抗との関係は次式のとおりです。

この関係を用いて〈付表1〉を(固有)コンダクタンスで示すと〈付表1A〉のようになります。

〈付表1A〉 水の(固有)コンダクタンス(目安)

種類(固有)コンダクタンス
水道水100~200μS/cm
井戸水200~500μS/cm
川水67~200μS/cm
雨水40~67μS/cm
海水33,300μS/cm
下水500~2,000μS/cm
蒸留水3.3~4μS/cm以下

〈付表3〉各種液体の固有抵抗

種類温度(℃)濃度(%)固有抵抗(Ω・cm)
ビール(A社)
ポートワイン(K社)
ウイスキー(T社)
日本酒(K社1級)
12
12
12
12



830.0
966.0
14,608.0
1,743.0
硝酸銀 AgNO3185.0
60.0
39.5
4.8
水酸化バリウム Ba(OH)2181.25
2.5
40.0
20.9
塩化カルシウム CaCl2185.0
20.0
35.0
15.6
5.8
7.3
塩化カドミウム CdCl2181.0
20.0
50.0
181.0
33.5
73.0
硫酸カドミウム CdSO4181.0
5.0
35.0
240.0
68.5
23.8
硝酸 HNO318
15
15
5.0
31.0
62.0
3.9
1.3
2.0
リン酸 H3PO41510.0
60.0
87.0
17.7
5.5
14.1
硫酸 H2SO4185.0
30.0
97.0
99.4
4.8
1.4
12.5
117.6
臭化カリウム(ブロムカリ) KBr155.0
36.0
14.5
2.9
塩化カリウム KCl185.0
21.0
14.5
3.6
塩素酸カリウム KClO3155.027.2
シアンカリウム KCN153.25
6.5
19.0
9.8
炭酸カリウム K2CO3155.0
30.0
50.0
17.8
4.5
6.8
フッ化カリウム KF185.0
40.0
15.3
4.0
ヨードカリウム Kl185.0
55.0
31.4
2.4
硝酸カリウム KNO3185.0
22.0
22.1
6.2
苛性カリウム KOH154.2
33.6
42.0
6.8
1.9
2.4
硫化カリウム K2S183.18
29.97
47.26
11.8
2.2
3.9
硫酸銅 CuSO4182.5
17.5
92.6
21.8
硫酸第1鉄 FeSO4180.5
3.0
65.0
21.7
臭化水素 HBr155.0
15.0
5.2
2.0
塩酸 HCI155.0
20.0
40.0
2.5
1.3
1.9
フッ化水素 HF180.004
0.015
0.242
29.8
4,000.0
2,000.0
275.0
2.9
塩化第2水銀 HgCl2180.229
5.08
22,727.0
2,375.0
ヨウ化水素 Hl155.07.5
硫酸カリウム K2SO4185.0
10.0
21.8
11.6
食塩 NaCl185.0
25.0
14.9
5.6
炭酸ソーダ Na2CO3185.0
15.0
22.2
12.0
ヨウ化ナトリウム Nal185.0
40.0
33.6
4.7
硝酸ソーダ NaNO3185.0
30.0
22.9
6.2
苛性ソーダ NaOH152.5
20.0
42.0
9.2
2.9
8.4
硫酸ナトリウム Na2SO4185.0
15.0
24.4
11.3
アンモニア NH3150.1
4.01
3.05
3,984.0
913.0
5,181.0
塩化アンモニウム NH4CI185.0
25.0
50.5
2.5
硝酸アンモニウム NH4NO3155.0
50.0
16.9
2.7
硫酸アンモニウム(NH4)2SO4155.0
31.0
18.1
4.3
塩化亜鉛 ZnCl2152.5
30.0
60.0
36.2
10.8
27.1
硫酸亜鉛 ZnSO4185.0
30.0
52.4
22.5

電極材の選定目安 耐食性

電極を長時間使用のため、〈付表4〉を参考に最適の材質をご選定ください。

〈付表4〉各種液体-電極材の耐食性

水溶液電極材
種類濃度(%)温度(℃)SUS304SUS316チタンHAS BHAS C
亜硫酸 H2SO3630ECABB
硫酸 H2SO4130AAAAA
1BPEDEBC
330BAAAA
3BPEEECC
530DBDBA
5BPEEEDD
1030ECEAA
10BPEEDCE
2030EECCB
20BPEEDDE
4030EEDBB
40BPEEDEE
6030EEDBC
60BPEEDCD
7030EEDBB
70BPEEDCD
8030EEDBB
80BPEEDDD
9030EEDBB
90BPEEDDD
9530EDDBB
95BPEEDDD
塩酸 HCI130EDBBA
1BPEEEDC
330EEBBA
3BPEEEDC
530EECCA
5BPEEEED
1030EEECC
10BPEEEEE
1530EEECC
15BPEEEEE
2030EEECD
20BPEEEEE
3730EEECE
37BPEEEEE
クロム酸 CrO310BPDCABC
2030CBABB
36.590EECCC
硝酸 HNO31030BAADA
10BPBBBDC
20290BBCDD
65175CCBEE
6830CCADD
68BPDDBEE
9080EEAEE
フッ化水素 HF530EEDDC
10030EDCCC
リン酸 H3PO410~85RTBBCBC
酢酸 CH3COOH5~50RTAAAAA
100RTAAAAA
100BPCBAAA
ギ酸 H・COOHBPDDDAA
アセトン CH3・CO・CH3RTBBAAA
ミョウバンRTEEDBB
硫酸アルミニウム50BPDCBCA
塩化アンモニウム NH4CI5BPDDABB
硝酸アンモニウム NH4NO3BPAAABB
硫酸アンモニウム (NH42SO45RTEDBBC
10BPEEBBC
アンモニア NH3100100CCABB
10BPCBBBC
2860CBABB
苛性カリ KOH25BPBACBC
苛性ソーダ NaOH3060AABAB
5065BACAC
炭酸ソーダ Na2CO325BPBBBBB
炭酸カリウム K2CO320BPBBBBB
塩化亜鉛 ZnCl250150DCBBC
塩化カルシウム CaCl225BPCCAAA
塩化ナトリウム NaCl25BPCBABB
塩化第2鉄30RTEEAEB
塩化第2銅30RTEEAEB
海水RTCCABA
過酸化水素 H2O210RTBBBBB
亜硫酸ソーダ10RTBBABB
クエン酸RTBACAA
蓚酸 CO2H・CO2HRTBADBB
次亜塩素酸ナトリウム10RTEDACC
重クロム酸カリウム10BPCBABC
塩化マグネシウム30RTCBAAA
硫酸マグネシウム10RTBBAAA

注1. RT :室温
   BP :沸点
 2. A:耐食性十分
   B:耐食性あり、浸食率は0.8mm/年以下
   C:耐食性劣る、浸食率は1.8mm/年以下
   D:浸食率大きく、使用不可
   E:耐食性なく、使用不可
 3. 耐食性については、上表を参考にして電極棒を選定しますが、耐食性十分または耐食性ありの場合でもまったく浸食させないということではありません。
   1ヶ月に1度は定期点検を実施し、浸食状況が確認されたら、早めに電極棒を交換してください。

〔参考〕

水槽に露出する電極保持器の電極材についても耐食性を考慮する必要があります。電極保持器の選定に当ってはこの点をご配慮ください。

施工について

電極保持器への配線および電極棒の取りつけ方法

本体構成

1. カバーケースを外す

(1)マイナスドライバをキャップの左右にある溝に入れ、交互にこねるようにしてカバーをはずす。
(片側の溝だけで無理にこねると、カバーが割れる場合があります。)

(2)ケースの締めつけねじ2本をゆるめ、ケースを持ち上げてはずす。

2. 施工手順

(1)ベースをあらかじめ施工されているφ54 カップリング等へ取りつける。

(2)ケースに電極棒を回転が止まるまでねじ込み、ロックナットで締めつける。その後、電極固定ねじM3.5を締つける。

(3)ケースをベースに取りつける。

(ケース締めつけねじは2ヶ所とも締める。締めつけトルク0.7N・m)

(4)キャップノズル部は配線の太さに応じて、カッターナイフなどで切り、配線径に合わせる。

(5)電線を配線用端子に接続する。
  (キャップノズルについては下図参照)

(6)カバー後部のツメをケース後部の穴へ入れる。カバー前部をパチンと音がするまで確実に押して取りつける。

水槽への電極保持器取りつけ方法

〔お願い〕電極保持器は必ず水槽の上から取りつけてください。

●方法1

水槽にPF2管用平行ねじの加工をし、取りつける。

●方法2

市販のカップリング(PF2管用平行ねじ(有効径58.135)JIS B0202)を用いて取りつける。

●方法3

水槽にφ65穴をあけ、電極保持器を挿入し、下方より取りつけ枠形F03-12(別売品)をナットがわりに取りつけ固定する。

●方法4

形F03-12取りつけ枠(別売品)をフランジとして使用し、取りつける。

(1)取りつけ位置に穴をあける。

(2)前記、穴加工部に取りつけ枠を取りつける。
  (形F03-12付属のねじを使用し4ヶ所締めつける)

●方法5

形F03-12取りつけ枠(別売品)と形F03-13(別売品)を組合わせてコンクリート製水槽に埋め込む。

保護カバー形F03-11(別売品)の取りつけ方法

前述の「●方法4 および●方法5」の取りつけにおいてのみ保護カバーを使用することができます

●形PS-□S(R)シリーズ

形F03-12取りつけ枠を形PSシリーズ電極保持器に下側から取りつけます。(下図参照)
次に形F03-11 保護カバーを電極保持器の上部からおろしてカチッと音がするまで押さえます。

注. この場合は、保護カバーに付属の袋ねじは不要です。

●形BFシリーズ(形BF-3(R)、-5(R)に適用)

形BF電極保持器の取りつけねじ(M5×25)2個をはずし、これに代わって形F03-11保護カバーに付属の袋ねじ(M5×25)2個を取りつけます。
次に保護カバーを形BF 電極保持器の上部からかぶせ、付属のねじ(M3×20、ワッシャつき)2個を締めて固定します。(下図参照)

注. 形BF-1に保護カバーは取りつけられません。

電極棒の接続方法

●電極保持器と電極棒の接続

  1. 電極棒にロックナットをねじ込む。
  2. 電極保持器に取りつけ済みの接続ナットに電極棒を完全にねじ込む。
  3. ロックナットを十分に締めつける。
  4. 締めつけねじで電極棒を締めつける。

該当保持器
形BFシリーズ
形BSシリーズ

●電極棒と電極棒の接続

  1. 電極棒双方の接続側にロックナットをねじ込む。
  2. 接続ナットのほぼ中央に先端がくるように、双方の電極棒をねじ込む。
  3. ロックナットを十分に締めつける。
  4. 2本の締めつけねじで電極棒を締めつける。

水中電極の取りつけ方法

形PH-1形PH-2

浄水などでE3電極がE1電極から1m以上離れる場合は、
図のようにE1電極から20cm以内に別のE3電極を追加してください。 *

*水質によっては1m以内でも動作しない場合があります。

●取りつけ例

電極帯の取りつけ方法

●電極保持器と電極帯の接続

電極保持器のケース内の電極ナットに電極帯用接続ナットをねじ込んでから、電極締めつけねじで固定します。次に、電極帯を電極帯用接続ナットにさし込み、2個のねじを締めつけて中の芯線と導通させます。その後、保持器のベースをケースに2個のねじで固定し、カバーをかぶせます。

●割シズの取りつけ

取りつけ(1)

電極帯を電極帯用割シズではさみ(A)、または(B)のねじ2本を十分締めつければ中の芯線に接続され、これが電極になります。(必ず(A)、(B)どちらかのねじ穴を使ってください)割シズ接続用ねじを芯線の中心に正しく挿入できるよう、電極帯には矢印のように接続用ねじの溝があります。

取りつけ(2)

割シズは高さをかえてE1、E2、E3の位置でそれぞれの電線に取りつけます。これが液体と導線との接触面になり、それぞれが短、中、長電極となります。

●絶縁キャップの取りつけ

割シズを、絶縁キャップで覆い、水槽と電極との接触による事故(誤動作)を防止します。絶縁キャップは楕円形に圧して割シズにかぶせてください。

●エンドキャップの取りつけ

電極帯先端にエンドキャップをかぶせ、被覆とエンドキャップの間に水が侵入しないよう、形F03-10電極帯用接着剤(別売品)で十分接着します。
接着剤1つでエンドキャップ5個分の接着が可能です。

●取りつけ完了図

浄水の場合に、長電極(E3)と短電極(E1)間の距離が50cm以上ある場合は、E1の近くにもう一つE3として、電極帯用割シズを15 ~20cmの間隔で取りつけてください。
上記「割シズの取りつけ(2)」を参照してください。長電極(E3)には、エンドキャップをかぶせる必要はありません。

施工時の必要部品数(電極棒)

●給水および排水の自動運転の場合

<E1=1m、E2=2m、E3= 3mの場合の必要部品と数量>
形61F-GN ‥‥‥‥‥‥1台
形PS-3S ‥‥‥‥‥‥‥1個
形F03-01(SUS304) ‥‥6本
形F03-02(SUS304) ‥‥3個
形F03-03(SUS304) ‥‥9個
形F03-14 3P ‥‥‥‥‥1個
形F03-14 1P ‥‥‥‥‥1個

施工時の必要部品数(電極帯)

●給水および排水の自動運転の場合

<電極帯3mの場合の必要部品と数量>
形61F-GN ‥‥‥‥‥‥1台
形PS-3S ‥‥‥‥‥‥‥1個
形F03-06 ‥‥‥‥‥‥‥3個
形F03-05 3P ‥‥‥‥‥3m
形F03-07 ‥‥‥‥‥‥‥4個
形F03-08 ‥‥‥‥‥‥‥2個
形F03-09 ‥‥‥‥‥‥‥2個
形F03-10 ‥‥‥‥‥‥‥1個

内部接続に用いられる図記号の説明
名称図記号摘要
カタログ表記JISにおける表記
a接点
継電器入力が印加されていないとき、開路している接点をいう。
b接点
継電器入力が印加されていないとき、閉路している接点をいう。
c接点(イ)
(ロ)
相互に共通な接点端子を有するa接点、b接点を一括してc接点という。
(イ)、(ロ)は同じ意味。
リレー
マグネットリレーを示す。
よくある質問集

電極棒・電極保持器について

電極棒は切っても良いですか?
長いものはありますか? 

電極棒は1m単位で販売しています。

電極棒(形F03-01)

  • 両端にねじが切ってあり、途中で切れば2本として使えます。
    ねじ部(M6)は転造加工しています。切削加工でねじを切ることはできません。
  • また1m以上で使う時は、接続ナットとロックナット2個(スプリング・ワッシャ(SUSの場合)でつないで使用します。
  • あまり長い時は、強度の問題や取り扱い上の問題もあり、コード式の水中電極(形PH)や電極帯が適しています。
使用条件水面までの距離が長いとき(単極形)
水面までの距離が長いとき(2極形)
種類形PH-1
形PH-2
特長・用途例深井戸ポンプなどで、とくに汚物、水垢のたまる
ところなどに、数本組み合わせて使用します。
コード長は最大100m。
深井戸ポンプや水中ポンプなど、水面までの距離が
長い場所にご使用ください。
上限、下限用として数組吊り下げて使用します。
コード長は最大100m。
使用温度ビニールコード:−10~+60℃
ハイプレンコード:−30~+70℃
ビニールコード:−10~+60℃
ハイプレンコード:−30~+70℃

注. 三井化学株式会社の登録商標として、ハイプレンと称されています。

<注意>
ゆるみの問題などが起こらないように、ロックナットを必ずお使いください。

<解説>
水槽の水は静止しているように見えますが、実際には流動しています。
電極にかなりの圧力がかかるので、ゆるみのないように取りつけてください。また、水の力で棒が曲がることがありますので、水道水などの時はセパレータ等をご使用ください。

電極棒セットとは、どのような組み合わせですか?

電極棒、接続ナットとロックナット(2個)とスプリングワッシャ(2 個)を組み合わせたものが電極棒セットです。HAS B、C、チタンのセット形式はありません。

電極棒セットの種類

形式材質
形F03-60 SUS304SUS304
形F03-60 SUS316SUS316

電極棒セット(形F03-60)

電極棒を短絡しても良いですか?

形61F 本体のテストでも使用上でも電極棒どうしを短絡することは問題ありません。

<解説>
形61F の電極間はリレー本体で内部インピーダンスを持っているため、短絡しても(標準のもので)2mAも流れません。
高感度、超高感度タイプではμAのオーダー。

<注意>
形61F の電極端子をスイッチで短絡して使用するときは、微小負荷用スイッチが必要です。

電極棒の共用ができますか?

電極棒の共用はできません。

同一電極に複数個の形61F本体を接続しないでください。電極回路AC8V電源の電圧位相がたとえば図1のように逆になると、矢印のように互いの内部回路を通る閉回路(回り回路)ができ、形61F本体は電源を印加するだけで水位に関係なく(誤)動作します。この場合、図2のように電源の位相を合わせることによって回り回路は防げますが、電極からみた形61F側の内部インピーダンスが約1/2と低くなります。複数の形61F本体に接続される各電極棒は相互干渉のないよう離して使用してください。
ただし、コモン電極の共用については問題ありませんが、実際のアプリケーションで意図した動作ができることを必ず確認してください。

図1. 回り回路の例

図2. 位相を合わせる

検知帯を途中でつなぐ場合はどうするのですか?

1. 漏水検知帯(形F03-15、-16PE、-16PT)を用いて、漏水検知器(形61F-GPN-V50、形61F-WL)の配線可能な長さについて示します。漏水検知器の復帰電流値を0.15mA以上に設定しております。従って、漏水検知帯の線間漏れ電流が0.15mA以上の場合、漏水検知器は復帰不良を生じます。漏水検知帯(形F03-15、-16PE、-16PT)の線間の漏れ電流が0.15mA以下であれば配線可能範囲となります。

可能配線長(検知帯+IV線の可能配線距離)

(単位:mA)
○印:使用可能配線距離

検知帯0m10m50m100m150m200m250m300m350m400m
IV線
0m
0.0075

0.0375

0.075

0.1125

0.15
0.18750.2250.2620.3
10m
0.0024

0.0099

0.0399

0.0774

0.1149
0.15240.18990.22740.26440.3024
50m
0.0123

0.0198

0.0498

0.0873

0.1248
0.16230.19980.23730.27430.3123
100m
0.0247

0.0322

0.0622

0.0997

0.1372
0.17470.21220.2490.28670.3247
150m
0.037

0.0445

0.0745

0.112

0.1495
0.1870.22450.2620.2990.337
200m
0.0494

0.0056

0.0869

0.1244
0.16910.19940.23690.27440.34840.3494
250m
0.0617

0.0692

0.0992

0.1367
0.17420.21170.24920.28670.32370.3617
300m
0.0741

0.0816

0.1116

0.1491
0.18660.22410.26160.29910.33610.3741
350m
0.0864

0.0939

0.1239
0.16140.19890.22640.27390.31140.34840.3864
400m
0.0988

0.1063

0.1363
0.17380.21050.24880.28630.32380.36080.3988

注. IV線(2mm2)、検知帯(形F03-15、形F03-16PE)

2. 途中で接続する場合は下記のとおりとなります。

漏水検知帯の接続方法
●形F03-15の場合

(1)漏水検知帯(形F03-15)を直接漏水検知器へ接続する場合
   漏水検知帯(形F03-15)の先端部を約8~10mm被覆を剥がしてください。

図1

(2)漏水検知帯(形F03-15)どうしを接続する場合
   プルボックス(一般電気配線工事用のボックス(プラスティック))を設けてこの中で絶縁被覆付圧着スリーブや閉端型接続子を用いて絶縁に気を付けて接続してください。プルボックスが使用できない場合は、接続部の周りに絶縁テープ等を十分に巻いて絶縁してください。閉端型接続子を使用する場合、漏水検知帯とその他の導線との接続は両者の太さ、硬さにあまり差がないものを選んでください。どうしても差のある導線と接続する場合は、軟らかい方の線を硬い方の線に巻き付けるようにねじったのち、閉端型接続子にてカシメ接続してください。なお、接続部に近い所に付いている電極は必要に応じてはずしてください。

図2

閉端型接続子で接続したあと、線を引張って、接続度を確認しビニールテープで十分巻き込んでください。

<参考>
閉端型接続子は、日本AMP(現タイコエレクトロニクス社)製の形番35653相当品をご使用ください。

●形F03-16PEの場合

漏水検知帯(形F03-16PE)の素線は0.3×1.5の平角線です。

(1)漏水検知帯(形F03-16PE)を直接漏水検知器へ接続する場合
   漏水検知帯(形F03-16PE)の先端部を約8~10mm被覆を剥がして接続してください。

図3

(2)漏水検知帯どうしを接続する場合(圧着スリーブP-1.25または、B-1.25を使用)

注.P-1.25、B-1.25は一般電気工事配線用でJIS名称です。

(a)カッターで検知帯中央部にスリットを入れます。内側の絶縁被覆は互いに残しておきます。

(b)1ヶ所のスリーブに三芯分の素線が入るように絶縁被覆を剥ぎます。(図7)
   (片側の素線は折り返す)

(c)スリーブをかぶせ、素線の方向より圧着します。(図5、図8)
   圧着が確実であるか、素線を引張って確認します。

(d)確認後、各々に絶縁テープを巻き、その後、図6のように接続点を互いに反対方向に曲げ、さらに絶縁テープを巻き、接続部を保護します。(図6)

(3)他の方法として突き合わせ法があります。
   図9のように突き合わせて接続する方法がありますが、この場合圧着スリーブP-1. 25またはB-1.25のいずれを使ってもかまいませんが、圧着部分に三芯分が入るようにしてください。
   圧着方向も前記と同様です。
   絶縁処理は各芯ごとに行い、さらに全体にもテープを巻き、接続部を保護します。

(4)漏水検知帯とリード線の接続の場合
   前項目(3)の突き合わせ法の圧着スリーブB-1. 25を用いる方法で接続してください。(図9)

配線について

カタログの接続図を見ると、長い電極(コモン電極)が必ずアースしてありますが、何のためですか?

アースの目的は2つあります。
①誤動作防止
②雷サージからの保護
形61F の電極間には微弱な電流(短絡時、AC8V2mA以下)を流すため、アースが浮くと誘導が乗りやすく誤動作の原因になります。(下記「トラブル」参照)
雷サージ対策に形61F-03B、-04Bを使用するときも、きちんとアースしないと効果がありません。
近年はFRP製の水槽が普及しているため、盤内で形61F 本体端子からアースをとるのが一般的になっています。

<参考>

  1. 形61Fの配線を外し、電極間の電位を盤のところで計測すると数V(実際に形61Fがつながっていないから理論上は0V)出ることがあります。仮に3Vとすると、コモン電極ラインをアースにつなぐと3V→ 0.5Vまで下がることがほとんどで、誤動作は止まります。
  2. 現場によっては、大元のアースが浮いていて、他の機器から、アースを通して誘導ノイズを拾い、誤動作する場合もまれにあります。その場合は、改めてアースをきちんととっていただくか、形61Fのアースを浮かせてみてください。

アースの電極を使わず鉄のタンクを利用したい。

アース電極のラインの配線をしてタンクにつなげれば問題ありませんが、タンク内壁に絶縁コーティングしてある場合もありますので、事前動作確認の上でお願いします。

リレー本体・ユニットについて

純水の制御をしたい。

導電率または固有抵抗により、形61F 本体の選定の目安をつけることができます。また、正確に選定する場合は、電極間抵抗値を測定します。その値が形61F本体の定格/性能欄にある電極間動作抵抗値の範囲であれば使用可能です。テスターなどの抵抗レンジでは電極電圧が直流のため、電極間抵抗値は正確に測定できませんので、必ず形61Fの電極間電圧(交流)を利用して測定します。「トラブルシューティング」の「電極間抵抗の測定方法」参照。
導電率からは次の形61Fを選定の目安にすることができます。

                  動作抵抗
0.5~2μジーメンス →形61F-UHS   0~1MΩ
2~5μジーメンス  →形61F-GP-NH3  0~200kΩ
5~10μジーメンス →形61F-GH    0~70kΩ
           形61F-GP-NH  0~40kΩ
           形61F-GPN-V50 0~50kΩ
15~25μジーメンス →標準一般用

<注意>

  1. 超高感度タイプ形61F-HSLは電極に直流を流すため、常時水中に電極を入れておくと電蝕をおこすので、制御には使えません。上限警報・漏水検知など、用途が限られます。(異常、タンク外のオーバーフロー検出等)
  2. 1MΩ以上の純水(18MΩというのもある)は、形K7Lを使います。

お湯を形61F で制御する場合の注意点はありますか?

お湯のように湯気が発生し電極保持器と電極棒の接続部が結露するような環境では、水位に関係なく、結露部で電極間が短絡されて、形61Fが復帰不良になる場合が考えられます。
対策としては、1極用電極保持器(形BF-1、形BS-1、形BS-1T)を使用して、電極間隔を離して沿面距離をとるか、形61F本体を低感度にしてください。また、取りつけにおいては事前動作確認の上で電極保持器を固定してください。

PLCの入力に使うにはどのユニットが良いですか?
出力が単独になっているものが良いのですか。

形61F-GP-Nもしくは形61F-LSをお勧めします。一つの入力で2Cの単独出力になっています。
出力接点の容量(最小適用負荷): DC5V 1mA(参考値)

各ユニットの最少適用負荷

ベースタイプ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . DC5V 1mA
コンパクトタイプ. . . DC5V 1mA(1999年8月生産分より)
プラグインタイプ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . DC5V 1mA
コンパクト・プラグインタイプ. . . . . . . . . . . . . . DC5V 1mA
超高感度タイプ形61F-UHS. . . . . . . . . . . . . . . . DC5V 1mA
超高感度可変式形61F-HSL . . . . . . . . . . . . . . . . DC5V 1mA

注. 設計を改善時、上記の値が変わることがあります。
  お問い合わせください。

<参考>
水道局のポンプ盤では形61F-GP-N がたくさん並んでいるところもあります。

<解説>
形61F-GP-N、形61F-LSの出力が2Cあるので、あまっている時はパラに使うと有効、信頼性が上がります。
また、保持回路が不要であれば、単独で2出力が使えます。

形61F-□Rの2線式はどうなっているのですか?

形61F と電極との間の配線を1 本省略しようという目的で、保持電極回路の線を減らします。

<注意>

  1. 形61F-G3N 5本→形61F-G3NR 4本というように、2線式といっても本当の配線が2本とは限りません。
  2. 電極保持器の方にもRタイプが要ります。

<解説>
電極部6.8kΩと形61F本体内部の3.9kΩが直列に入ります。

水位が上昇中はE2が浸かっても
 6.8kΩ+3.9kΩ=10.7kΩ
の抵抗があって動作しません。
E1までくると3.9kΩのみになり、形61Fは動作し、内部リレーの接点が入ります。今度は、E1より水が下がってもE2は6.8kΩから形61Fの接点を通るので保持できます。
電極の省略ではありません。(この間違いが多くあります)

形61F-G4Nと形61F-ANを組合わせてポンプ2台を交互運転させているが、電極棒E7以下の水位になったら、ポンプを2台同時に運転させて、電極棒E5で停止させたい。

1つの案ですが、ポンプ同時運転用に形61F-GNを追加します。(下図参照)
ポイント1)互いの形61Fの電源位相を合わせます。
ポイント2)互いのアース電極棒のみ共用可。
ポイント3)形61F-GNの電極棒E1を形61F-G4NのE5と同じ長さに切断します。
ポイント4)形61F-GNの電極棒E2を形61F-G4NのE7と同じ長さに切断します。
ポイント5)形61F-GNのリレー出力接点(Tc)、(Tb)を各々形61F-ANの端子(Ta1)、(Tb1)に接続します。

お願い‥‥当社では、下図配線による動作保証はいたしかねます。
       必ず、お客様にて事前動作確認をしてください。

注. E8端子は確実にアースしてください。

形61F-GP-N、形61F-LSとフロートスイッチを組合わせるには、どのように配線したら良いのですか?

フロートスイッチの接点を形61F-GP-N、形61F-LSの端子④-⑤間に接続することで動作します。形61Fの電極間はAC8V、1mA程度しか流れませんので、フロートスイッチの接点は微小負荷対応の接点が望ましいです。

生産中止商品形61F-GPから形61F-GP-N8、形61F-LS-CP08へ代替えするときの注意点はありますか?

形61F-GP-N8 は形61F-GP と外形寸法が異なるため、適用ソケットおよび、ソケットとの固定方法が異なります。
そのため、ソケットの交換と併せて、端子配置が上下逆となりますので、配線の変更が必要です。
※安定動作のため、61F 複数台を同一槽内、コモン電極共用でご使用される場合、61F-LSシリーズに統一のうえご使用ください。統一できない場合は、高機能品をお使いください。実際のアプリケーションで意図した動作ができることを確認してください。

●形61F-GP

●形61F-GP-N8
 形61F-LS-CP08

トラブル

水に油が混じったもので、油はわずかですが、時々モータが止まらないことがあります。
電極の汚れですか?
高感度に替えれば良いのですか?

油は水面に浮くため、電極の表面に付着する場合があります。そのため、時々電極をみがく必要があります。(メンテナンスしてください)

  1. 基本的には油は電気を通さないため、導電性を利用した形61Fでは動作不良を起こしますので使用できません。
    最初は良くても、次第に電極の表面に油が付着して、動作しなくなります。
  2. 運用例

パイプを斜めにカットし、油分が入らないようにします。

形61F-Gでケーブル800m 2mm2 3芯で使用していますが、給水モータが回らないことが度々あります。
カタログでは0.75mm2 1,000m を動作保証しているのですから2mm2なら電圧降下は少なくなり、2mm2 800mの方が条件が良いように思うのですが?

<確認>
形61F以外の線が一緒に入っていませんか?

0.75mm2 → 2mm2 では大地間の漏れ電流が増えます。
電圧降下ではなく、誘導が乗ってくるのが問題です。
モータが回らないのは復帰不良です。電圧が乗っていることが考えられます。形61F-11L 2KMのリレーユニットを使用してください。

<解説>
電圧降下を問題にされる方が多いですが、形61Fは微弱な電流のため、誘導電圧が乗る方が問題です。
電圧降下と違い、配線されているすべての線からの影響があるので、30芯などを使われていて、実際に使っていない線があってもすべて影響してきます。その中にAC100V、AC200Vの線があればなおさらです。
必ず別に配線してください。(形61Fの電極ラインのみシールド線にするのも効果があります)

電線径が大きくなれば大地間のキャパシティ(浮遊容量)が大きくなり、漏れ電流が増えます。
形61Fは、電極間で導通していないのに、この漏れ電流により動作、または復帰不良を起こすことになります。
この漏れ電流は電線の長さに大きく左右されます。

メンテナンス

電極が汚れているため感度が落ちているようです。
清掃の仕方はどうしたらよいのですか?

電極棒に付着したサビは導通不良を起こします。サンド・ペーパなどで磨いてください。
水垢は布で拭いてください。
ステンレスなので市販の薬品をお使いいただいても結構ですが、中の液体に害をおよぼさないようにしてください。
汚れが特にひどい時は、取り替えをお考えください。


最終更新日:2025年04月14日