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リレーのメンテナンスの考え方を教えてください。

FAQ番号:FAQ02801

 

回答

メンテナンスの時期を決めるために参考となる項目を以下に示します。
■メンテナンスの参考項目
メンテナンスの時期
回数軸系
時間軸系
備考

接点の摩耗 負荷電圧、電流、負荷の種類から電気的耐久曲線でメンテナンス時期を求める。適合する電気的耐久曲線がない場合は実機による実験値からメンテナンス時期を決める。
所定時間内の開閉回数が定まれば時間軸に置き換えが可能。
動作機構部の摩耗 機械的耐久回数によりメンテナンス時期を求める。
ただし、性能に示される機械的耐久回数は標準試験状態下の値であり、使用条件がこの条件と異なる場合には、実用条件下での実験値をもとにメンテナンス時期を決める。

コイルおよびコイル巻線の絶縁劣化 コイルの実用条件下での温度を知ることにより、耐用時間を予測する。
通常ポリウレタン銅線の場合、120℃、40,000時間を基準点にとることが多い。
接点の接触安定度 固有信頼性を基礎に、使用条件、環境雰囲気の影響を受けて大幅に変化する。使用条件、環境雰囲気の状態を把握しながらサンプリングなどにより、メンテナンスの時期を決める。
現場雰囲気、接点材料に悪影響を与える悪性ガス濃度などを把握しておく必要あり。
金属材料の性能劣化
樹脂材料の性能劣化


メンテナンスの方法には、主に
 ・故障が起こってから点検や取替えを行う事後のメンテナンス
 ・故障が起こらないうちに点検やメンテナンスを行う予防メンテナンス の2通りがあります。

このうち予防メンテナンスでは、いつ点検や取替えを行うか、またその時期をどのようにして知るかということや、
どのように定めるかが重要な課題となります。

リレーのメンテナンス時期を定める際に考慮しなければならない要素としては
装置やシステム面から見た場合は、対象となる装置の重要度や、要求される信頼度などがあり、
リレーから見た場合は、特性または項目ごとの故障形態があります。

リレーの故障形態は、大きく分けて接点の消耗などに代表される摩耗形態の故障と、
コイル巻線のレヤショートに代表される劣化形態の故障とがあります。

一般的に使用するリレーの形式使用条件が決まると、接点の消耗などの摩耗形態や故障時期は動作回数に沿ったものとなり、事前に予測の立つことが多いですが、これに対してコイル巻線のレヤショートなどの劣化形態の故障は、
使用されるリレーの持つ固有信頼性に大きく影響します。
一方では、使用条件や現場環境などの使用信頼性の影響を受けて使用時間に沿ったものとなります。

したがって個々の事例ごとに異なったものとなることも多く、事前予測を立てにくいことが多いようです。

さらに実使用上では、摩耗と劣化は並列で進行するので、どちらの形態の故障が早く現れるかを知ることはメンテナンス時期を定める上での重要な要素となってきます。