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使用上の注意

形G3NAをご使用になる前に

①形G3NAを実際に使用するにあたって、机上では考えられない不測の事故が発生することがあります。
 そのため、実施可能な範囲でのテストが必要です。
 例えば、形G3NAの特性を考える場合には、常に個々の製品のばらつきを考慮に入れることが必要です。

②カタログに記載の各定格性能値は、特に明記のない場合は、すべてJIS C5442の標準試験状態
 (温度15~30℃、相対湿度25~85%RH、気圧88~106kPa)のもとでの値です。
 実機確認を実施される際には、負荷条件だけでなく使用環境も使用状態と同条件で確認する必要があります。

取りつけ方法

注. 放熱器を使用しない場合も同一条件となります。

〈SSRの取りつけ間隔(盤内取りつけ条件)〉

正規取りつけ方法は、鉛直方向(下図参照)となります。

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〈SSRとダクトの関係(ダクト奥行)〉

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〈制御盤外への換気方法〉

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※吸気口あるいは排気口がフィルタ付きの場合、目詰まりによる効率低下を防ぐために定期的な清掃を行ってください。

※吸気口や排気口の内・外の周辺は吸気・排気の障害となるような物を置かないようにしてください。

※熱交換器使用時は、SSR前面の位置に取りつけるほうが効果的と思われます。

・SSRの周囲温度を下げてください。
 定格電流はSSRの周囲温度40℃での値です。

・SSRは、半導体素子で負荷を開閉していますので、通電により発熱し盤内温度も上昇します。
 この発熱を制御盤にファンを付加し換気することで、SSRの周囲温度を下げると信頼性が向上します。
 (10℃の温度低減で、期待耐久性が2倍になると言われています。)

SSRの定格電流(A) 5A 10A 20A 40A 75A 90A
SSR1台当りのファンの数 0.08台 0.16台 0.31台 0.62台 1.2台 1.44台

例:10AのSSRが10台の場合は、
   0.16×10=1.6
  となり、ファンが2台必要です。

※ファンの大きさ:92mm×92mm、風量:0.7m3/min、盤の周囲温度:30℃で算出。

※同一盤内の他機種からの発熱については、別途換気が必要です。

高容量タイプ放熱器(形Y92B-P250NF)の取りつけ方法

〈DINレール取りつけの場合〉

・質量が大きいため、レールは堅固に取りつけてください。また、放熱器とDINレールはしっかりロックされているか必ず確認してください。

・両端はエンドプレート(形PFP-M:別売)で固定してください。

・放熱器をDINレールに取りつける際は、下図の矢印①部分を指で押さえて、矢印②方向へ本体を押しつけ、DINレールに取りつけてください。

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・適合DINレールについて
 TE35-15Fe(IEC60715)に取りつけ可能です。
 取りつけ可能メーカ名、形式は下表を参照ください。

メーカ 板厚 1.5mm 2.3mm
Schneider AM1-DE200 ――
WAGO 210-114、 210-197 210-118
PHOENIX NS35/15 NS35/15-2.3

〈直取りつけの場合〉

・取りつけ穴は、下図の寸法で加工してください。
 締めつけトルク:0.98~1.47N・m

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・放熱器を直取りつけする場合は、最初にファンユニットを取りはずし、放熱器本体のみを直取りつけしてから、再度ファンユニットを取りつけてください。
 (下図の2箇所のねじをはずす)

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・放熱器本体の下2箇所のねじを仮取りつけし、放熱器本体下部の取りつけ金具を差込んだ状態で上2箇所のねじを取りつけ、最後に4箇所のねじを締めつけてください。

高容量タイプ放熱器(形Y92B-P250NF)の定格/性能

定格(ファン部)

定格電圧 200V
許容電圧変動範囲 定格電圧の85~110%
周波数 50/60Hz
定格電流 * 0.061A(50Hz)、 0.052A(60Hz)
定格回転数 * 2,600r/min(50Hz)、 3,050r/min(60Hz)

*平均値を示す。

定格(サーモスタット部)

動作温度 約90℃
接点定格 AC250V 8A 抵抗負荷
DC30V 5A 抵抗負荷

性能(ファン部)

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・ファン電源は商用電源(50/60Hz)でご使用ください。

・点検時は、必ずファンの電源を切り、羽根の停止を確認してから行ってください。

・ファンの軸受けは、精密級ボールベアリングを使用しており、落下などの衝撃により破損しやすい構造となっております。寿命や特性にも悪影響を及ぼしますので衝撃を与えないようご注意ください。

・ファンの寿命は周囲温度により変わりますが、周囲温度40℃で連続運転使用した場合、目安として4万時間となります。

・ファンの吸込み口や、吐出し口に障害物や、固定されていない電線などの異物が無いようにしてください。

・ファンは、オムロン製 形R87F-A4A-93HP(AC200V)を使用しています。交換の際には、同機種を使用してください。

・ファンの推奨締めつけトルクは、0.44N・mです。

・ファンの電源端子は、ファストン#110 相当の端子となっています。

・オムロン製 ファン電源用プラグコードは下表を参照ください。(別売)

コード長 UL認定品 電安法適合品
1m 形R87F-PC 形R87F-PCJT
2m 形R87F-PC-20 形R87F-PCJT-20

・ファンのアースねじ穴からアースに接続してください。

高容量タイプ放熱器(形Y92B-P250NF)の過熱防止について

・当放熱器は、75A、90Aの高容量を開閉するためファンによる強制空冷が必要です。ファン部の定格仕様に従って電源に接続してください。

・電源の異常や、異物の噛み込み、寿命などの要因で、ファンが停止した場合は、放熱器が高温になり、SSRの故障、他の機器への影響が懸念されますので、負荷電流をOFFにするなどの過熱防止措置を必ず施してください。

・当放熱器には過熱検出のために、サーモスタットを取りつけています。サーモスタットはb接点仕様となっており、過熱異常の場合に回路がオープンとなります。このサーモスタットを使うことでSSRの動作を停止することが可能です。当信号を使用して必要な警報を出力するなど、制御方法に応じて過熱防止策を講じてください。また、装置全体として問題無いか確認をお願いします。

・サーモスタットは、負荷側電源に直接接続しないでください。ただし、SSRの上位にあるコンタクタなどのしゃ断器をしゃ断するように接続してください。

・サーモスタットの端子は、ファストン#187 相当の端子となっています。

・放熱用シリコーングリスがサーモスタットに付着しないようにご注意ください。

・サーモスタットの端子は、はんだ付けにて使用しないでください。

保護回路例

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高容量タイプ放熱器(形Y92B-P250NF)の換気方法

〈制御盤外への換気方法〉の内容をご覧ください。

使用条件について

・定格電流以上の電流は通電しないでください。異常発熱の原因となります。

・短絡事故の保護については、必ずヒューズ・NFブレーカなどの保護機器を電源側に設置してください。

・入力回路、出力回路に過電圧を印加しないでください。故障および焼損の原因になります。

・製品を落下させたり、異常な振動を加えないでください。誤動作、故障の原因となります。

・SSRのON、OFFの繰り返しにかかわらず、ファンは連続運転でご使用ください。SSRがOFFした後、残存熱を冷却するためです。(負荷電流75A、90Aタイプ)

・形Y92B-P250NFはClass1機器となります。
 欧州の規格認証が必要な場合はアース接続をしてください。

・アース接続は放熱器本体のアース端子を使用してください。
 ねじ径:M5 締めつけトルク:2N・m
 注. ファンのアース端子は使用しないでください。

EN規格(EMC)の対応について

EN規格(EMC)は下記条件にて取得しております。
形G3NAを使用される装置にてEN規格(EMC)が必要な場合は、下記内容の対応が必要です。

①AC開閉タイプ

・コンデンサを入力電源に接続してください。

・コンデンサ、バリスタおよびトロイダルコアを負荷電源に接続してください。

・入力側ケーブルは3m以内で接続してください。

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②DC開閉タイプ

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・入力ケーブルを3m未満とすること。

損失時間について

低い電圧、電流でご使用の際には損失時間が増加しますので、問題のないことを確認の上ご使用ください。

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直流負荷使用について

直流誘導負荷にご使用の場合、必ず逆起吸収用のダイオードを接続してください。

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逆接続について

形G3NA-D210B-UTUは出力端子側に逆接続保護のダイオードを内蔵していますが、逆接続をした状態で1分以上の通電はできませんので、負荷側の+-は間違えないようご注意ください。

取りつけ時の注意について

放熱器および放熱板に形G3NAを取りつける場合、放熱用シリコーングリス(モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ YG6260、信越化学工業 G747等)を取りつけ面に必ず塗布してください。

設置・取りつけについて

・形G3NA本体のねじ締め取りつけは堅固にしてください。締めつけトルクは、0.78~0.98N・mにて管理ください。

・放熱器のねじ締め取りつけは堅固にしてください。締めつけトルクは、0.98~1.47N・mにて管理ください。