タイマ/タイムスイッチは、スタート信号が入ってから、あらかじめ設定した時間になると出力信号を切り替える制御装置です。ここではタイマ/タイムスイッチの共通の注意事項を説明します。
共通の注意事項 |
●各商品個別の注意事項は、各商品ごとの「正しくお使いください」をご覧ください。
下記の製品は、リチウム電池(防爆タイプ)を使用しています。
電池内蔵タイプ:形H5S、形H5F、形H4KV、形H5L
リチウム電池を内蔵しており、稀に発火、破裂の恐れがあります。分解、加圧変形、100℃以上の加熱、焼却はしないでください。
●使用環境について
●電源について
〈対象形式〉
形H3Y、形H3YN、形H3RN、形H3CA-8、形RD2P、形H3CR-A、-A8、-AP、-AS、-F、-A8E(-A8EはAC100-240Vのみ)
〈対策〉
リレーを介して、リレー接点にて電源ON/OFFを行ってください。
接続後は動作安定性の確認を行ってください。
●正しい入力信号処理について
入力の接続線は、電源線・動力線・高圧線との同一電線管配線などするとノイズ誤動作の原因となるのでこれら強電線
から離して独立の配線をしてください。また、シールド線、または金属電線管を使用して短く配線してください。
●リレータイプの場合
抵抗負荷 | ソレノイド負荷 | モータ負荷 | 白熱電球負荷 |
定格電流の1倍 | 定格電流の10~20倍 | 定格電流の5~10倍 | 定格電流の10~20倍 |
ナトリウム灯負荷 | コンデンサ負荷 | トランス負荷 | 水銀灯負荷 |
定格電流の1~3倍 | 定格電流の20~40倍 | 定格電流の5~15倍 | 定格電流の1~3倍 |
●無接点出力タイプの場合
●その他
●動作時間のセット
●制御出力
●電源について
代表的な簡易電源とリップル率は下記のとおりです。
整流方式 | リップル率 |
単相全波 | 約48% |
三相全波 | 約4% |
三相半波 | 約17% |
注. 各タイマのリップル率をご参照ください。
●設定
キースイッチによる設定の際、爪や先端の鋭敏な工具を使用しないでください。爪や先端の鋭敏な工具などを用いますと、キーが破損する恐れがあります。
また、タイムスイッチにおいては、通電中に各時刻や各種設定を変更する場合は、必ず負荷側の電源を切るか、出力「入」「切」スイッチを「切」にして、安全を十分確保した上で行ってください。
●その他
サージキラーの代表例
回路例 | 適用 | 特長、その他 | 素子の選び方の目安 | ||
分類 | AC | DC | |||
CR方式 | * △ | ○ | *AC電圧で使用する場合 負荷のインピーダンスがC、 Rのインピーダンスより十分 小さいこと。 接点が開路のとき、C、Rを 通して、誘導負荷に電流が 流れます。 | C、Rの目安としては C:接点電流1Aに対し0.5~1(μF) R:接点電圧1Vに対し0.5~1(Ω) です。ただし負荷の性質や特性の バラツキなどにより異なります。 Cは接点開離時の放電抑制効果を 受けもち、Rは次回投入時の電流 制限の役割ということを考慮し、 実験にてご確認ください。 Cの耐電圧は一般に200~300Vの ものを使用してください。 AC回路の場合はAC用コンデンサ (極性なし)をご使用ください。 ただし直流高電圧で接点間のアー クの遮断能力が問題となる場合に、 負荷間より接点間にCRを接続した 方が効果的な場合がありますので 実機にてご確認ください。 | |
○ | ○ | 負荷がリレー、ソレノイドな どの場合は復帰時間が 遅れます。 | |||
ダイオード方式 | × | ○ | 誘導負荷に貯えられた電磁 エネルギーを並列ダイオー ドによって、電流の形で誘 導負荷へ流し、誘導負荷 の抵抗分でジュール熱とし て消費させます。 この方式はCR方式よりも さらに復帰時間が遅れます。 | ダイオードは逆耐電圧が回路電圧 の10 倍以上のもので順方向電流は 負荷電流以上のものをご使用くださ い。 電子回路では回路電圧がそれほど 高くない場合、電源電圧の2~3倍 程度の逆耐電圧のものでも使用 可能です。 | |
ダイオード + ツェナー ダイオード方式 | × | ○ | ダイオード方式では復帰 時間が遅れすぎる場合に 使用すると効果があります。 | ツェナーダイオードのツェナー 電圧は、電源電圧程度のものを 使用します。 | |
バリスタ方式 | ○ | ○ | バリスタの定電圧特性を 利用して、接点間にあまり 高い電圧が加わらないよう にする方式です。 この方法も復帰時間が多少 遅れます。 電源電圧が24~48V時は 負荷間に、100V~200V時 は接点間のそれぞれに 接続すると効果的です。 | バリスタのカット電圧Vcは下記の 条件内になるように選びます。 交流では√2倍することが必要です。 Vc>(電源電圧×1.5) ただし、Vcを高く設定しすぎると 高電圧へのカットが働かなくなる ため効果が弱くなります。 |
なお、次のようなサージキラーの使い方は避けてください。
しゃ断時のアーク消弧には非常に 効果がありますが、接点の開路時 C にエネルギーが蓄えられている ため、接点の投入時に短絡電流が 流れるので、接点が溶着しやすい。 | しゃ断時のアーク消弧には非常に 効果がありますが、接点の投入時に C への異常な充電電流が流れる ので接点が溶着しやすい。 |
通常、直流誘導負荷は、抵抗負荷に比べ開閉が困難とされていますが、適切なサージキラーを用いると抵抗負荷と同程度まで性能が向上します。
取りつけについて
●表面取りつけ
取りつけ方向は特に制限はありませんが、水平方向で確実に取りつけてください。
〈形P2CFソケットを使用する場合〉
(1)タイマを縦に並べてご使用の場合は、フックの可動部分を考慮して、ソケットの上、下に20mmほど余裕をもたせてください。
〈DINレールに取りつける場合(形H3CA-FA)〉
(1)(A) 部をレールの一端にひっかけ(B)方向に押し込んでください。
(2)取りはずす場合は部にドライバを差し込み、引きはずしてください。
〈形PLを使用する場合〉
(1)ソケットをパネルの表面から差し込んで取りつけ、L用フックをソケットと共にねじ止めしてください。
(2)本体をソケットに差し込み、フックの先端を指先で押さえてください。
〈付属取りつけ金具につける場合(形H5L)〉
(1)付属取りつけ金具に製品を製品を取りつけてください。
(2)付属取りつけ金具の両端の穴を利用し取付け面に固定してください。
〈ねじを使用して取りつける場合(形H5F-FA/FB)〉
(1)付属のM4タッピングねじにて、取りつけしてください。
〈DINレール取りつけ用ベースを使用してDINレールに取りつける場合(形H5S-FA/FB)〉
(1)付属のDINレール取りつけ用ベースに製品を取りつけてください。
(2)付属のDIN レール取りつけ用ベースの取りつけ部にてDINレールに固定してください。
〈形PF085A、形P2Bを使用する場合①〉
(1)ソケットをパネル表面へねじ止めし、F 用フックをソケットへ差し込んでください。
(2)本体をソケットに差し込み、フックの先端を指先で押さえてください。
〈形PF085Aを使用する場合②〉
(1)ソケットをパネル表面へねじ止めし、F 用フックをソケットへ差し込んでください。
(2)本体をソケットに差し込み、フックの先端を指先で押さえてください。
〈形8PFAソケットを使用している場合〉
・形8PFA ソケットにベースアダプタ形Y92F-42を取りつけます。
・上部よりソケットタイプの48×48mmタイマをはめ込みます。 このアダプタはフックを使って固定するものです。配線を変換するものではありませ
ん。
●埋込み取りつけ
・パネルの板厚は1.0~3.2mmとしてください。(商品により多少異なりますので、詳細は商品カタログをご参照ください。)
・形Y92F-30埋込み取りつけ用アダプタを使用する場合本体をパネル前面から角穴へ入れ、裏面からアダプタを挿入し、パネル面との隙間が少なくなるよう押し込んでください。さらにねじで固定
してください。
・本体をタテ方向に連続取りつけをする場合、形Y92F-30の成形ばね部が左右になるように配置します。
・本体をヨコ方向に連続取りつけをする場合、形Y92F-30 の成形ばね部が上下になるような配置にします。
・形US-08 を使用する場合は、配線には仕上がり外径φ10.5mm以下の多芯コードまたは、外径φ3mm以下の絶縁電線(より線)をご使用ください。
・形Y92F-40、形Y92F-70、形Y92F-71、形Y92F-73、形Y92F-74の埋込み取りつけ用アダプタをご使用の場合は、本体をパネル角穴へ押し込むだけでOKです。パネル塗装が厚くて、フックがカチッと挿入できないときは、タイマをパネルに挿入後、フックを裏面より左右に十分広げてください。
図は形Y92F-70の例です。
取りはずしについて
●表面取りつけ(形P2CFの場合)
親指でフックをはずしてください。
●表面取りつけ(形PF085Aの場合)
人差し指でフックを押さえながら、親指ではずしてください。
●埋込み取りつけ
・アダプタのねじをゆるめフックを広げ、アダプタをはずしてください。
・形Y92F-40、形Y92F-70、形Y92F-71、形Y92F-73、形Y92F-74を使用した場合、両手の親指、人差し指でフックを内側へ押さえながら前方向にタイマ本体を押し出してください。
選定上の確認項目
(1)電源電圧は。
(2)消費電力は。
(3)動作方式、復帰方式は。
(4)接点構成、接点容量は。
(5)動作時間範囲は。
(6)復帰時間は。
(7)寿命(機械的・電気的)は。
(8)温度、湿度、ほこり、振動、衝撃などタイマの使用環境は。
(9)タイマ周辺機器、許容電圧変動範囲などタイマの周辺電源環境は。
(10)タイマの使用動作ひん度は。
(11)時間セットかタイミングセットか。セットひん度は。
(12)時間精度は。
(13)取りつけ方法、取りつけ方向は。
(14)大きさの制限は。