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カウンタ、カムポジショナ 使用上の注意


ここではカウンタとカムポジショナの使用上の注意を説明します。

関連情報

●入力の接続

  • カウンタの入力部は入力条件が“定格”として規定されています。入力用センサの“残留電圧”にご注意ください。

光電センサの例
〈形E3X-DA11-Sの場合〉

注. 残留電圧トランジスタがONした時に発生する“出力”と“0V”間の電圧(トランジスタ両端電圧とダイオードブリッジの両端電圧の合計)

近接スイッチの例
〈形E2E-X□Eの場合〉

プログラマブルコントローラの例
〈形CJ1W-OD211の場合〉

  • インバータ電流で形成された入力波形では、カウント入力を正しく受けつけない場合があります。

●電源について

  • 徐々に電圧を印加しますと、電源リセットされなかったり出力がONすることがあります。電源電圧はスイッチ、リレー等の接点を介して一気に印加してください。
  • 電源投入後50ms以内はカウント動作は不定となりますので、この時間後に信号を入力してください。詳細は各商品の掲載ページをご覧ください。
  • 電源の接続は、AC電源でご使用の場合は、極性に関係なく指定の2極端子に接続できますが、DC電源の場合は極性にご注意ください。
  • DC電源の場合、規定のリップル含有率としてください。
  • 電源端子間への外来インパルス電圧については、日本電気学会制定のインパルス電圧電流試験一般(JEC-210)に準じ、±(1.2×50)μsの標準波形で確認していますが、この値を超えるインパルス電圧が発生する場合は、サージアブソーバをご使用ください。
    また、電源重畳サージやノイズが加わった場合、内部素子の破壊や誤動作の原因となりますので、回路の波形を確認いただくと共にサージ吸収用素子のご使用をおすすめします。発生しているサージ・ノイズにより素子の効果が異なりますので、実機でご確認ください。
  • 電源OFF 時に残留電圧・誘導電圧が加わらないようにしてください。
  • 電源投入時に短時間ですが突入電流(「カウンタ 参考資料(突入電流一覧表)」参照)が流れ、電源の容量によってはカウンタが起動しないことがありますので、十分な容量の電源をご使用ください。

●制御出力

  • 制御出力接点の負荷電流は定格の適用負荷以下でご使用ください。定格以上の値で使用すると、接点は接点寿命が著しく短くなり、トランジスタの場合はトランジスタ破壊の原因になります。
  • 制御出力用接点の寿命は、開閉条件により大きく異なります。
    使用にあたっては、必ず実使用条件にて実機確認を行い性能上問題のない開閉回数にてご使用ください。性能の劣化した状態で引き続き使用されますと最終的には、回路間の絶縁不良や制御出力用リレー自体の焼損の原因となります。
  • 微小負荷開閉時には、各商品ごとに記載された最小適用負荷をご確認ください。

●取りつけについて

  • 取りつけ方向は特に制限はありませんが、できるだけ水平方向で確実に取りつけてください。

表面取りつけ

  • 形P2CF ソケットを使用して、カウンタを縦に並べてご使用の場合は、フックの可動部分を考慮して、ソケットの上、下に20mm ほど余裕をもたせてください。

埋込み取りつけ

  • 形Y92F-30埋込み取りつけ用アダプタを使用する場合、本体をパネル前面から角穴へ入れ、裏面からアダプタを挿入し、パネル面との隙間が少なくなるよう押し込んでください。さらにねじで固定してください。
  • 本体をタテ方向に連続取りつけをする場合、形Y92F-30の成形ばね部が左右になるように配置します。
  • 本体をヨコ方向に連続取りつけをする場合、形Y92F-30の成形ばね部が上下になるように配置します。

●取りはずしについて

  • 形Y92F-30埋込み取りつけの場合、アダプタのねじをゆるめてフックを上下に広げてアダプタをはずしてください。

●設定

キースイッチによる設定の際、爪や先端の鋭敏な工具を使用しないでください。爪や先端の鋭敏な工具などを用いますと、キーが破損する恐れがあります。

●その他

  • 制御盤に組み込まれた状態で、電気回路と非充電金属部間の耐電圧試験・インパルス電圧試験・絶縁抵抗測定などをする場合、
    @カウンタを回路から切り離してください。(ソケットをカウンタから引き抜く、配線をはずすなど)
    A端子部の全端子を短絡してください。(制御盤の一部の機械、部品に耐圧、絶縁不良が生じた場合のカウンタの内部回路の劣化破損の防止。)
  • 電子カウンタのプリセット値変更は常時読込み方式を採用しています(ただし、形H7AN-R□は、リセット時読込みも選択できます)。データの入力の変化があった場合に計数入力との一致が発生した場合には出力が出ますのでご注意ください。動作モードなどの機能設定の読込みについては個別ページを参照ください。
  • 端子ねじの締めつけの際には過度の締めつけをしないようにご注意ください。
  • 誘導負荷を開閉する場合、逆起電圧が発生します。そのため、カウンタと組み合わせて電磁リレーなどを開閉する場合には、カウンタの誤動作、破壊を防止するためにサージ吸収素子をつけてください。サージ吸収素子例として、直流回路ではダイオード、交流回路ではサージアブソーバなどがあります。

サージキラーの代表例

分類回路例適用特徴、その他素子の選び方の目安
ACDC
CR方式

*AC電圧で使用する場合
負荷のインピーダンスがCRの
インピーダンスより十分小さい
こと。接点が開路のとき、CR
を通して、誘導負荷に電流が
流れます。
C、Rの目安としては
 C:接点電流1Aに対し0.5〜1(μF)
 R:接点電圧1Vに対し0.5〜1(Ω)
です。ただし負荷の性質や特性のバ
ラツキなどにより異なります。Cは接
点開離時の放電抑制効果を受けもち、
Rは次回投入時の電流制限の役割
ということを考慮し、実験にてご確認
ください。
Cの耐電圧は一般に200〜300Vの
ものを使用してください。AC回路の
場合はAC用コンデンサ(極性なし)
をご使用ください。
ただし直流高電圧で接点間のアーク
の遮断能力が問題となる場合に、
負荷間より接点間にCRを接続した方
が効果的な場合がありますので実機
にてご確認ください。
負荷がリレー、ソレノイドなどの
場合は復帰時間が遅れます。
ダイオード
方式
×誘導負荷に貯えられた電磁
エネルギーを並列ダイオード
によって、電流の形で誘導負
荷へ流し、誘導負荷の抵抗分
でジュール熱として消費させ
ます。この方式はCR方式より
もさらに復帰時間が遅れます。
ダイオードは逆耐電圧が回路電圧の
10倍以上のもので順方向電流は負
荷電流以上のものをご使用ください。
電子回路では回路電圧がそれほど
高くない場合、電源電圧の2〜3倍程
度の逆耐電圧のものでも使用可能
です。
ダイオード
+
ツェナー
ダイオード
方式
×ダイオード方式では復帰時間
が遅れすぎる場合に使用する
と効果があります。
ツェナーダイオードのツェナー電圧は、
電源電圧程度のものを使用します。
バリスタ
方式
バリスタの定電圧特性を利用
して、接点間にあまり高い電
圧が加わらないようにする方
式です。この方法も復帰時間
が多少遅れます。電源電圧が
24〜48V時は負荷間に、
100V〜200V時は接点間の
それぞれに接続すると効果的
です。
バリスタのカット電圧Vcは下記の条
件内になるように選びます。交流で
は√2倍することが必要です。
 Vc>(電源電圧×1.5)
ただし、Vcを高く設定しすぎると高電
圧へのカットが働かなくなるため効果
が弱くなります。

なお、次のようなサージキラーの使い方は避けてください。

しゃ断時のアーク消弧には非常に
効果がありますが、接点の開路時
Cにエネルギーが蓄えられている
ため、接点の投入時に短絡電流が
流れるので、接点が溶着しやすい。
しゃ断時のアーク消弧には非常に
効果がありますが、接点の投入時
にCへの異常な充電電流が流れる
ので接点が溶着しやすい。

通常、直流誘導負荷は、抵抗負荷に比べ開閉が困難とされていますが、適切なサージキラーを用いると抵抗負荷と同程度まで性能が向上します。

  • 負荷の種類によって突入電流が異なり、接点の開閉ひん度・使用回数などに影響します。定格電流と共に突入電流を確認していただき、余裕を持った回路設計を行うことをおすすめします。
  • 電池交換時は配線をはずしてください。高電圧が印加された個所に触れて感電する恐れがあります。

●カウンタの異常診断

次のような使用方法の場合、各種異常の発生が考えられますので、適切な処理が必要です。※印は異常内容。( )内は対応例。

@同一電源線または近くに誘導負荷の大きなモータやソレノイドなどが配線・設置されていないか。

※入力信号が入っていないのに勝手に歩進する。
※カウンタの電源部が破裂し動作しなくなる。
(モータやソレノイドを離したり、電源にノイズフィルタを接続します。)

A同一電源線または付近で、接点開閉時アークの飛ぶ接点使用部品が使われていないか。

※入力信号が入っていないのに勝手に歩進する。
(アークが飛ばないようアークサプレッサを接続します。)

B入力機器に接触信頼性のよい接点が使われていない。

※接点がメイクしているのに歩進しない。
(接触信頼性のよい接点をもつリレーに交換してください。)

C入力信号線が必要以上に長く配線されていないか。

※電源線の影響を受け、勝手に歩進する。
(「カウンタ 共通の注意事項」の「●正しい入力信号処理について」をご参照ください。)
※残留電圧のため常に信号が入力された状態となり歩進しない。
(信号線を極力短くし、カウンタ入力のすぐ近くに小容量:約0.01〜0.1μF:のコンデンサを接続してください。)

D電源線が高圧線に近づいて配線されていないか。

※電圧線の影響を受け、勝手に歩進する。
(「カウンタ 共通の注意事項」の「●正しい入力信号処理について」をご参照ください。)

E電源電圧が徐々に印加されていないか。

※電源が印加されても表示がでたらめになる、正常動作しない。
(接点などにより、電圧を一気に印加してください。)

F水、油、塵埃のかかる場所、直射日光の当たる場所で使われていないか。

※長期使用後、設定値通りでカウントUPしなくなったり、まったく正常に動作しなくなる。ケースが変形してくる。
(硬質フロントカバーを取りつけると、防滴、防塵効果があります。水、油、塵埃がかからぬよう、また、直射日光をさえぎるようにしてください。)

G振動・衝撃の大きい場所、あるいは常時かかる場所で使われていないか。

※接点開離し、シーケンスに不具合を生じる。
※内蔵部品や構造部品にストレスがかかり動作しなくなる。
(振動源に防振ラバーを敷くなど振動を低減してください。また、振動源に直接取りつけないでください。)

H接点の計数入力なのに高速の計数速度で使用していないか。
※入力信号を余分に計数する。

(計数速度を低速:30Hzにする。)

Iカウンタ電源電圧を印加したままの状態で、入力機器(近接、光電センサなど)の電源のみをON/OFFすると、このON/OFF時に過度パルスが発生してカウンタに入力されることがあります。

Jトランジスタ信号による計数入力であっても、その入力速度が30Hz以下であれば、30Hzに最高計数速度を選定することにより耐ノイズ性が向上します。

Kリセット入力は、最高計数速度の選定、入力方式に関係なく、接点、トランジスタのいずれかで、20ms以上のリセット信号を与えれば確実にリセットができます。

*1. 波形割れ、接点バウンス等があっても、安定時間が20ms以上あれば可。
*2. リセット信号完了後、50ms経過してCP1、CP2入力可能となる。

L計数入力の最高計数速度の定格値は、最小信号幅の入力信号をメーク比(ON/OFF 比)1:1 で入力したときの応答速度です。
メーク比1:1以外の場合でも、最小信号幅はON幅、OFF幅ともに規定値以上必要としますので、メーク比1:1以外の入力に対しては、応答速度が遅くなります。最高計数速度以下の入力信号であっても、ON幅、OFF幅のどちらか一方が最小信号幅の規定値以下の場合、カウンタが応答しないことになります。

Mトランジスタ信号で方形波以外の波形、例えば正弦波、三角波、鋸歯状などで、計数入力する場合は、ON/OFFまたは「H」「L」の規定値の期間がそれぞれ最小信号幅以上となるようにしてください。


最終更新日:2012年05月21日