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回転検出に使用する近接センサを選定したい。

FAQ番号:FAQ05674

回答

回転速度とセンサの応答時間をご確認ください。
検出物体がセンサを通過する時間がセンサのONする時間よりも長ければ動作可能です。
検出距離は短く、検出物体は大きい方が、より高速な回転に応答できます。

〔回転速度〕
  検出物体を取りつける位置により回転速度が変わります。
  (円の中心に近い位置ほど回転速度は遅くなり、中心に取りつけた場合、速度は0です。)
〔センサがONする時間〕
  検出物が大きいほど通過時間が長くなるため、検出しやすくなります。
  また、検出距離が短いほど、通過時間が長くなります。検出領域グラフをご確認ください。
  設定距離よりも短い距離での使用をお奨めします。 
〔センサがONする時間〕
  機種ごとの応答速度から算出します。

以下の事例を参考にしてください。

事例
使い方 半径 100㎜(10㎝)の円盤の側面に 検出物体(鉄:18㎜x50㎜x厚1㎜)を取りつけます。
回転速度:最大1000r/min (1分間に1000回転)
検出距離:7㎜ または 4㎜ で使用する場合に、検出可能かを確認します。
   
使用する
近接センサ
形式 形E2E-X7D1-N 
仕様 検出距離 7㎜
設定距離  5.6㎜
応答周波数 0.5kHz
標準検出物体 18㎜×18㎜×厚1㎜   

確認項目 解説・計算例
例1:検出距離7㎜で使用する場合 例2:検出距離4㎜で使用する場合
必要な検出物体の大きさを確認します。 検出距離で使用し、かつ検出物体が鉄の場合は、標準検出物体の大きさが必要な大きさとなります。
検出距離よりも短い距離で使用する場合は、検出距離で使用する場合に比べ、必要な検出物体の大きさは小さくなります。
カタログ記載の特性データ「検出物体の大きさと材質による影響」で必要な大きさを確認します。
    
カタログ記載の標準検出物体の大きさを確認します。
18㎜x18㎜x1㎜以上が必要です。
 条件を満たしているので
 問題ありません。
検出距離4㎜で使用する場合に必要な検出物体一辺の長さは約5㎜です。
5㎜x5㎜x1㎜以上が必要です。
 条件を満たしているので
 問題ありません。
確認項目 解説・計算例
センサの応答周波数から、センサがON、OFFを判断するための時間の最小値を求めます。
応答周波数0.5kHzは、1秒間に500回のON、OFFができることを表しています。
●1sec/500回=0.002sec/回=2msec
近接センサの応答周波数はON時間とOFF時間の比が1:2となる歯車を使って測定しています。
この比より必要なON時間、OFF時間の最小値を求めます。
●ON時間   2msec x 1/(1+2) = 約0.67msec
●OFF時間  2msec x 2/(1+2) = 約1.3 msec


形E2E-X7D1-Nが正常に動作するためには、
 ON時間は約0.67msec以上、OFF時間は約1.3msec以上が必要です。
 (ON応答時間:0.67msec以上、OFF応答時間:1.3msec以上)
回転している状態での1秒あたりの回転数を求めます。 *最高速度(1000r/min)で回転する場合の回転数を求めます。

●1秒あたりの回転数 
 1000r/min=1000r/min/60 =約16.7r/sec

もっとも高速のとき、1秒あたり16.7回転します。
検出物体を円盤の側面に取りつけるため、半径100㎜(10㎝)の位置での速度を求めます。  *最高速度(1000r/min)で回転する場合の速度(距離/msec)を求めます。

②で求めた1秒あたりの回転数から、もっとも高速で回転した場合の速度(1msecあたりの距離)を求めます。
円周=半径100㎜(10㎝)×2×3.14=628㎜
●円周 628㎜×16.7r/sec = 10489㎜/sec =10.49㎜/msec 

もっとも高速のとき、1msecあたり約10.49㎜進みます。
確認項目 解説・計算例
検出距離7㎜で使用する場合
(設定距離:5.6㎜以上で使用する場合)
検出距離4㎜で使用する場合
(設定距離:5.6㎜未満で使用する場合)
検出領域グラフから距離Aを求めます。
*1


回転している状態でセンサがONしている時間を求めます。

最高速度(1000r/min)で回転する場合の時間を求めます。
(検出物体の長さ - ⑤で求めたAの距離)を通過する時間がセンサがONしている時間です。


●センサがONしている時間
(50㎜-18㎜)/(10.49㎜/msec)
  = 約3msec
 
もっとも高速のとき、
   センサがONしている時間は、
   約3msecです。
   *2 
(検出物体の長さ + ⑤で求めたAの距離)を通過する時間がセンサがONしている時間です。


●センサがONしている時間
   55㎜/(10.49mm/msec)
   = 約5.2msec

もっとも高速のとき、
   センサがONしている時間は
   約5.2msecです。
 
確認項目 解説・計算例
検出距離7㎜で使用する場合
(設定距離:5.6㎜以上で使用する場合)
検出距離4㎜で使用する場合
(設定距離:5.6㎜未満で使用する場合)
回転している状態でセンサがOFFしている時間を求めます。 ●(円周628㎜-検出物体の長さ50㎜)/ 周速10.49mm/msec)= 約55.1msec
もっとも高速のとき、センサがOFFしている時間は、約55msecです。
ON時間の条件を確認します。 ②でもとめたON応答時間と⑥でもとめたON時間を比較します。
②ON応答時間 ≦ ⑥のON時間 であれば問題ありません。
②0.67msec < ⑥3msec
問題ありません。
②0.67msec < ⑥5.2msec
問題ありません。
OFF時間の条件を確認します。 ■OFF時間
②で求めたOFF応答時間と⑦でもとめたOFF時間を比較します。
②OFF応答時間時間 ≦ ⑦のOFF時間 であれば問題ありません。

②1.3msec < ⑦55.1msec  ⇒ 問題ありません。
判定します。 ⑧ON時間、⑨OFF時間ともに問題ありませんので、回転検知は可能と判断できます。 ⑧ON時間、⑨OFF時間ともに問題ありませんので、回転検知は可能と判断できます。
ご参考 最大回転数を確認します。

①周速を求めます。
 (50mm-18mm)/0.67msec *3
 =約47.8mm/msec
 =約47.8m/sec

②1秒間の回転数を求めます。
 次に1分間の回転数に換算します。
 (47.8m/sec)/62.8cm *4
 =47.8m/sec/0.628m
 =約76r/sec
 =約4560r/min

 最大約4560rpmです。


①周速を求めます。
 (50mm+5mm)/0.67msec *3
 =約82.1mm/msec
 =約82.1m/sec

②1秒間の回転数を求めます。
 次に1分間の回転数に換算します。
 (82.1m/sec)/62.8cm *4
 =82.1m/sec/0.628m
 =約130.7r/sec
 =約7843r/min

最大約7843rpmです。
 *1 検出領域グラフの読み方は関連FAQを参照ください。
 *2 この計算式は、回転している場合の計算です。
    静止している場合は、検出物体長さが標準検出物体長さ以上であれば検出できます。
 *3 ON応答時間:0.67msec
 *4 円周です。