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注意

S8M ご使用の前に 2

軽度の感電、発火、機器の故障が稀に起こる恐れがあります。分解、改造、修理したり内部に触れたりしないでください。

S8M ご使用の前に 3

軽度の火傷が稀に起こる恐れがあります。通電中や電源を切った直後は製品本体に触らないでください。

S8M ご使用の前に 4

発火が稀に起こる恐れがあります。端子ねじは規定トルクで締めてください。
電源入力端子:M4 1.08N・m(9.6in. lb.)
分岐出力端子:M3.5 0.8~1.0N・m(7.2 to 8.8in. lb.)

S8M ご使用の前に 5

軽度の感電、発火、機器の故障が稀に起こる恐れがあります。製品の中に金属、導線または、取りつけ加工中の切粉などが入らないようにしてください。

S8M ご使用の前に 6

本製品の破損が起こり得ます。電源入力端子の極性を間違えないように配線してください。

安全上の要点

取りつけ方法

・取りつけにあたっては機器の長期信頼性を向上させるために、放熱に十分留意してください。自然対流方式ですので、本体周囲の大気が対流するように取りつけてください。

・取りつけ状態によっては放熱性が悪化し、稀に内部部品が劣化・破損する恐れがあります。標準取りつけ方向以外の取りつけはしないでください。

・形S8M を2 台以上並べる時は密着取りつけが可能ですが、入力側に接続するスイッチング電源のような発熱体とは下記のような間隔を取ってください。

S8M ご使用の前に 9

*1. 空気の対流
*2. 75mm以上
*3. 75mm以上
*4. 10mm以上

配線

・操作時に軽度の感電が稀に起こる恐れがあります。端子台にはカバーを装着して使用してください。

・軽度の発火が万一の場合起こる恐れがあります。入出力端子など誤配線のないように接続してください。

・配線材の発熱が内部部品の温度を上昇させ、部品の劣化や破損する恐れがあります。使用する電流に合わせた線材を選定してください。また配線材の発熱・発火を防ぐために下記の配線材、トルク、電線被覆の剥きしろを推奨します。

推奨使用線径

項目 推奨使用線径 線種 トルク 剥きしろ
電源入力端子 AWG14
(2.081mm2)×2本
単線・撚り線 1.08N・m
(9.6in.lb.)
8~10mm
分岐出力端子 AWG16~20
(1.309~0.517mm2
0.8~1.0N・m
(7.2 to 8.8in.lb.)
6~7mm
その他の端子 AWG18~26
(0.823~0.129mm2
―― 10mm

・端子ねじ締めつけ時に100N 以上の力で端子台を押さえつけないでください。

・通電前には、加工時に覆ったシートなどを必ず取り外して放熱に支障がないことをご確認ください。

設置環境

・振動・衝撃の激しい場所では使用しないでください。特にコンタクタなどの装置は振動源になりますので、周囲から極力離して設置してください。また、エンドプレート(形PFP-M)を本体の両端に取りつけてください。

・強い高周波ノイズやサージを発生する機器から離して取りつけてください。

使用環境および保管環境

・周囲温度-25~+65℃、相対湿度25~90%で保管してください。

・内部部品の劣化・破損が稀に起こる恐れがあります。
 ディレーティング範囲を超える状態(ディレーティング曲線(データシートを参照ください)の①の部分)では使用しないでください。

・UL508Listing適合のための周囲温度(Surrounding Air Temperature)は50℃です。

・相対湿度が25~85%の場所で使用してください。

・直射日光のあたる場所では使用しないでください。

・製品内に液体や異物、腐食性ガスが入る可能性のある場所では使用しないでください。

入力電圧について

入力電圧範囲:DC19.2~26.4V

・形S8M本体は異常電圧保護機能を持っており、DC28.8V以上の入力電圧が印加されると、すべての分岐出力を遮断します。しかしあらゆる場合の高電圧から負荷および内部が保護できるものではありません。入力電圧は定格範囲内でご使用ください。

・逆ピーク起電力が発生するような負荷に対しては異常電圧保護動作で遮断する場合があります。

・形S8MはDC入力機器です。電源入力端子にAC電源を接続しないでください。

入力側に接続する電源の選定について

・入力側に接続する電源ユニットの過電流保護特性によっては電圧低下を招き、遮断する場合があります。

・電源ユニットの容量が負荷に比べて小さい場合は、その過電流特性によって形S8Mが起動できなかったり、電圧低下を招き遮断したりすることがあります。
 接続された装置へ流れるそれぞれの最大使用電流の合計値に、10~12Aを加算した電流が供給できる電源ユニットを選定ください。

・電源ユニットの2次側電圧の立ち上り/立ち下りが遅い場合は、その過電流保護特性によって形S8M が起動できなかったり、電圧低下を招き遮断したりすることがあります。

遮断性能について

・異常遮断した場合は、必ずその原因を取り除いた後に、リセット復帰させるようにしてください。

・定電力動作するような負荷を使用する場合、電源OFF 時に遮断することがあります。

・万一の場合、内部部品の劣化・破損が考えられますので、遮断と復帰を必要以上に繰り返さないでください。

・遮断性能は使用周囲温度によって保証されています。ディレーティング範囲内(データシートを参照ください)で使用ください。

耐電圧試験

・形S8Mは、電源入力端子と分岐出力端子一括、信号出力端子一括、外部信号遮断入力端子一括、通信端子一括の相互間で、AC500V 1分間の耐圧試験に耐えられるように設計されています。

・試験機のスイッチでいきなりAC500V を印加または遮断すると発生するインパルス電圧により万一の場合、製品が破損することがあります。 印加電圧は試験機のボリュームで徐々に変化させてください。

・それぞれの規定の端子に一括で印加できるように、必ず端子間を短絡してください。

・電源入力端子-分岐出力端子間は非絶縁です。耐電圧などの絶縁評価を入出力間にて実施しないでください。

外部信号遮断入力について

この機能の使用にあたっては、「形S8M ユーザーズマニュアル」(カタログ番号:SGTC-701)で操作方法を確認した上で設定を行ってください。

表示機能について

電圧検出機能は、電源の入力端子部の電圧を監視しています。正確な出力電圧を確認する場合は、分岐出力端子の電圧を測定してください。

バックアップ機器との接続について

弊社の形S8Tシリーズのようなバックアップ機器を使用する場合は以下の点に注意してください。

・形S8Mの出力側でバックアップ機器を接続した場合、内部回路を通して他分岐出力へバックアップすると同時に、内部損失による劣化・破損が考えられます。バックアップの機器と併用する場合は、必ず電源入力側に接続ください。

・形S8Mの入力側でバックアップ機器を接続した場合、内部の消費電力によりバックアップ時間が通常より短くなります。
 バックアップをする場合は必ずバックアップ時間を確認ください。

スタートアップフィルタの機能について

形S8Mの出力側にリレーなどを接続してON/OFF制御される場合は、スタートアップフィルタ機能が動作しませんので稀に遮断動作することがあります。

形S8Mの接続について

下記のような複数台の接続が可能です。

S8M ご使用の前に 23

形S8Mの出力側に形S8Mをつなぐような直列の接続はできません。

S8M ご使用の前に 24

故障とお考えになる前に

形S8Mが正常に動作しない場合、下記の要因が考えられます。該当項目についてお確かめください。

どこで 現象 内容 確認事項
設置時 支持レール(DINレール)に取りつけたが、本体の下側が浮いている。 本体のレールストッパが、うまく装着されていない。 レールストッパがカチッと音がするまで押し込んだか確認してください。
パラメータ設定時 設定したい警報値が表示されない。 プロテクトレベルによって操作が制限されている。 プロテクトレベルの設定を変更してください。
設定値を変更したのに変更されていない。 設定値の確定ができていない。 アップ/ダウンキーで数値変更後、モードキーを押して、数値が点滅する設定値確定ができたか確認してください。
過電圧、不足電圧警報の設定後に運転モードに移行すると、警報出力し解除できない。 不足電圧と過電圧の設定を逆にした可能性がある。 設定モードに移行して設定を確認してください。
設備立上時 テストモードで“ON”を点滅表示しているのに通電しない。 “ON”の点滅表示はON動作する待機状態を示します。 モードキーを押せば接続状態となり、通電を開始します。通電状態では“OFF”の点滅表示となります。
テストモードで電源を切り、再投入したら通電しなくなった。 テストモードで電源がOFFされると、安全確保のためすべての分岐出力は遮断状態となる仕様です。 テストモードで全分岐出力の接続を実行するか、または分岐出力ごとに接続処理を実施してください。
テストモードで通電させたら、すぐに遮断され、再度通電できなくなった。 動作表示LEDが赤色点灯していないか確認してください。遮断電流以上の電流が流れた可能性があります。 出力の配線などに問題がないか確認してください。問題がなければリセットキーを3秒以上押してください。
運転時 温度表示値が周囲温度と明らかに異なる。 形S8M は内部の温度を検出していますので、条件により周囲温度より5~10deg程度高くなります。 冷却装置などの制御信号として使う場合は、「形S8M ユーザーズマニュアル」(カタログ番号:SGTC-701)の換算グラフを参考にして警報値を設定ください。
警報出力したので、状態を確認し原因を取り除いたが、警報表示出力が解除されない。 形S8Mは一時的な異常を見逃さないため、一度警報が出ると、解除されても表示が保持されます。 リセットキーを3秒以上押せば解除できます。
ピーク電流値が表示されず、表示が“―――”となる。 計測できる範囲を超えた可能性があります。 運転モードで「ピーク電流値のクリア」を実施してください。
設計的にはそれほど電流が流れないはずなのに、通電を開始するとすぐに遮断される。 異常電流検出の種別が「瞬時」に設定されていることが考えられます。「瞬時」の設定では検出速度が速いので、装置動作時の過大電流を検出して遮断している可能性があります。 異常電流の種別を「瞬時」から「標準」に変更するか、または遮断電流値を上げてください。
出力側にたくさんの装置を接続していることが考えられます。装置が多いほど、動作時の電流が大きくなります。 装置への接続を分けて、形S8M のスタートアップシーケンス機能を使ってください。
分岐出力遮断時 遮断後、すぐにリセット復帰ができない。 形S8Mは内部回路の保護のため、遮断してからリセット復帰を繰り返すと、再度リセットさせるまでに最低15s以上必要です。 リセットキーを3秒以上押し、“RST”表示がされたら、遮断から15s以上経つとリセット復帰できます。
リセット復帰させたのにすぐにまた遮断される。 最初に遮断した原因が取り除かれていないことが考えられます。リセット復帰後、再び過大な電流が流れた可能性があります。 遮断の原因を取り除いて、リセットキーを3s以上押してください。
保守/メンテナンス時 積算稼働時間警報が出力したので装置をチェックし、他の部品を交換したが、警報が解除できない。 形S8Mは稼働時間を積算します。警報解除のためには、この時間を0に戻す必要があります。 積算稼働時間のクリアをしてください。