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サーボモータ/サーボドライバ 概要


サーボモータは、サーボドライバとセットで使用し、サーボシステムを構成し、負荷を駆動するモータ部と、位置検出器(エンコーダなど)で構成されます。ここではサーボモータ、サーボドライバの概要を解説します。

関連情報


サーボモータ/サーボドライバとは

サーボモータは、サーボドライバとセットで使用し、サーボシステム(サーボ機構)を構成します。負荷を駆動するモータ部と、位置検出器(エンコーダなど)で構成されます。
サーボシステムは、制御量が位置、速度またはトルクで目標値(指定値・命令値)の任意の変化に従い、機械設備の動作を忠実に制御するシステムです。

サーボシステムの構成例

特長

精密で高速な制御が可能

・サーボモータは位置制御や速度制御に長けたモータです。
・高精度にしかもフレキシブル性に富んだ位置決めができます。
・高速にしても脱調することは無く、大きな外力が加わって少しズレることがあっても、エンコーダが動きを監視しているため修正されます。

●フルクローズドループ

クローズドループの中で最も信頼性の高い方式で、高精度を求められる時に使用されます。
機械(ワーク、テーブル)の位置を直接リニアスケールで読み取り、指令値(目標値)と比較しながら、モータを制御する方式です。そのため、モータと機械系との間に存在するギヤのバックラッシュ、送りネジのピッチ誤差、送りネジのねじれ、伸びなどによる誤差を補正する必要はありません。

フルクローズドループ方式の構成例

●セミクローズドループ

現在使用されているサーボシステムの多くはこの方式です。
オープンループ方式に比べ、速度・位置決め精度はかなり優れてます。
モータ後方にエンコーダなどの検出器が付いているのが一般的で、機械(ワーク、テーブル)の位置は直接検出せず、送りネジ(ボールネジ)などの回転角を検出し、間接的に移動位置を知ってフィードバック制御する方式です。
検出器の取り付ける場所によって、特性が変化します。

検出器の取付位置モータの後ろ送りネジのモータ側送りネジのモータ反対側
ギヤのバックラッシュ補正必要補正不要
ボールネジ・ナットのねじれ影響あり影響の出ないことが多い
ボールネジの伸縮影響あり
ボールネジのピッチ誤差補正必要

セミクローズドループ方式の構成例

●オープンループ

駆動にサーボモータではなくステッピングモータを使用しています。フィードバックループがありません。
全体の構成は簡単です。低コストで位置決めできますが、ギヤ、ボールネジのバックラッシュ、ピッチ誤差を補正することができません。また、脱調した場合、指令値と実際の移動量との間に差が生じますが、この差を補正し、指令値に合わせることはできません。
要求精度低く、低コスト、低速、負荷変動の少ない用途向きです。

オープンループ方式の構成例

原理

サーボの動作と構成

サーボドライバとサーボモータを組み合わせて使用するとクローズドループで動作します。フィードバックにより、サーボモータの実際の位置、速度、トルクが元の指令と比較され、両者の間の誤差が検出されます。その後、この誤差情報を使用して、サーボドライバがサーボモータの動作をリアルタイムで修正し、必要とされているパフォーマンスを達成できるようにします。この「フィードバック→誤差検出→修正」というサイクルは「クローズドループ制御」と呼ばれています。制御ループは、必要な制御に応じて、サーボドライバとモーションコントローラのいずれか一方、または両方で処理されます。必要な運動を実現するため、位置、速度、トルクの制御ループがそれぞれ独立して使用されています。すべての用途で3つの制御ループすべてが必要となるわけではありません。一部の用途ではトルク制御のための制御ループのみが必要です。また一部の用途では速度制御のため電流と速度が必要となり、さらに一部の用途では位置制御のため3つの制御ループすべてが必要となります。

サーボモータ

産業用のサーボモータで最も一般的なものは、ブラシレスモータをもとにした製品です。回転子には強力な永久磁石が備えられています。 固定子は独立した複数の導線コイルで構成されていて、所定の順序で通電することにより回転子を回転させます。適切な時点で正しい電流が各固定子コイルに送られている場合、回転子の運動は固定子の周波数、位相、極性、電流に応じて決まります。

エンコーダ

サーボモータは一般のモータと違い、エンコーダが付いています。そのため与えられた位置・速度の命令に応じて高速・高精度に制御ができます。
エンコーダはサーボシステム構成の中核となるハードウェア構成要素のひとつで、速度と位置のフィードバックを生成します。多くの場合、エンコーダはサーボモータに内蔵されているか、サーボモータに取り付けられています。一部の用途では、エンコーダは独立したユニットで、サーボモータから離れた位置に設置されます。離れた場所に設置すると、サーボモータの動作の制御に必要となる用途の他に、関連パラメータとして使用されます。
エンコーダには大きく分けて次の2種類があります。
・インクリメンタルエンコーダ
・アブソリュート(絶対値)エンコーダ
サーボモータのアブソリュートエンコーダは多回転アブソリュートが一般的です。
エンコーダについては、「ロータリエンコーダ 技術解説」を参照ください。

サーボドライバ

サーボドライバは、上位コントローラからの指令に追従し、モータの出力トルク・回転速度・位置を制御します。
モーションコントローラ、フィードバックエンコーダ、さらにはサーボモータ自体からの入力に応じて位置、速度、トルクを制御するため、サーボドライバは適切な時点で適切な大きさの電力をサーボモータに供給します。
基本的な原理はインバータと同じで、交流を直流に変換し、任意の周波数にすることによりモータを動作させます。

ドライバの機能にはこの他に次のようなものがあります。
・モーションコントローラとの通信
・エンコーダフィードバックの読み取りとクローズドループ制御のリアルタイム調整
・安全装置、モード入力、動作状態出力信号などの各種の入出力の処理


最終更新日:2020年10月01日