株式会社ハイブリッド様
3D基板外観検査装置&オムロンリモートサポートサービス導入事例

品質第一かつ迅速な
納期対応への決め手は、
“誰でも” “すぐ”使える検査装置

株式会社ハイブリッド

モノづくりのプロ集団としてお客様の生産活動に貢献

株式会社ハイブリッド様(以下ハイブリッド)は、1980年の創業以来40年間、実装技術をコアとした生産活動を続けています。生産品目は、オーディオ機器や通信機器、産業機器、車載機器など多岐にわたる製品用の電子基板製品の受託生産を請け負われています。昨今の製品群は急速なデジタル化による技術革新が進み、また国際競争が激化する厳しい経営環境の中で、モノづくりの「プロ集団」としてチャレンジ精神あふれる生産活動に取り組まれています。

株式会社ハイブリッド

Issue

課題

Issue.1お客様に不具合品を渡さない

受託生産における製品出荷形態には2つのケースがあります。最終工程まで請け負うケースではハイブリッド社内での通電検査工程を経て不具合品の流出を防ぐことができます。一方、表面実装工程のみを請け負うなど通電検査工程を経ることが出来ないケースにおいては、ハイブリッドでは、いかにSMT*工程内で不具合品流出を防ぐかという「作り込み」の「仕組みづくり」を最重要視し、改善へ注力しています。

*SMT:Surface Mount Technology 表面実装

Issue.2品質第一と迅速な納期対応の両立

外観検査工程にて検査装置が「NG」の判定を指摘した箇所は、検査装置による工程を終了した後に当該箇所を、担当作業者による顕微鏡を使用した目視検査にて再確認し合否を判定しています。ただ、顕微鏡を使用した作業は担当作業者によっては、顕微鏡酔いや、判断基準のバラツキが発生し、品質の安定性が損なわれるリスクがあります。作業者のスキル育成への時間と労力も要し、人材不足の現状では新たな人材確保・育成は厳しい課題です。
また、様々な顧客の電子基板製品を取り扱うハイブリッドでは、顧客ごとの設計特性や搭載される電子部品の多様性などの理由から、画像検査装置に装備されている標準ライブラリを使用した検査プログラムのデバッグ不足により「虚報*」が発生することがあり、「不具合品の見逃し」につながるケースを懸念していました。昨今の短納期対応が求められる中、このような状態からの早急な改善が必要になりました。

*虚報:検査装置がNGと判定したものの、実際はOK品(見過ぎ)であること

外観検査装置で「NG」の基板は全て、端末から「NG箇所」を参照しながら顕微鏡で実物を確認し、作業者が「OK」「NG」の最終判断を行っている
外観検査装置で「NG」の基板は全て、端末から「NG箇所」を参照しながら顕微鏡で実物を確認し、作業者が「OK」「NG」の最終判断を行っている

Solution

解決策

Solution.1オムロンの3D基板外観検査装置の採用による、検査の効率化と精度向上

当初、SMT工程ではオムロンの2D外観検査装置(VT-RNS)をリフロー前の部品搭載状態の判定に、他社の検査装置はリフロー後の外観検査に、2台併用の検査体制を構築していました。そこへ、検査装置の老朽化に伴うリプレースのタイミングに合わせて、2018年にオムロンの3D基板外観検査装置(VT-S730-H)を導入しました。その採用に際しては以下の点が決め手となりました。

・多くの顧客での採用実績があり、ユーザ間での品質情報(しきい値の設定など)の共有が可能なこと
・「斜視」機能により、これまで目視検査でしか確認できなかった部位や、はんだ接合部の微妙な「浮き」などの検査が可能で、目視検査での「不具合品の見逃し」のリスクが減ること
・従来の画像検査装置よりも処理能力が速いこと

さらに作業担当者に最も喜ばれたことは、検査結果を随時モニターで確認でき、特殊なスキルが必要な顕微鏡での作業の苦労が軽減された点でした。
これにより微細な顕微鏡検査での判断ではなく、鮮明で局所を大きく投影した画像によって判断できるようになり、ミスを起こさない環境が確保できました。

作業者はVT-S730の「NG」指摘箇所の位置と画像をモニタで確認し、「OK(虚報)」または「NG(実不良)」を判断できる
作業者はVT-S730-Hの「NG」指摘箇所の位置と画像をモニタで確認し、「OK(虚報)」または「NG(実不良)」を判断できる
作業者はVT-S730の「NG」指摘箇所の位置と画像をモニタで確認し、「OK(虚報)」または「NG(実不良)」を判断できる
作業者はVT-S730-Hの「NG」指摘箇所の位置と画像をモニタで確認し、「OK(虚報)」または「NG(実不良)」を判断できる

Solution.2オムロンの「リモートサポートサービス」を活用

装置導入と合わせてオムロンからは「リモートサポートサービス」の導入をご提案しました。このサービスは検査システムに専用の通信端末を設置することで、必要な時に、通信回線を通して、検査装置に関するお客様のお困りごとの原因を確認したり、場合によってはオムロンの技術者が直接操作し、お困りごとを解決できる仕組みです。
ハイブリッドの場合、生産を受託した製品が、顧客ごとの設計の特性や採用されている部品の多様性などの理由から、検査装置に搭載されている標準ライブラリで構築した検査プログラムでは最適な検査が実現できない場合があります。その際、このオムロンとのホットラインを活用することでプログラムへの些細な変更や修正によって最適にし、検査装置のパフォーマンスを最大限活用することができるのです。
また万が一、検査装置にトラブルがあった場合、「リモートサポートサービス」を通じてオムロンの技術者が検査装置の状態を確認することで、早急な要因特定につながります。オムロンのサービス拠点とハイブリッドとの物理的な距離を補い、装置の健全な活用を目指せます。

「リモートサポートサービス」によって、オムロンの技術者が通話しながら、ハイブリッドの検査システムを直接操作。ハイブリッドの担当者は通話しながら画面上の操作を確認・習熟していく

Achievement

成果

ハイブリッドでは、3D基板外観検査装置(VT-S730-H)と「リモートサポートサービス」の導入により、以下の成果を実感されています。

1. 不具合製品を流出させない仕組みづくりに貢献

従来のリフロー後の外観検査方法が、3D基板外観検査装置の導入で画像判断箇所の精度が向上。また、判定範囲や部位が増えたことにより「不具合品の流出」を防ぐ仕組みづくりに大きく貢献。目視検査による見逃しを懸念する部位・箇所を、“機械の目”で確認判定することで、より確実な検査を実施できるようになりました。

2. 検査工数50%以下に貢献

従来の品質確保の仕組みが、確実で精度の高い検査結果を実現できたことにより、担当作業者による目視検査工程の一部を省いた仕組みへ改善。目視検査工数の削減につながりました。現在、検査に関わる工数は、以前の工数と比較して50%以下に抑えることができていますが、導入した検査装置の活用により、更なる検査工数の削減を目指して活動を続けています。その結果、さらに迅速な納期対応を可能にする「仕組みづくり」へ大きく貢献しています。

3. 顧客への、品質に関わる改善提案を実施

ハイブリッドは、顧客ごとの設計特性や搭載される電子部品の多様性、それら設計との整合性などにより品質確保が難しい場合、3D基板外観検査装置の検査結果と、オムロンから提供の品質改善支援システム(「Q-up System」)に蓄積された情報とを合わせて活用することで、顧客へ、設計や電子部品の変更などを提案されています。「不具合品」画像だけでなく「良品」画像や、不良の傾向性データを付加することで、より説得力のある提案につなげられています。

Voice

お客様の声

顧客ファースト、そしてその先のモノづくりの「環境負荷低減」取り組みへ

ハイブリッドの現場では、性別や年齢、国籍を問わずリーダや上級職など責任ある業務を担い、生産活動に従事している
ハイブリッドの現場では、性別や年齢、国籍を問わずリーダや上級職など責任ある業務を担い、生産活動に従事している
製造1課 課長 野崎 国明 様
製造1課 課長
野崎 国明 様

3D基板外観検査装置(VT-S730-H)の採用により、作業者ごとの判定バラツキが無くなったことは品質確保・向上の観点からも安心につながっています。また、特定の能力や経験を積んだ作業者への依存が減り、人材確保の面からも助かっています。
以前の生産現場はSMT=技術職という要素が強く、メカに強い作業者が中心でしたが、今では性別や年齢、経験に関係なく品質確保という責任ある業務を任せられる職場になっています。
弊社は品質第一で活動していますが、当然それだけでなく迅速な納期対応も重視しています。迅速=スピーディーという意味では「リモートサポートサービス」は、時間的にすぐに利用でき問題を解決できる、という点で助かっています。
今後、検査工程の新しい担当者を育成する際に、社内で引継ぎをした後も「リモートサポートサービス」を活用しながら習熟度を上げていく、などに活用できそうです。
また、何か工程内で問題があってもオムロンの技術者にわざわざ出張してもらわなくても画面を共有しながら課題が解決できる、とういことはとても安心です。
ハイブリッドは自社の方針として「環境負荷の低減」も掲げています。今後はオムロンの検査システムと「リモートサポートサービス」を更に有効活用することで、装置不具合や不具合の予兆を共有し、早期に問題解決することで装置の「予防保全」を実現し、不具合品や廃棄ロスの低減につながることを期待しています。