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一般リレー 概要


一般リレーは、電磁継電器のことで、電気信号を受けて機械的な動きに変える電磁石と電機を開閉するスイッチで構成されます。ここでは一般リレーの概要を解説します

関連情報


リレーとは

リレーとは、コイルに与えられる入力信号(電圧、電流)によりスイッチ(接点機構)の開閉を行うものと定義されます。

用途例

リレーは、電気を使ったほとんどの機械、装置に幅広く使用されています。

分類

リレーは、大きく「有接点リレー」と「無接点リレー」に分けることができます。
なお、オムロンでは、「有接点リレー」のことを、「一般リレー」と呼んでいます。

*無接点リレーの詳細は「ソリッドステート・リレー 技術解説」をご覧ください。

有接点リレー(一般リレー)には、さまざまな種類があります。

もっともよく使われている構造は、「ヒンジ形リレー」と呼ばれるものです。

ヒンジ形リレー

電磁石の接極子が支点を中心に回転運動を行い、その動きによって直接または間接に接点の開閉を行うリレー

オムロンでは有接点リレー(一般リレー)を、使用用途によって次のように分類しています。

種類ポイント代表的なリレー
制御盤用
・制御リレー
・I/O用リレー
・ラッチングリレー
など
極数は1極~4極タイプのリレーで、
主にリレーシーケンスまたI/O用途
で使用されるリレー
形MM(K)、形MK(S)、形MY、
形LY、形G2R(S)、形G2RV、
形G7T など
機器内臓用
・高容量リレー
など
最大で40Aの通電を可能にし、負荷
電源の投入等機器内蔵用途で使用
されるリレー
形G7Z、形G7J、形G7X など
省工数用
・ターミナルリレー
・リレーターミナル
など
小型・省工数を追求し、主にプロ
グラマブルコントローラのとのI/O
用途で使用されるリレーユニット
形G6D-F4B、形G6B-4BND など
特殊動作用
・ラチェットリレー
など
ポンプの交互運転やステップ運転
など用途に特化したリレーまたは
リレーユニット
形G4Q、形G9B、形MYA など
プリント基板用プリント基板への実装に特化した
リレー
形G5NB、形G2RLなど
構造と動作原理

一般リレーは、機械的な動きで信号を伝えます。以下、ヒンジ形リレーを例に示します。
ヒンジ形リレーは、ヒンジ部を支点とした回転運動により、接点の開閉を行うものです。

例 a 接点(NO 接点)

1. 入力機器(スイッチ)をオンにする。
2. 電磁石(コイル)に電流が流れ、鉄心を磁化します。
3. 磁力によって鉄片は鉄心に吸引されます。
4. 鉄片が鉄心に吸着されると、可動接点と固定接点が接触しランプが点灯する。
  ※ このとき、復帰ばねは引っ張られている状態。
5. 入力機器(スイッチ)をオフにする。
6. 電磁石(コイル)の電流がなくなり、吸着する力が消滅するため、
  復帰ばねの力で鉄片はもとの状態に戻る。
7. 鉄片がもとの状態に戻ると接点部が離れランプは消えます。

応用例

双安定リレー(ラッチングリレーまたはキープリレーとも呼ばれる)の場合
※磁気保持型…2巻線ラッチングリレーの場合

休止状態(リセット後の状態)

・コイルに電池をつながない状態

図は休止状態です。
鉄心、ヨーク、鉄片の材料が半硬質磁性材料であることおよび操作コイルが2つ以上ある事以外は前ページのヒンジ形リレーと同様です。

動作状態(セット)

コイルAに電流が流れると電磁石(半硬質製材料)が磁化され、鉄片が鉄心に吸引される。
これにより可動接点は常閉(b)接点から離れ(OFF)、常開(a)接点に接触(ON)します。

この状態でコイルAの電流を取り除いても半硬質磁性材料(永久磁石に近い特性を持つ材料)の残留磁束により鉄片は鉄心に吸着した状態を維持し続けます。

復帰状態(リセット)→休止状態

コイルAと逆方向に巻かれたコイルBに電流を流すと半硬質磁性材料の残留磁束を減少させ、吸引力が弱くなり、復帰ばねの力が打ち勝って鉄片は復帰し、休止状態となります。
鉄心が復帰すると半硬質磁性材料の残留磁束はほとんどゼロになります。

注. 半硬質磁性材料とは、
永久磁石に使用される硬質磁性材料に対し、半硬質磁性材料は、比較的少ないエネルギーで着磁、減磁ができる磁性材料をいいます。

ラインアップ

オムロンの一般リレーには、幅広いラインアップがあり、用途に合った適切なリレーを選択することができます。

リレーの種類(代表例)

角形ソケットの種類(代表例)

※丸形ソケットもご用意しています。


最終更新日:2024年04月22日