Industrial Automation Show (IAS) 上海国際自動化見本市 出展レポート

中国で躍進する、デジタル技術を駆使した
i-Automationによるモノづくり革新

2020年9月15日~19日、中国・上海にて「Industrial Automation Show(IAS)」が開催されました。中国においても、熟練技能者の不足、人件費の高騰、世界的な新型コロナウイルス流行による不安定な製品供給など、製造業は大きな課題に直面しています。今年初の開催となった国家級工業展示会で、オムロンは、AI、IoT、ロボティクス、5Gといった先端技術を取り入れた最新のアプリケーションを数多く展示。オムロンの価値創造コンセプト「i-Automation!」がモノづくり現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)を通じて製造現場の課題解決に大きく貢献することをご提案し、中国のお客様からも多くの反響を頂きました。世界中でめまぐるしく進む製造現場の高度化要求に対し、オムロンはこれからもグローバルでご提案を続けて参ります。

Industrial Automation Show (IAS)
上海国際自動化見本市

中国唯一の国家級工業展示会、中国国際工業博覧会(CIIF)の構成展示会のひとつです。スマートな製造ソリューションやAIなどの先端技術を一堂に集め、製造業のモノづくりをリードします。中国で今年初の現地開催で、500を超える企業の出展、中国内外から19万人以上の方が来場しました。

デジタル技術を製造現場に応用し注目を集めた
高度な自動化アプリケーション

人手不足でも生産性が高く高品質なモノづくりに貢献し、さらには作業者の密集回避にも役立つ高度なアプリケーションの数々は今回の展示会において注目を集め、中国市場のお客様においても実際に採用され始めています。そのアプリケーションの一部をご紹介します。

多品種少量生産にも柔軟に対応できる、人と機械が協調した知能化セルライン

「人と機械が協調した知能化セルライン」は、AI、IoT、モバイルマニピュレータ(MoMA)、協調ロボットなど、オムロン独自の先端技術を融合し、ビッグデータ分析を基に、オムロンの自社工場で実際に運用している近未来型生産管理システムです。オムロンの独創的な自動化と知能化により、この知能化セルラインは人の可能性を最大限に引き出し、高い生産性と柔軟性、品質、緊急対応能力を実現しました。

人と機械が協調した知能化セルライン
ネジ締め工程をロボットと人が協調して作業

場所や時間の制約を超えるリモートエンジニアリング

新型コロナウイルスの影響から移動が大きく制限されるようになり、製造現場においてもリモート化のニーズは一層高まっています。オムロンはロボットやセーフティ機器を含め、入力機器から出力機器に至る全てを統合制御、3Dシミュレーションする技術を確立。設備設計時に動作を見える化することによる工程設計や動作検証の飛躍的な効率化と、リモート環境における設備立上げをご提案。設備開発から導入にいたる効率化、リモート化と人財不足の解決策として大きな注目を集めました。

設備全体の制御を統合することで、センシングとコントロール間のスループットを向上し、装置パフォーマンスを最大化
リアルとバーチャルの融合によるシステム構築で、自動化のエンジニアリングチェーンを飛躍的に効率化

AI官能検査で人の感性・経験に頼る外観検査の自動化

オムロンが新しく開発したAI官能検査システムは、「AIファインマッチング」により良品状態の画像データを学習することで、検査員が長い年月をかけて獲得する「検査に関する技術やノウハウ」を短期間で獲得。熟練検査員同等の検査能力を再現できる上、従来の自動化検査方法と比べて、良品ばらつきの過検出を抑制し、検査の安定性を大幅に高めます。

金属プレス部品の傷検査で、ヘアラインやノイズなどがある場合でも、傷のある欠陥部のみを抽出できます
汎用的な画像処理システムにAI技術を組み込み、簡単に導入でき、過検出を有効に防止します

来場者の声

「オムロンのブースで、多くのコアバリューや実際のアプリケーションについて学びました。一番関心のある応用シーンが、直感的に、分かりやすく展示されていました。今後機会があれば、オムロンと協力して現場評価を進めたいと思います。」

「とてもシンプルで洗練されたデザインだったので、遠くからでもオムロンのブースがすぐ分かりました。展示されていたアプリケーションやスタッフの服装に工場らしさがあふれていて、まるで実際の生産現場にいるような気持ちになりました。オムロンで思いがけず素敵な体験をさせていただき、ここに来られて本当によかったと思います!」

フォトギャラリー