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DCパワーリレー 共通の注意事項


DCパワーリレーは、高圧・高電流の直流負荷の遮断が可能なリレーです。ここではDCパワーリレーの共通の注意事項を説明します。

リレー共通の注意事項DCパワーリレー共通の注意事項

関連情報



●各商品個別の注意事項は、各商品ごとの「正しくお使いください」をご覧ください。

使用上の注意
  1. 各部ねじ締めトルクは下記のねじ締めトルクをお守りください。締め付けが緩い場合には、通電時の異常発熱により焼損の原因になります。
     M8ねじ:8.82~9.80N・m
     M6ねじ:3.92~4.90N・m
     M5ねじ:1.57~2.35N・m
     M4ねじ:0.98~1.37N・m
     M3.5ねじ:0.75~1.18N・m
  2. 形G9EA、形G9EC、形G9EH、形G9EJは、接点端子に極性を有しております。接続の際には、極性にご注意ください。
    逆接続された場合には、カタログ記載の開閉性能を確保できません。
  3. リレーを落下させたり、分解しないでください。動作特性を満足できないだけでなく、破損、感電、焼損の原因になります。
  4. 本リレーは内部に永久磁石を内蔵しているため、800A/m以上の強磁界中(トランス・マグネットの近く)では、使用しないでください。開閉時に発生するアーク放電が磁界により押し曲げられ、せん絡し、絶縁不良を発生する原因になります。
  5. 本リレーは直流の高電圧開閉器ですので、記載の仕様を超えてご使用になった場合、しゃ断不能となり、焼損の原因となります。周囲への類焼を回避するためにも緊急時の負荷電流しゃ断が実施いただける構成としてください。
    装置の安全性確保のために定期交換部品扱いとしていただくことをお願いします。
  6. 無負荷での開閉は接触抵抗値が増大する場合がありますので、実機にて事前にご確認ください。
  7. 形G9EA、形G9EC、形G9EHは、内部に気体を加圧封入しています。周囲温度や接点でのアーク放電による熱の影響で、開閉回数が少ない場合でも、密封気体の透過により、アークしゃ断不能となる場合があります。装置の安全性確保のために定期交換部品扱いとしていただくことをお願いいたします。
  8. 形G9EA、形G9EC、形G9EHは、真空中においては密閉性能の劣化を促進します。真空中でのご使用ならびに保存は行わないでください。
  9. 本リレーではコイルおよび接点に定格電圧(電流)を連続通電した後一度OFFし、直ちに再度ONする場合、コイルの温度上昇によりコイル抵抗が増加し、動作電圧が高くなり、定格動作電圧を超えることがあります。(ホットスタート)
    この場合は負荷電流の低減、通電時間の制限、使用周囲温度の制限などの対策を講じてください。
  10. 直流操作形リレーは、リップル率により動作電圧変動、うなりの原因となります。そのため、全波整流の電源回路では、リップル率を低減するために平滑コンデンサを付加ください。
    なお、リップル率は5%以内に抑えるようにしてください。
  11. コイル印加電圧が、最大許容電圧を超え連続印加されることがないようにしてください。コイルの異常発熱による絶縁被膜寿命低下の原因となります。
  12. 最大値以上の接点電圧・電流でのご使用はしないでください。アーク放電のしゃ断不能や接点の異常発熱による焼損の原因となります。
  13. 接点定格はいずれも抵抗負荷時のものです。誘導負荷(L負荷)の場合、抵抗負荷と比較して電気的耐久性が下がります。
    必ず実機にてご確認ください。
  14. 水や溶剤、薬品、油がケースや端子部にかかる雰囲気中で使用しないでください。ケースの樹脂の劣化や端子部の腐食・汚染による異常発熱の原因となります。また、電解液が出力端子部に付着した場合、出力端子間で電気分解が発生し、端子の異常腐食や配線の断線の原因となります。
  15. リレーを交換・配線作業する際には、必ず電源をOFFにして、残留電圧がないことをご確認のうえ、作業を実施してください。
  16. 接点端子からの配線を同一方向にされる場合には、圧着端子等の導電部の距離が近くなり、絶縁性が低下することがありますので、絶縁被膜等による絶縁性の確保,同一方向以外への配線などの対策を講じてください。
  17. リレーコイルの逆起電力に対する保護回路としてバリスタ、またはダイオード+ツェナーダイオードをご使用ください。(バリスタ電圧、ツェナー電圧は各形式で異なりますので、個別で問い合わせください。なお、ご使用にあたっては貴社での実機による確認試験を十分行ってください。)
    ダイオード単体をご使用された場合、開閉性能が低下しますのでご注意ください。
  18. 形G9EA、形G9EC、形G9EHをコイル端子および接点端子への配線の際は、必ず製品に付属のねじをご使用ください。異なるねじを使用した場合は所定の締め付けトルクが得られず、通電時に異常発熱する場合があります。
  19. 形G9EKの接点端子へ配線する際に使用するねじ長さは8mm+締結部材厚み+ねじワッシャ厚み以上のねじをご使用ください。
  20. 形G9EKの接点端子へ配線を取り付ける際には、端子や配線に対し負荷がかからないよう取り付けて下さい。

〈接点端子部の推奨電線〉

注. フレキシブル導線をご使用ください。


最終更新日:2025年04月14日