AI コントローラの仕様のうち、AI コントローラに固有な仕様について説明します。
NYシリーズ AI搭載コントローラ
情報更新 : 2021/04/01
AI コントローラの仕様のうち、AI コントローラに固有な仕様について説明します。
項目 | 説明 | |
---|---|---|
AI機能 | 時系列DB機能 | 時系列DB機能とは、ユーザが指定した変数の値や特徴量/機械学習機能の演算結果を設定したサンプリング周期ごとにスト
レージに収集する機能のことです。これにより、変数の値などをプログラムレスでストレージに収集することができます。収集 したデータはAIビューアにて確認することができます。また、WebAPI接続機能によりWebサーバに転送することができます。 |
特徴量/機械学習機能 | 特徴量/機械学習機能は、収集したデータから装置イベント(正常/異常など)が発生しているかを判定する機能です。特徴抽出
機能と機械学習機能から構成されます。特徴抽出機能は、収集したデータから特徴量を算出する機能です。また、機械学習機能 は特徴量から装置イベント(正常/異常など)が発生しているかを判定する機能です。 |
|
Web API接続機能 | WebAPI接続機能とは、時系列DB機能がAIコントローラ内に収集したデータ(CSV ファイル)を定期的にWebサーバへ送信する
機能です。時系列DB機能が収集したファイルをWebサーバに転送して、データの保存や分析などをする場合に使用することが できます。Web サーバへの伝送路はインターネットを経由することを考慮して、伝送文を暗号化して転送します。 |
TimeSeries | 項目 | 仕様 |
---|---|---|
TimeSeries共通 | 方式 | 時系列データベース
(上限に達した場合は最も古いデータから消去する循環型の書き込みをします) |
TimeSeries個数 | 4 | |
サンプリングの開始/停止方法 | 下記のいずれかの方法で実行できます。
・AIオペレータ ・システム定義変数 ・命令 |
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エクスポートの開始/停止方法 | 下記のいずれかの方法で実行できます。
・AIペレータ ・システム定義変数 ・命令 |
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保持属性あり 変数使用数 | 2 *1 | |
変数データ(RAW_DATA) | TimeSeriesサイズ | NX シリーズ: 900MB
NY シリーズ: 41GB |
変数の個数[個/レコード] *2 | 1024 | |
変数種別 | グローバル変数 | |
変数の型 | 下記の変数を指定できます。
・基本データ型 ・配列の全体指定、配列の要素指定 ・構造体/共用体の全体指定、構造体/共用体のメンバ指定 |
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分析用データ(ANL_DATA) | TimeSeriesサイズ | NX シリーズ: 1GB
NY シリーズ: 30GB |
変数の個数[個/レコード] *2 | 2048
(ただし、変数データ、フレーム変数、サブフレーム変数、ラベル変数を含みます) |
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変数種別 | グローバル変数 | |
変数の型 | 下記の変数を指定できます。
・基本データ型 ・配列の要素指定 ・構造体/共用体のメンバ指定 |
*1 時系列DB 機能は、システムで2 つの保持属性ありの変数を使用しています。そのため利用可能な保持属性ありの変数の最大数は39,998 です。
*2. レコードとは、サンプリング時に一度にTimeSeries に保存されるデータのことです。エクスポートしたCSV ファイルの1 行に対応します。
項目 | 仕様 | |||
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装置イベント数 | 最大128 | |||
1装置イベン
トあたり |
フレーム変数 | 登録できる数 | 1 | |
設定できる型 | SINT、INT、DINT、LINT、USINT、UINT、UDINT、ULINT | |||
特徴抽出の出力フレーム変数 | 登録できる数 | 1 | ||
設定できる型 | フレーム変数と同じ型 | |||
特徴量 | 登録できる数 | 最大16 | ||
1特徴量あたり | 変数データ | 登録できる数 | 1 | |
設定できる型 | LREAL、BOOL | |||
サブフレーム変数 | 登録できる数 | 1 * | ||
設定できる型 | BOOL | |||
機械学習の出力フレーム変数 |
登録できる数
設定できる型 |
1 | ||
設定できる型 | フレーム変数と同じ型 | |||
装置イベント監視の分類数 | 3(正常、警報レベル1、警報レベル2) | |||
装置イベント検知のアルゴリズム | Isolation Forest |
* 1つの装置イベントに登録できるサブフレーム変数は最大6個です。
項目 | 仕様 | ||
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機能仕様 | 実行トリガ | ユーザがAIオペレータで設定した周期にてファイル転送が可能です。 | |
宛先指定 | ファイル転送するサーバを URLにて設定します。
「http://」または、「https://」から始まるURLを指定します。 「https://」を設定した場合、SSL/TLS による通信を行います。 |
||
転送後のファイル削除 | Webサーバに正常にファイル転送後、AIコントローラ内のファイルはWebAPI
接続機能が削除します。 |
||
接続確認機能 | Webサーバとの接続確認のために、AIオペレータからトリガをかけて、任意の
タイミングで1回ファイル転送が可能です。詳細は「NX/NYシリーズAI搭載マ シンオートメーションコントローラユーザーズマニュアル」(SBCA-463)」を 参照してください。 |
||
転送仕様 | 転送タイミングがきたときに、転送対象のファイルが複数ある場合はすべての
ファイルをファイル転送します。 また、前回のファイル転送が実施中で、次の転送タイミングがきたときは、前 回のファイル転送を実行し続けます。 |
||
転送規格 | RFC1867の手順に従ってファイル転送します。フォームのmultipart/form-data
を使用し、タグの名前は"datafile"で転送します。 |
||
通信仕様 | HTTP/HTTPSクライアント | サポートバージョン | 1.1 |
DNS | サポート | ||
Proxy | サポート | ||
Basic認証 | サポート(Proxyサーバ、Webサーバ接続時の Basic認証をサポートしています。) | ||
同時転送可能数[個] | 3 | ||
セキュリティ
(宛先に「https://」を指定した 場合) |
TLS バージョン | 1.0、1.1、1.2 | |
サーバ証明書 | AIオペレータを使用して AI コントローラにインポートします。
設定可能数 最大32 |
||
証明書の失効確認 | OSCPステープリングによるチェックをします。 |
AIコントローラの仕様のうち、上記の「AIコントローラ固有の仕様」で記載した内容以外の仕様は、標準形式のCPUユニットまたはIPCマシンコントローラの仕様と共通です。AIコントローラの各形式の仕様は、以下の表に基づいて対応する形式の仕様を参照してください。
AIコントローラの形式 | 共通仕様で対応する標準形式 |
---|---|
形NY532-Z500 | 形NY532-1500 |
形NY532-Z400 | 形NY532-1400 |
形NY532-Z300 | 形NY532-1300 |
形NY512-Z500 | 形NY512-1500 |
形NY512-Z400 | 形NY512-1400 |
形NY512-Z300 | 形NY512-1300 |
一般仕様については、各シリーズのユーザーズマニュアル ハードウェア編を参照してください。
・NYシリーズ AIコントローラ(形NY532-Z□□□)の場合
「NYシリーズ 産業用パネル型PCユーザーズマニュアル ハードウェア編(SBCA-435)」
・NYシリーズ AIコントローラ(形NY512-Z□□□)の場合
「NYシリーズ 産業用ボックス型PCユーザーズマニュアル ハードウェア編(SBCA-434)」
性能仕様は、以下のマニュアルを参照してください。
・NYシリーズ AIコントローラの場合
「NYシリーズ 産業用パネル型PC/産業用ボックス型PC ユーザーズマニュアル ソフトウェア編(SBCA-436)」
AI機能以外の各機能仕様は、標準形式のCPUユニットまたはIPCマシンコントローラと同じです。
以下のマニュアルを参照してください。
・NYシリーズ AIコントローラの場合
「NYシリーズ 産業用パネル型PC/産業用ボックス型PC ユーザーズマニュアル ソフトウェア編(SBCA-436)」
情報更新 : 2021/04/01