人の感性に依存していた“官能検査”を自動化。傷の目視検査手法をAI技術で再現しました。
画像処理システム
形W4S1-05B, W4S1-05Cは2022年3月受注終了予定。形W4S1-03Bは2024年3月受注終了予定
※ Web特別価格提供品
1ミクロン単位の位置決めを、1秒以下で制御できるファンクションブロック
情報更新 : 2020/07/20
人の感性に依存していた“官能検査”を自動化。傷の目視検査手法をAI技術で再現しました。
「人が傷と感じる画像の特徴」をあらかじめ学習させた画像処理フィルタです。従来手法では自動化の障壁となっていた「予測できないサイズ・形・色」等の傷の定義をしなくても、AIが傷の特徴を判断し抽出します。
学習データには、オムロンがこれまでの蓄積した画像も含まれており、加工面の上にある欠陥など、従来手法では判別しにくかった不定背景上の欠陥も検出が可能です。
*1. AIキズ抽出フィルタのご使用には、別売りの「キズ抽出AIソフトインストーラ(FH-UMAI1)」が必要です。
傷の定義が必要だった次のようなさまざまな材質・色・サイズの傷を、調整なしで安定抽出できます。
熟練検査員の感性と経験による“官能検査”を自動化。検査手法をAI技術で再現しました。
AIファインマッチングとは、「良品には含まれない特徴」のみを不良箇所として検出する欠陥抽出処理です。
ばらつきが発生する良品画像を学習させることで、AIモデルを生成。AI が検査のたびに「良品と推定されるモデル」を良品復元画像として生成します。
良品復元画像と撮影画像の差分のみを欠陥として抽出することで過検出を抑制します。
AIの使いこなしノウハウを詰めこんだ設定画面を使って、3ステップ操作で設定を完了することできます。
最小の画像枚数で設定できるようにAIが良品学習プロセスを提案してくれます。
*1. 「特許出願中/特許取得済」の表記は、日本で特許出願中または特許取得済であることを示しています。(2020年5月現在)
AI導入のためのハイペックなハードウェアも、それぞれの現場環境に合わせたシステムに仕上げるためのAIエンジニアも不要です。生産現場での使用実績を多数持つ汎用画像処理システムでAIを簡単に導入できます。
ハイスペックな環境を必要とするAIを軽量化し、すでに検査市場での導入実績が多数あるFHシリーズハードウェアに処理項目として搭載しました。
官能検査に適した画像を、高精細に、そして高速に撮影できる高解像度カメラをラインアップしています。
人の目に迫る高精細な画像撮影と検査処理速度はトレードオフの関係にあります。オムロンでは、新たなCMOS撮像素子の採用とデュアル画像転送により高解像度画像と高速画像転送を両立しました。複数カメラを設置したりカメラを移動させる機構をつけるようなアプリケーションを、簡単に実現することができます。
人が光の当て方を変えるように、さまざまな照射色・角度を組み合わせて、多様なワークの欠陥に最適な照明に調整できます。設備導入後、品種や検査項目が追加されても、新たな照明の追加や置換えをせずに照射パターンの変更で対応できます。照射パターンは設定データとして登録可能で、生産ラインの複製も簡単に行えます。
横長ワークを高速に撮影「多段撮像」
多段撮像機能では、撮影と計測処理を並列に実行することができ、FHシリーズの特徴であるマルチコアによる高速化を最大限に活用した「横長ワーク」を高速に撮影できます。
コントラストを最適化「カメラ画像入力HDR」
「カメラ画像入力HDR」は周辺環境の変化に強い最適なHDR画像の生成をサポートします。最適に撮影したい場所を画像から指定するだけで、シャッタースピードを自動的に調整しながら画像を撮影・合成し、最適なHDR画像を生成できます。
1台の画像センサのコントローラで、異なる箇所の検査をそれぞれのタイミングで検査できるので、工程毎に設置していたコントローラを集約でき、導入コストと設置スペースを削減できます。
ラインごとに設置していたコントローラを1台に集約でき、導入コストと設置スペースを削減できます。
1台のコントローラに4台のカメラを接続し、最大4面の打痕や傷を同時に検査できます。
形状ばらつきに強い位置検出「形状サーチⅢ」
撮影環境・ロット・ワーク材質などの変化による見え方の変化にかかわらず、高精度かつロバストな位置決めが可能です。
高解像度の2040万画素カメラでも最速12ms*2、アライメント用途で使用率の高い500万画素なら最速2msで位置決め用のマークをサーチします。
円の中心・半径を高精度に推定「円形スキャンエッジ位置」
不完全な円形状であっても的確に円を認識します。
ノイズを除去してエッジを認識「スキャンエッジ位置」
ワーク個体差や外乱によりエッジ抽出が不安定でも、的確に直線部を推定します。
多彩なステージに対応した演算「ステージデータ」
一般的なUVWステージに加え、近年トレンドの単軸+θ軸の組み合わせに対応。製造機械の搬送軸と位置合わせに用いる軸を共通化して使用することで、さらなる機械のシンプル化に貢献します。
各社ロボットメーカ向けに準備したロボット接続用の通信プログラムと、ロボットアプリケーション用に必要なFHのフローメニューを無償で提供しています。ロボットビジョンのアプリケーションの立ち上げ工数を、大幅に削減できます。
FHシリーズの内部で、個体IDに検査画像や検査結果を紐づけて上位機器へ出力できます。
「見たい検査画像がすぐには見つからない」「NGの原因を特定するのに時間がかかる」などの課題を解決できます。
不良発生原因の分析に役立つ検査画像はファイルサイズが大きく、これまでは保存時間や保存容量の制約により全数保存は難しい状況でした。
高速・大容量コントローラではUSB3.0と画像データを高速圧縮するアルゴリズムを改善することで、品質管理などでニーズの高まる全数保存を実現します。
下記時間は次の条件における参考値であり、保証値ではありません。
・コントローラ FH-5050
・画像 500万画素モノクロ
・JPEG圧縮後のファイルサイズ 0.6MB
悪環境に強いコード読取り「2次元コードⅡ」
周囲の明るさが安定しない場合や、加工/洗浄工程後など、読取り環境が悪い場合でも、安定して2次元コードを読み取れる専用アルゴリズムを搭載しています。悪環境でも高速に読み取れます。
悪条件、新表示法、新元号に対応「文字読取り(OCR)」
対象物やプリンタによっては印字された文字の間隔が近接していたり、文字列が湾曲している場合がありますが、安定して読取ることが可能です。また、食品表示法の新しい製造所固有記号制度や“+”文字、新元号の文字照合にも対応しました。
特殊フォントに強い「汎用文字検査」
自由に辞書を構築することで、特殊フォントや英数字以外の文字をパターンサーチベースで読取れます。
センサをはじめ、シーケンス、モーション、ドライブ、ロボティクス、セーフティ、HMI、情報処理を1つのプロジェクトに統合した開発環境が、操作の習得にかかる時間や機器のセットアップ時間を削減します。
EtherCAT®でマシンオートメーションコントローラNJ/NXシリーズや、ACサーボシステム1S/G5シリーズとつなぐことで、位置検出から軸起動までの高速制御が可能になります。
設計・設定、運転までのすべてのフェーズに必要な画面をプリインストール。
計算や入力の手間がかかる変数管理も、処理項目の選択や順序定義を行うだけで設定できます。
「複数のシーン」の共通項を一括設定できるため、検査フローがシンプルになり設定ミスが削減。変更し忘れも防止できます。
同一商品が整列している場合、同一画像で領域を動かして同じ計測を繰り返し行えるため、短時間で設定できます。
生産現場の運用に必要な情報のみを画面表示して、現場オペレータが使いやすいインターフェイスを提供できます。
画面レイアウトはプログラミング不要、項目を選んで配置するだけの簡単操作で完了します。
情報更新 : 2020/07/20