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フロートなしスイッチ 機種選定の目安


レベル機器、フロートなしスイッチは、電極に液体が接触することで、そこに流れる電流によって液体レベルを検知スイッチです。ここではレベル機器、フロートなしスイッチの機種選定の目安を解説します。

関連情報

分類〈ご参考用〉

●液体による分類例

液体電極電極保持器リレー本体(ユニット)
酸・アルカリ〈付表4〉電極材の耐食性より選択
(セパレータを使わない)
形BS-1T中の電極は〈付表4〉による。
1極ずつ離して絶縁をとる。
低感度用形61F-□□ND(形61F-
11NDまたは相当品、ただし配線距離
によって遠距離用形61F-11NLを使用)
ボイラーSUS316
(錆缶材使用のためアルカリ性の
水となる)
形BS-1(温度、圧力がかかる)標準形61F-□□
水道水SUS304、SUS316形PS、形BF 他特に指定はない。標準形61F-□□、距離の長いときは
遠距離用形61F-□□L
純水
(イオン交換水)
チタン(純水の純度を保つ)形BS-1T TITANIUM導電率によって高感度
形61F-□□NH(形61F-11NH)
超高感度形61F-UHS
あわ(検知する)SUS304、SUS316、チタン
(セパレータは使わない)
形PS、形BF高感度 形61F-GP-NH程度
あわ
(検知しない)
同上(セパレータは使わない)同上低感度 形61F-□□ND
汚水SUS304(塩素分があまりない)
(セパレータは使わない)
形BF-1 1極ずつ離して使う低感度 形61F-□□ND
油のまじった水SUS304形PS、形BF 防油対策にパイプ使用標準 形61F-□□
蒸気SUS316形BS-1、形BF-1 1極ずつ離して使う
圧力があれば形BS-1
標準 形61F-□□

●電極部取りつけによる分類例

用途電極電極保持器
取りつけ場所のせまいところ形F03-05 電極帯形PS-□S
雨水を防ぎたいSUS304、SUS316形PS+保護カバー形F03-11+取りつけ枠
形F03-12
汚水など物(衣類)がからむところSUS304形BF-1 電極保持器間の距離を離す
汚水、雑排、脂肪の玉ができるところSUS304または316同上
高架水槽SUS304または316形PS
受水槽SUS304または316、形F03-05 電極帯、
形PH 水中電極
形PS
下水、排水(マンホール)SUS304、SUS316形PS(油のたまるところはパイプに入れる、
例:地下、工場ピット)
汚水槽(水洗関係)SUS304形BF-1
深いところ、井戸など形F03-05 電極帯、形PH 水中電極形PS
氷の張るところ形F03-05 電極帯、形PH 水中電極形PS
高温の場合(温水器)SUS31650℃以下 形BS-1S2
250℃以上 なし(ユーザで製作してください)
形61F本体選定の目安

●固有抵抗と機種選定の目安

一般用で制御可能な液体の固有抵抗は、形PS-3S電極保持器を用いて浸水長30mm以下で使用する場合30kΩ・cmが限界です。これ以上に固有抵抗の高い液体には高感度用(Hタイプ)をご使用ください。(注)
右記の〈付表1〉、〈付表2〉、〈付表3〉に水と代表的な液体の固有抵抗値を列挙しましたので仕様選択の目安にしてください。水位の制御対象の水の種類と関連づけて機種選定の参考にしてください。

注1. 高感度タイプは、水質によっては復帰不良になることがあるため、必ずしも一般用や低感度用をカバーできるとは限りません。最適の機種を選定ください。
注2. 高感度用 形61F-□Hの場合
   高感度用は回路構成上、「先動作方式」となっています。電源電圧の印加によって内蔵リレーが一旦a接点側に動作し、E1〜E3間電極が導通状態になったとき
   にb接点側に復帰します。高感度以外の他のタイプとは逆の動作ですから電源を印加しただけで内蔵リレーが動作しても異常動作ではありません。
   (形61F-□NHの場合は順動作方式です)

〈お願い〉超高感度可変式 形61F-HSLの場合

電極回路が直流のため、電蝕による不具合が起きることがありますので、電極間に常時電流が流れるような使い方はしないでください。

〈付表1〉 水の固有抵抗(一般的な目安)

種類固有抵抗
水道水5〜10kΩ・cm
井戸水2〜5kΩ・cm
川水5〜15kΩ・cm
雨水15〜25kΩ・cm
海水0.03kΩ・cm
下水0.5〜2kΩ・cm
蒸留水250〜300kΩ・cm以上

〈付表2〉 用途別検出可能な固有抵抗範囲(目安)

種類固有抵抗範囲(推奨値)
長距離用(4km)〜5kΩ・cm
長距離用(2km)〜10kΩ・cm
低感度用〜10kΩ・cm
2線式用〜10kΩ・cm
一般用10〜30kΩ・cm
高温用10〜30kΩ・cm
高感度用(コンパクト・プラグインタイプ)30〜200kΩ・cm
高感度用(ベースタイプ)30〜300kΩ・cm
超高感度用100〜10MΩ・cm

注. 制御可能な液体の固有抵抗範囲は形PS-3Sを使用して浸水長30mm以下で使用する場合です。

●導電率(コンダクタンス)

電気の流れやすさの尺度としての導電率と抵抗との関係は次式のとおりです。

この関係を用いて〈付表1〉を(固有)コンダクタンスで示すと〈付表1A〉のようになります。

〈付表1A〉 水の(固有)コンダクタンス(目安)

種類(固有)コンダクタンス
水道水100〜200μS/cm
井戸水200〜500μS/cm
川水67〜200μS/cm
雨水40〜67μS/cm
海水33,300μS/cm
下水500〜2,000μS/cm
蒸留水3.3〜4μS/cm以下

〈付表3〉各種液体の固有抵抗

種類温度(℃)濃度(%)固有抵抗(Ω・cm)
ビール(A社)
ポートワイン(K社)
ウイスキー(T社)
日本酒(K社1級)
12
12
12
12



830.0
966.0
14,608.0
1,743.0
硝酸銀 AgNO3185.0
60.0
39.5
4.8
水酸化バリウム Ba(OH)2181.25
2.5
40.0
20.9
塩化カルシウム CaCl2185.0
20.0
35.0
15.6
5.8
7.3
塩化カドミウム CdCl2181.0
20.0
50.0
181.0
33.5
73.0
硫酸カドミウム CdSO4181.0
5.0
35.0
240.0
68.5
23.8
硝酸 HNO318
15
15
5.0
31.0
62.0
3.9
1.3
2.0
リン酸 H3PO41510.0
60.0
87.0
17.7
5.5
14.1
硫酸 H2SO4185.0
30.0
97.0
99.4
4.8
1.4
12.5
117.6
臭化カリウム(ブロムカリ) KBr155.0
36.0
14.5
2.9
塩化カリウム KCl185.0
21.0
14.5
3.6
塩素酸カリウム KClO3155.027.2
シアンカリウム KCN153.25
6.5
19.0
9.8
炭酸カリウム K2CO3155.0
30.0
50.0
17.8
4.5
6.8
フッ化カリウム KF185.0
40.0
15.3
4.0
ヨードカリウム Kl185.0
55.0
31.4
2.4
硝酸カリウム KNO3185.0
22.0
22.1
6.2
苛性カリウム KOH154.2
33.6
42.0
6.8
1.9
2.4
硫化カリウム K2S183.18
29.97
47.26
11.8
2.2
3.9
硫酸銅 CuSO4182.5
17.5
92.6
21.8
硫酸第1鉄 FeSO4182.5
17.5
65.0
21.7
臭化水素 HBr155.0
15.0
5.2
2.0
塩酸 HCI155.0
20.0
40.0
2.5
1.3
1.9
フッ化水素 HF180.004
0.015
0.242
298.0
4,000.0
2,000.0
275.0
2.9
塩化第2水銀 HgCl2180.229
5.08
22,727.0
2,375.0
ヨウ化水素 Hl155.07.5
硫酸カリウム K2SO4185.0
10.0
21.8
11.6
食塩 NaCl185.0
25.0
14.9
5.6
炭酸ソーダ Na2CO3185.0
15.0
22.2
12.0
ヨウ化ナトリウム Nal185.0
40.0
33.6
4.7
硝酸ソーダ NaNO3185.0
30.0
22.9
6.2
苛性ソーダ NaOH152.5
20.0
42.0
9.2
2.9
8.4
硫酸ナトリウム Na2SO4185.0
15.0
24.4
11.3
アンモニア NH3150.1
4.01
3.05
3,984.0
913.0
5,181.0
塩化アンモニウム NH4CI185.0
25.0
50.5
2.5
硝酸アンモニウム NH4NO3155.0
50.0
16.9
2.7
硫酸アンモニウム(NH4)2SO4155.0
31.0
18.1
4.3
塩化亜鉛 ZnCl2152.5
30.0
60.0
36.2
10.8
27.1
硫酸亜鉛 ZnSO4185.0
30.0
52.4
22.5
耐食性から電極材の選定

電極を長時間使用のため、〈付表4〉を参考に最適の材質をご選定ください。

〈付表4〉各種液体−電極材の耐食性

水溶液電極材
種類濃度(%)温度(℃)SUS304SUS316チタンHAS BHAS C
亜硫酸 H2SO3630ECABB
硫酸 H2SO4130AAAAA
1BPEDEBC
330BAAAA
3BPEEECC
530DBDBA
5BPEEEDD
1030ECEAA
10BPEEDCE
2030EECCB
20BPEEDDE
4030EEDBB
40BPEEDEE
6030EEDBC
60BPEEDCD
7030EEDBB
70BPEEDCD
8030EEDBB
80BPEEDDD
9030EEDBB
90BPEEDDD
9530EDDBB
95BPEEDDD
塩酸 HCI130EDBBA
1BPEEEDC
330EEBBA
3BPEEEDC
530EECCA
5BPEEEED
1030EEECC
10BPEEEEE
1530EEECC
15BPEEEEE
2030EEECD
20BPEEEEE
3730EEECE
37BPEEEEE
クロム酸 CrO310BPDCABC
2030CBABB
36.590EECCC
硝酸 HNO31030BAADA
10BPBBBDC
20290BBCDD
65175CCBEE
6830CCADD
68BPDDBEE
9080EEAEE
フッ化水素 HF530EEDDC
10030EDCCC
リン酸 H3PO410〜85RTBBCBC
酢酸 CH3COOH5〜50RTAAAAA
100RTAAAAA
100BPCBAAA
ギ酸 H・COOHBPDDDAA
アセトン CH3・CO・CH3RTBBAAA
ミョウバンRTEEDBB
硫酸アルミニウム50BPDCBCA
塩化アンモニウム NH4CI5BPDDABB
硝酸アンモニウム NH4NO3BPAAABB
硫酸アンモニウム (NH42SO45RTEDBBC
10BPEEBBC
アンモニア NH3100100CCABB
10BPCBBBC
2860CBABB
苛性カリ KOH25BPBACBC
苛性ソーダ NaOH3060AABAB
5065BACAC
炭酸ソーダ Na2CO325BPBBBBB
炭酸カリウム K2CO320BPBBBBB
塩化亜鉛 ZnCl250150DCBBC
塩化カルシウム CaCl225BPCCAAA
塩化ナトリウム NaCl25BPCBABB
塩化第2鉄30RTEEAEB
塩化第2銅30RTEEAEB
海水RTCCABA
過酸化水素 H2O210RTBBBBB
亜硫酸ソーダ10RTBBABB
クエン酸RTBACAA
蓚酸 CO2H・CO2HRTBADBB
次亜塩素酸ナトリウム10RTEDACC
重クロム酸カリウム10BPCBABC
塩化マグネシウム30RTCBAAA
硫酸マグネシウム10RTBBAAA

注1. RT :室温
   BP :沸点
注2. A:耐食性十分
   B:耐食性あり、浸食率は0.8mm/年以下
   C:耐食性劣る、浸食率は1.8mm/年以下
   D:浸食率大きく、使用不可
   E:耐食性なく、使用不可
注3. 耐食性については、上表を参考にして電極棒を選定しますが、耐食性十分または耐食性ありの場合でもまったく浸食させないということではありません。
   1ヶ月に1度は定期点検を実施し、浸食状況が確認されたら、早めに電極棒を交換してください。

〔参考〕

水槽に露出する電極保持器の電極材についても耐食性を考慮する必要があります。電極保持器の選定に当ってはこの点をご配慮ください。