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注意

S8VS ご使用の前に 1
S8VS ご使用の前に 2

安全上の要点

取りつけ方法

・取りつけにあたっては、機器の長期信頼性を向上させるために、放熱に十分留意してください。電源本体周辺に空気が対流するよう十分留意いただき、ディレーティング曲線内でご使用ください。

・取りつけ加工中に切粉が製品内に入らないようにしてください。

S8VS ご使用の前に 5

*1. 空気の対流
*2. 20mm以上

〈15、30W〉

・取りつけ状態により放熱性が悪化し、稀に内部部品が劣化・破損する恐れがあります。取りつけ方向ごとのディレーティング曲線に従ってご使用ください。

・横向き取りつけでは取りつけ金具をご使用ください。

・放熱性が悪化しますので、横向き取りつけ状態ではラベル側を必ず上方向にしてください。

・左右の取りつけスペースを10mm以上(20mm以下)の間隔でご使用される場合は、カタログの特性データの「●ディレーティング曲線」から5℃軽減した範囲内でご使用ください。

〈60、90、120、180、240、480W〉

・取りつけ状態により放熱性が悪化し、稀に内部部品が劣化・破損することがあります。標準取りつけ以外で使用しないでください。

・放熱性の悪化により、稀に内部部品が劣化・破損する恐れがあります。本体側面のねじを緩めないでください。

配線

・アースは完全に接続してください。安全規格で定められたPE(保護接地)端子のため、アースが不完全な場合、感電や誤動作の恐れがあります。

・軽度の発火が万一の場合起こる恐れがあります。入出力端子など誤配線のないようにご注意ください。

・端子締めつけ時に100N 以上の力で端子台を押さえつけないでください。

・通電前には、加工時に覆ったシートなどを必ず取りはずして放熱に支障がないことを確認ください。

・(スクリューレス端子台タイプのみ)
1つの端子に複数の電線を挿入しないでください。

・(スクリューレス端子台タイプのみ)
工具差し込み口にマイナスドライバなどの工具を差し込みながら入出力電線の挿入、取り外しをしてください。
さらに配線後は電線が端子台に確実に接続されていることを確認してください。
工具差し込み口には絶対に電線を挿入しないでください。
配線の挿入不足、緩みがあると感電・発火・機器の故障が起こる恐れがあります。電線を規定どおりの剥きしろにしてください。
工具差し込み口にマイナスドライバなどの工具を差し込みながら電線を剥きしろが見えなくなるまで挿入し、工具を離してください。配線後は電線が端子台に確実に接続されていることを確認してください。工具差し込み口には絶対に電線を挿入しないでください。

S8VS ご使用の前に 8

・(アラーム出力端子台の使用方法)
アラーム出力端子への配線は端子台中央部のボタンを押して電線を挿抜してください。
挿入後、軽く引っ張って電線が抜けないこと(端子台に固定されていること)を確認してください。

S8VS ご使用の前に 9

・負荷の異常による配線材の発煙・発火を防ぐために下表の線材をご使用ください。

推奨使用線径

〈15、30W〉

形式 撚り線 単線
形S8VS-03005 AWG18~14(0.9~2.0mm2 AWG18~16(0.9~1.1mm2
上記以外 AWG20~14(0.5~2.0mm2 AWG20~16(0.5~1.1mm2

〈60、90、120、180、240、480W〉

形式 推奨使用線径
入力端子部 出力端子部 アラーム出力端子部
形S8VS-06024□ AWG14~20
(断面積0.517~2.081mm2
AWG14~20
(断面積0.517~2.081mm2
――
形S8VS-09024□□□□ AWG18~28
(断面積0.081~0.823mm2
(電線被覆剥きしろ:9~10mm)
形S8VS-12024□□□ AWG14~18
(断面積0.823~2.081mm2
形S8VS-18024□□□ AWG14~16
(断面積1.309~2.081mm2
形S8VS-24024□□□ AWG14
(断面積2.081mm2
形S8VS-48024□ AWG14~16
(断面積1.309~2.081mm2

・スクリューレス端子台タイプにおける入出力端子部の電線被覆剥きしろは11mmとしてください。

*出力端子の電流定格は1端子あたり10Aです。端子の定格を超える電流が流れる場合は、必ず複数の端子を同時にご使用ください。(10A以上の電流を流す場合、+Vと-Vはそれぞれ2つ以上の端子を使用してください。)

設置環境

・振動・衝撃の激しい場所では使用しないでください。特にコンタクタなどの装置は振動源になりますので、周囲から極力離して設置してください。

・強い高周波ノイズやサージを発生する機器からは離して取りつけてください。

使用環境および保管環境

・周囲温度-25~+65℃、相対湿度25~90%で保管してください。

・内部部品の劣化・破損が稀に起こる恐れがあります。
 ディレーティング範囲を超える状態(ディレーティング曲線の①の部分)では使用しないでください。

・相対湿度が25~85%の場所で使用してください。

・直射日光のあたる場所では使用しないでください。

・製品内に液体や異物、腐食性ガスが入る可能性のある場所では使用しないでください。

形S8VS-□□□24A□のみ

交換時期お知らせ機能を維持するため、長期の保管は次の条件を満足するようにしてください。
保管が3ヵ月を超える場合は周囲温度-25~+30℃、相対湿度25~70%で保管してください。

定期点検について(表示モニタ付タイプ(60Wを除く)のみ)

一般的な使用条件では、本機が交換時期お知らせに達するのは数年から十数年後となります(形S8VS-□□□24A□□)。
また、積算稼働時間も設定値によっては交換時期お知らせに達する年数と同程度の年数となります(形S8VS-□□□24B□□/形S8VS-□□□24BE□)。長期にわたるご使用に際しては、定期的に以下の手順で、交換時期お知らせ出力(Yrs)または積算稼働時間出力(kh)が正常に動作することをご確認ください。

〈操作手順〉

1. 運転モードにしてください。

2. 出力(Yrs/kh)がON(導通)していることを確認してください。

3. 運転モードのままで、(⑩)と(⑧)を同時に3秒以上押し続けてください。
メイン表示部(⑥)がに変化します。
表示中に出力(Yrs/kh)がOFF(非導通)していれば正常です。

4. キーを離すと通常状態に戻ります。

注. 定期点検中も直流出力は出力し続けます。

S8VS ご使用の前に 20

過電流保護機能について

・短絡および過電流状態での使用が継続されますと、稀に内部部品の劣化・破損となる場合があります。

・万一の場合、内部部品の劣化・破損が考えられますので、負荷側の突入電流、負荷状態が頻繁に発生するアプリケーションには使用しないでください。

・過電流保護機能が働いている場合:DC ONランプ(緑)が点滅状態になります。

アラーム出力について(表示モニタ付タイプ(60WおよびBEタイプを除く)のみ)

アラーム出力をご利用される際は、最大定格、残留電圧および漏れ電流について十分考慮ください。
トランジスタ出力:シンクタイプ(形S8VS-□□□24A□/□□□24B□)
        :ソースタイプ(形S8VS-□□□24AP□/□□□24BP□)
        :シンク/ソースタイプ(形S8VS-48024A/48024B)
DC30V max. 50mA max.
ON時残留電圧2V以下、OFF時漏れ電流0.1mA以下

バッテリ充電について

負荷にバッテリを接続される場合は、過電流制限回路および過電圧保護回路を取りつけてください。

出力電圧調整トリマ(V.ADJ)

・出力電圧調整トリマ(V.ADJ)の破損が万一の場合起こる恐れがあります。必要以上に強い力を加えないでください。

・出力電圧調整後の出力容量、出力電流は定格出力容量、定格出力電流以下にしてください。

〈15、30W〉

・定格出力電圧の-10%以下にすると、不足電圧検出機能が動作することがあります。

〈60、90、120、180、240、480W〉

・不足電圧検出機能の検出電圧が工場出荷時の状態で出力電圧を20V以下にセットすると不足電圧検出機能が動作することがあります。

DINレール取りつけ

DINレールに取りつける場合は、レールストッパがカチッと音がするまで下げ、(A)部をレールの一端にひっかけ(B)方向に押し込んでレールストッパを上げてロックしてください。
取り外す場合は、(C)部に(-)ドライバを差し込み、引き外してください。

S8VS ご使用の前に 27

直列運転について

〈24Vタイプ〉

2台の電源で直列運転が可能です。

S8VS ご使用の前に 29

注1. 負荷が短絡した場合、電源ユニット内部に逆電圧がかかります。万一の場合、電源ユニットが劣化・破損する恐れがありますので、図のようにダイオードを接続してください。なお、ダイオードの選定の目安は下記の通りです。

種類 ショットキーバリアダイオード
耐圧(VRRM 定格出力電圧の2倍以上
順方向電流(IF 定格出力電流の2倍以上

2. 異なる仕様での直列運転は可能ですが、負荷に流れる電流は定格出力電流の小さい方の定格出力電流以下にしてください。
3. 5V、12Vタイプは直列運転での使用はできません。

<±(プラス・マイナス)出力のつくり方>

・フローティング出力(1 次側回路と2 次側回路が分離されている)のため、2個の電源にて±出力を作ることができます。
±出力として使用する時は、下図のように同一シリーズ名の電源を接続してください(異なる出力容量、出力電圧の組み合わせは可能です。ただし、負荷に流せる電流は出力容量の小さい方の定格出力電流以下としてください)。

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・機種によっては、負荷がサーボモータ、オペアンプなど直列運転になる可能性がある場合に、電源投入時に起動不良が発生し、内部回路が破損する恐れがありますので、下図のようにバイパス用ダイオード(D1、D2)を接続してください。

S8VS ご使用の前に 34

・ダイオードの種類、耐圧、電流の目安は次の通りです。
  ・種類:ショットキーバリアダイオード
  ・耐圧(VRRM):電源の定格出力電圧の2倍以上
  ・順方向電流(IF):電源の定格出力電流の2倍以上

並列運転について

並列運転での使用はできません。

S8VS ご使用の前に 36

バックアップ運転について

・バックアップ運転は可能です。バックアップ運転とは出力電流は1台分で足りているが、故障等により1台がダウンしてももう1台の電源にて保護させる運転方法です。

S8VS ご使用の前に 37

 電源A、Bは同機種をご使用ください。

・負荷容量は、電源AまたはBどちらか1台で供給できるようにしてください。

・バックアップ運転の場合、電源の故障モードをバックアップする側の電源が影響を受けないようにするために、電源A・B共、上図のようにダイオードを必ず接続してください。
 ダイオードの種類、耐圧、電流の目安は次の通りです。
  ・種類:ショットキーバリアダイオード
  ・耐圧(VRRM):電源の定格出力電圧以上
  ・順方向電流(IF):電源の定格出力電流の2倍以上

・電源A、Bの出力電圧は、ダイオードD1、D2の順方向電圧(VF)の降下分だけ高く設定してください。
また、ダイオードは電源の出力電流(IOUT)×ダイオード順方向電圧(VF)の電力損失を生じますので、ダイオードの温度がカタログ値以下になるように必要な冷却を行ってください。

・負荷の電力とダイオードによる電力損失がありますので電源1台分の定格電力(定格出力電圧×定格出力電流)を超えないようにしてください。

出力電圧が出ない場合

過電流保護または、過電圧保護が機能している可能性があります。また、入力に雷サージなどの大きなサージ電圧が印加された場合は、内部保護回路が機能している可能性も考えられます。
以下の2点を確認後も出力電圧が出ない場合は、当社までお問い合わせください。

・過電流保護の確認方法
 負荷が過電流状態(短絡含む)になっていないかを(負荷線をはずして)確認してください。

・過電圧保護、内部保護の確認方法
 いったん入力電源をOFFし、3分以上放置後、入力電源を再投入してください。

入力投入時の音について

〈120、180、240、480W〉

高調波電流抑制回路を搭載しているため、入力投入時に音がすることがありますが、内部電圧が安定するまでの過渡的なものであり製品としては異常ありません。

無償保証期間と無償保証範囲

〔無償保証期間〕

納入品の保証期間は当社工場出荷後3年と致します。

〔無償保証範囲〕

次の範囲を使用条件とします。

1. 平均使用温度40℃以下(本体周囲温度)

2. 平均負荷率80%以下

3. 取りつけ方法:標準取りつけ

※ただし最大定格はディレーティング曲線の範囲内とします。

上記保証期間中に当社側の責により故障を生じた場合は、その商品の故障部分の交換または修理を、その商品のご購入あるいは納品場所において無償で行わさせていただきます。
ただし、次に該当する場合は、この保証の対象範囲から除外させていただきます。

(1)本カタログまたは別途取り交わした仕様書などにて確認された以外の、不適当な条件・環境・取り扱い並びに使用による場合。

(2)故障の原因が納入品以外の事由による場合。

(3)当社以外による分解・改造または修理による場合。

(4)商品本来の使い方以外の使用による場合。

(5)当社出荷当時の科学・技術の水準では予見できなかった事由による場合。

(6)その他、天災、災害など当社側の責ではない原因による場合。
なお、ここでいう保証は、納入品単体の保証を意味するもので、納入品の故障により誘発される損害はご容赦いただきます。

予防保全のための推奨交換時期と定期的な交換のお奨め

交換時期お知らせ機能がない機種(形S8VS-□□□□□A□以外)

予防保全のための推奨交換時期は商品の使用設置環境等に大きく影響されますが、交換時期お知らせ機能が搭載されていない機種においては、推奨交換時期は7年~10年(*)を目安にしてください。お客様での商品寿命を超えてのご使用による故障や事故などを防止するためにも、推奨交換時期内での早めの交換をお奨めいたします。ただし、推奨交換時期はあくまでご参考情報であり、商品の寿命を保証するものではありません。

商品には多くの電子部品が搭載されており、これらの部品全てが正常に動作することにより、本来の機能・性能を発揮することができます。しかし、アルミ電解コンデンサは稼動時の周囲温度の影響が大きく、周囲温度が10℃上昇すると寿命が1/2に短くなります(アレニウスの法則)。電解コンデンサが容量低下の寿命になると、製品の故障や事故につながる恐れがあります。そのため、一定期間を経過する毎に商品の交換を実施いただき、装置の故障や事故を出来る限り未然に防止するようお奨めします。

*定格入力電圧、負荷率50%以下、周囲温度40℃以下、標準取りつけ状態の場合です。

尚、当機種では上記の条件で期待寿命が10年以上となるように設計しています。