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S8VK-T

スイッチング・パワーサプライ(120/240/480/960Wタイプ)

S8VK-T

三相400Vのスタンダードタイプをリニューアル。480W・960WはPFC搭載し従来品より入力電流を低減、かつ高効率(93%typ)になって登場

※ Web特別価格提供品

警告表示の意味

S8VK-T ご使用の前に 2

図記号の意味

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安全上の要点

推奨サーキットブレーカ、ヒューズ

・製品故障時に発火・感電の危険性がありますので、推奨サーキットブレーカまたはヒューズを必ずご使用ください。

・安全規格(EN/IEC 62477-1、EN/IEC 61558-2-16)の適合と装置の安全性確保のため、下表の推奨サーキットブレーカまたはヒューズを介して、製品に入力を接続してください。

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注. 形S8VK-T96024はDC入力で使用できません。

配電方式

・入力の配線は、配電システムにより、下図に従ってください。

・三相4線式の場合は、中性線は接続せず、その他の3線を+L1、-L2、(L3)に接続してください。

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配線

・アースは完全に接続してください。安全規格で定められたPE(保護接地)端子のため、アースが不完全な場合、感電や誤動作の恐れがあります。

・軽度の発火が万一の場合起こる恐れがあります。入出力端子など誤配線のないようにご注意ください。

・端子締めつけ時に75N以上の力で端子台を押さえつけないでください。

・通電前には、加工時に覆ったシートなどを必ず取りはずして放熱に支障がないことを確認ください。

・配線材の発煙・発火を防ぐために、電線の定格をご確認の上、下表の線材をご使用ください。

・75℃以上の耐熱電線をご使用ください。(960Wの出力線のみ)

推奨使用線径/断面積と電線剥きしろ

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・配線挿入穴、ならびに使用ドライバーは下表のとおりです。

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設置環境

・振動・衝撃の激しい場所では使用しないでください。特にコンタクタなどの装置は振動源になりますので、周囲から離して設置してください。

・船舶で使用する際は必ず、エンドプレート(形PFP-M)を本体の両端に取り付けて固定してください。
 480Wを正面取り付けで使用される場合の金具は形S82Y-VK90Fをご使用ください。
 なお、サイド取り付け金具は船舶規格の適合対象外です。

・強い高周波ノイズやサージを発生する機器からは離して取り付けてください。

使用環境および保管環境

・周囲温度-40~+85℃、相対湿度95%以下で保管してください。

・内部部品の劣化・破損が稀に起こる恐れがあります。
 取り付け方向ごとのディレーティング曲線を超える状態では使用しないでください。

・相対湿度が95%の場所で使用してください。

・直射日光のあたる場所では使用しないでください。

・製品内に液体や異物、腐食性ガスが入る可能性のある場所では使用しないでください。

取り付け方法

・取り付けにあたっては、機器の長期信頼性を向上させるために、放熱に十分留意してください。
 製品本体周辺に空気が対流するよう十分留意いただき、ディレーティング曲線内でご使用ください。

・取り付け状態により放熱性が悪化し、稀に内部部品が劣化・破損する恐れがあります。
 取り付け方向ごとのディレーティング曲線に従ってご使用ください。

・取り付け加工中に切粉が製品内に入らないようにしてください。

・放熱性の悪化により、稀に内部部品が劣化・破損する恐れがあります。製品本体のねじを緩めないでください。

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DINレール取り付け

DINレールに取り付ける場合は、A部をレールの一端にひっかけ方向に押し込んでください。

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取り外す場合は、C部にマイナスドライバを差し込み、引き外してください。

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ピーク電流

全機種

ピーク電流は一定時間定格電流を超えて流せる電流のことです。
以下の4つの条件を満たせる範囲で使用できます。
・ピーク電流の流れる時間:t1≦ 10s
・ピーク電流の最大値:lp≦ 最大ピーク電流
・平均出力電流:lave≦ 定格出力電流
・ピーク電流の流れる時間比率:Duty≦ 30%

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・ピーク電流は10 秒を超える長時間継続して流さないでください。
 また、Dutyは30%を超えないでください。製品の破損を招く恐れがあります。

・ピーク電流1 周期の平均電流が定格値を超えないようにしてください。製品の破損を招く恐れがあります。

・使用周囲温度、取り付けにより、ピーク電流、平均出力電流に負荷軽減を行ってください。

・960Wを並列運転で使用(並列運転用スイッチ「PARALLEL」側)する場合は、ピーク電流を使用できません。

バッテリ充電について

負荷にバッテリを接続される場合は、過電流制限回路および過電圧保護回路を取り付けてください。

出力電圧調整トリマ(V.ADJ)

・出力電圧調整トリマ(V.ADJ)の破損が万一の場合起こる恐れがありますので、必要以上に強い力を加えないでください。

・出力電圧調整後の出力容量、出力電流は定格出力容量、定格出力電流以下にしてください。

直列運転について

2台の製品で直列運転が可能です。

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注1. 負荷が短絡した場合、製品内部に逆電圧がかかります。万一の場合、製品が劣化・破損する恐れがありますので、図のようにダイオードを接続してください。なお、ダイオードの選定の目安は下記の通りです。

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注2. 異なる仕様での直列運転は可能ですが、負荷に流れる電流は定格出力電流の小さい方の定格出力電流以下にしてください。

<±(プラス・マイナス)出力のつくり方>

・フローティング出力(1 次側回路と2 次側回路が分離されている)のため、2台の製品にて±出力を作ることができます。
±出力として使用する時は、下図のように同一シリーズ名の製品を接続してください(異なる出力容量、出力電圧の組み合わせは可能です。ただし、負荷に流せる電流は出力容量の小さい方の定格出力電流以下としてください)。

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・機種によっては、負荷がサーボモータ、オペアンプなど直列運転になる可能性がある場合に、電源投入時に起動不良が発生し、内部回路が破損する恐れがありますので、下図のようにバイパス用ダイオード(D1、D2)を接続してください。

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・ダイオードの種類、耐圧、電流の目安は次の通りです。

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並列運転

並列運転は出力電流が1台分では足りない負荷に対して、製品を並列に接続して出力電流を増やすための運転方法です。

2台の製品で並列運転が可能です。並列運転は以下の条件にてご使用ください。

・標準取り付け

・周囲温度-25~+40℃

・三相入力電圧

・並列運転をする製品は、同機種の製品にしてください。

・出力電圧差が50mV 以下になるように出力電圧調整トリマ(V. ADJ)にて調整ください。

・製品の出力電流がバランスできていないとき、出力電圧の高い方の製品が過電流保護状態で動作し、寿命が極端に短くなる場合がありますので、製品の出力電圧差を調整した後に、電流がバランス良く出力されていることをご確認ください。

・製品と負荷間の電圧降下が同一になるよう、負荷接続電線の長さ、太さを同じにしてください。

・急激な負荷変動(負荷の起動・遮断時を含む)により出力電圧が数V低下する場合があります。
 図のように形S8VK-Rもしくは外付けダイオードを接続してください。
 120W機種を並列運転する際は形S8VK-R10、240W機種を並列運転する際は形S8VK-R20がご使用可能です。

・内部部品の劣化、破損が稀に起こります。960Wを並列運転する場合、並列運転用スイッチを「PARALLEL」側にしてください。

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・ダイオードの種類、耐圧、電流の目安は次の通りです。

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バックアップ運転について

同機種2台をご使用の場合、バックアップ運転は可能です。
これにより、1台が故障した場合でも、残りの1台で運転が継続できます。
負荷容量の最大が製品1台分を超えないようにしてください。形S8VK-Rもしくは外付けダイオードを接続してください。
120W、240W機種をバックアップ運転する際は形S8VK-R10、
480W機種をバックアップ運転する際は形S8VK-R20をご使用可能です。

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・ダイオードの種類、耐圧、電流の目安は次の通りです。

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・製品の出力電圧は、ダイオードD1、D2の順方向電圧(VF)の降下分だけ高く設定してください。また、ダイオードは製品の出力電流(lOUT)×ダイオードの順方向電圧(VF)の電力損失を生じますので、ダイオードの温度がカタログ値以下になるように冷却を行ってください。

・負荷の電力とダイオードによる電力損失がありますので、製品1台分の定格電力(定格出力電圧×定格出力電流)を超えないようにしてください。

出力電圧が出ない場合

過電流保護または、過電圧保護が機能している可能性があります。また、入力に雷サージなどの大きなサージ電圧が印加された場合は、内部保護回路が機能している可能性も考えられます。

以下の2点を確認後も出力電圧が出ない場合は、当社までお問い合わせください。

・過電流保護の確認方法
 負荷が過電流状態(短絡含む)になっていないかを(負荷線をはずして)確認してください。

・過電圧保護、内部保護の確認方法
 いったん入力電源をOFFし、5分以上放置後、入力電源を再投入してください。

入力投入時の音について

<形S8VK-T48024、形S8VK-T96024>
高調波電流抑制回路を搭載しているため、入力投入時に音がすることがありますが、内部電圧が安定するまでの過渡的なものであり異常ではありません。

廃棄について

廃棄する場合は産業廃棄物として処理してください。

無償保証期間と無償保証範囲

〔無償保証期間〕

納入品の保証期間は当社工場出荷後3年と致します。

〔無償保証範囲〕

次の範囲を使用条件とします。

1. 平均使用温度40℃以下(本体周囲温度)

2. 平均負荷率80%以下

3. 取り付け方法:標準取り付け

※ただし最大定格はディレーティング曲線の範囲内とします。

上記保証期間中に当社側の責により故障を生じた場合は、その商品の故障部分の交換または修理を、その商品のご購入あるいは納品場所において無償で行わさせていただきます。
ただし、次に該当する場合は、この保証の対象範囲から除外させていただきます。

(1)本カタログまたは別途取り交わした仕様書などにて確認された以外の、不適当な条件・環境・取り扱い並びに使用による場合。

(2)故障の原因が納入品以外の事由による場合。

(3)当社以外による分解・改造または修理による場合。

(4)商品本来の使い方以外の使用による場合。

(5)当社出荷当時の科学・技術の水準では予見できなかった事由による場合。

(6)その他、天災、災害など当社側の責ではない原因による場合。
   なお、ここでいう保証は、納入品単体の保証を意味するもので、納入品の故障により誘発される損害は保証範囲外です。

予防保全のための推奨交換時期と定期的な交換のお奨め

予防保全のための推奨交換時期は商品の使用設置環境等に大きく影響されますが、推奨交換時期は7年~10年(*)を目安にしてください。お客様での商品寿命を超えてのご使用による故障や事故などを防止するためにも、推奨交換時期内での早めの交換をお奨めいたします。ただし、推奨交換時期はあくまでご参考情報であり、商品の寿命を保証するものではありません。

商品には多くの電子部品が搭載されており、これらの部品全てが正常に動作することにより、本来の機能・性能を発揮することができます。しかし、アルミ電解コンデンサは稼動時の周囲温度の影響が大きく、周囲温度が10℃上昇すると寿命が1/2に短くなります(アレニウスの法則)。電解コンデンサが容量低下の寿命になると、製品の故障や事故につながる恐れがあります。そのため、一定期間を経過する毎に商品の交換を実施いただき、装置の故障や事故を出来る限り未然に防止するようお奨めします。

*定格入力電圧、負荷率50%以下、周囲温度40℃以下、標準取り付け状態の場合です。(また、ファン付タイプのファンは除きます。)

なお、当機種では上記の条件で期待寿命が10年以上となるように設計しています。