■代表的な原因
コイル定格
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No
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代表的な原因
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AC
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(1)
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リレーに内蔵しているくま取りコイルの不具合 |
(2)
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リレーインバータ電源などの高周波成分の電源を使用している |
(3)
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印加電圧が低い |
DC
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(4)
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DCコイルのリレーにAC電源を印可した。 |
AC/DC
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(5)
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落下による破損 |
■対策
(1) 交換をご検討ください。
(2) ダイオードによる全波整流回路と直流コイルリレーををご検討ください。
(3) リレーの定格にあった電圧を印加してください。
(4) リレーの定格にあった電圧を印加してください。
(5) 交換をご検討ください。
■補足説明
(1) リレーに内蔵しているくま取りコイルの不良(ACコイルのみ)
一般的な交流操作のリレーは、うなり防止のためくま取りコイルを設けていますが
鉄心と鉄片の吸着面に異物(虫、線屑、ゴミなど)が挟まった場合や
かしめの断線・断線などが発生した場合、うなりが生じてしまいます。
(2) インバータ電源などの高周波成分の電源を使用している。(ACコイルのみ)
高周波成分を多く含む電源でリレーを駆動すると、鉄芯・鉄片・ヨークなど、磁路の鉄損が増加し、
温度が異常に上昇します。
また、くまとりコイルは50~60Hzで最適となる様に設計されていますが、高周波成分により
その特性が変化し、うなりが生じる場合があります。
(3) 印加電圧が低い。(ACコイルのみ)
印加電圧が低く唸りが発生するのは、ACコイルの場合です。
これは、ACが脈流であり定期的に電圧が0(ゼロ)になる点があるためです。
リレーコイルに印加する電圧を徐々に上げて行くと、動作電圧付近では唸りが発生します。
但し、DCコイルの場合でも、ACを全波整流してDC化してお使いの場合、
リップル率が大きいと、唸りが発生することもあります。
(4) DCコイルのリレーにAC電源を印加した。
DCコイルにはくまとりコイルがないため、ACの電圧変化に追従して唸りが発生します。
ACコイルにはくまとりコイルがあり、このコイルにより電流位相をずらし、電圧位相と
クマトリコイルによりずらした電流位相の合成により、ACの定期的に電圧が0になる点をなくしてあるため
唸りは生じません。
(ACコイルのリレーにDC電源を印加してもうなりは生じません。コイル電流が増大します。)
(5) 落下による破損
落下などの強い衝撃を受けると、コイル部の鉄芯・ヨークが変形したり倒れたりするため、
鉄芯と鉄片の吸着精度に歪みが発生し、僅かなギャップ(間隙)を生じて、コイルに電圧を印加した際にうなり(異音)
バイブレーションが発生します。
(DCコイルの場合、唸り・バイブレーションは発生しません)
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