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ソリッドステート・リレー 概要


ソリッドステート・リレーは、半導体を使った無接点リレーで、高速高頻度動作が可能です。ここではソリッドステート・リレーの概要を解説します。

関連情報


ソリッドステート・リレー(SSR)とは

ソリッドステート・リレー(SSR:Solid State Relay)とは、可動接点部分がないリレー(無接点リレー)のことです。
動作的には有接点リレーと変わるところはありませんが、サイリスタ、トライアック、ダイオード、トランジスタなど、半導体スイッチング素子を使用したリレーを言います。

構造と動作原理

ソリッドステート・リレー(SSR)は、電子回路で信号を伝えます。

1.入力機器(スイッチ)をオンにする。

2.入力回路に電流が流れる事で、フォトカプラが動作し、出力回路のトリガ回路に電気信号を伝える。

3. 出力回路の開閉素子がオンする。

4.開閉素子がオンする事で、負荷電流が流れランプが点灯する。

5. 入力機器(スイッチ)をオフにする。

6.フォトカプラがオフするため、出力回路のトリガ回路がオフするため、開閉素子がオフする。

7.開閉素子がオフするため、ランプが消灯する。

特長

ソリッドステート・リレー(SSR)は半導体スイッチング素子を利用したリレーで、フォトカプラと呼ばれる光半導体を用いて、入出力間を絶縁しています。
フォトカプラは絶縁された空間を光の信号で伝達を行うので、絶縁性もよく、伝達速度も速いのが特長です。
また、ソリッドステート・リレー(SSR)は接点のない電子部品で作られているため、有接点にはない多くの特長を持っています。
最大の特長は「有接点リレーのような開閉による接点の消耗がない」ことです。

有接点リレー(一般リレー)

電磁リレーの例
コイルに印加電圧を印加することで、電磁力を発生させ、可動鉄片を動かします。これに連動させて接点を切り替えます。

無接点リレー(ソリッドステート・リレー:SSR)

交流負荷開閉の代表的な例

一般リレーソリッドステート・リレー(SSR)
特長小型
同じ負荷容量を制御する場合に、ソリッドステート・
リレー(SSR)と比べて小型

多極タイプを小型で実現
など
高速・高頻度開閉に対応
開閉回数の制限なし
半導体によって構成されているため、開閉による
金属摩耗がない

ゼロクロス機能
動作音がしない
など
注意点開閉回数の制限あり
開閉による接点消耗があるため
など
放熱対策が必要
電磁リレー(一般リレー)と比べ半導体のロスに
よる自己発熱が大きいため
など
選定ポイント電気的耐久性曲線
例) 形MY2の場合(参考)
ディレーティング曲線
分類

オムロンでは取り扱うソリッド・ステートリレー(SSR)を、形状によって次のように分類しています。

形状負荷
電流
ポイント代表的なリレー
放熱器
一体型
~150A放熱器(ヒートシンク)一体型でスリム形状を実現
します。主に、制御盤に取りつけ使用します。
形G3PJ、形G3PA、
形G3PE、形G3PHなど
放熱器別
取付型
~90A放熱器(ヒートシンク)を別取付にすることで、ご
使用される機器の筐体に合わせた、放熱器の選
定がお客様で可能になります。主に、機器へ組
み込み使用します。
形G3NA、形G3NE など
リレー
同一形状
~5A
(10A)
プラグインリレーと同一形状であり、ソケットの共
用が可能です。主に、制御盤に組み込まれ、プ
ログラマブルコントローラ等のI/O用途で使用しま
す。
形G3F(D)、形G3H(D)、
形G3R-I/O、形G3RZ、
形G3TAなど
プリント
基板
実装型
~5Aプリント基板実装用の端子構造を備えたソリッド
ステート・リレー(SSR)です。
主に、信号の開閉・接続に使用するMOS FETリ
レーもラインナップしています。
形G3MC、形G3M、
形G3S、形G3DZなど

* MOS FETリレーは制御回路が従来のソリッドステート・リレー(SSR)と異なります。
  MOS FETリレーの構造・用語解説等は、「参考資料」の「MOS FETリレーについて」をご覧ください。

制御方式

ON/OFF制御

ON/OFF制御は温度調節器の電圧出力信号を受け、ソリッドステート・リレー(SSR)をON/OFFすることでヒータをON/OFFする制御です。電磁リレーでも同様の制御は可能ですが、数秒間隔でON/OFFする制御で数年間使用する場合は、ソリッドステート・リレー(SSR)が必要になります。

ローコスト・ノイズレスでメンテナンスフリーを実現。

位相制御(単相タイプの場合)

位相制御は温度調節器の電流出力4~20mAなどのアナログ信号を受け半サイクルごとに出力量を変化させる制御です。高精度な温度制御が可能であり、半導体製造装置に多く使われています。

精密な温度制御が可能。
ヒータの高耐久性化を実現。

最適サイクル制御

最適サイクル制御の基本原理は、半サイクルごとにON/OFFを決定するゼロクロス制御です。出力の時間平均が正確に指令値に一致するような波形が出力されます。
ゼロクロス機能(ゼロクロス精度)自体は従来のゼロクロス制御と同じですが、従来のゼロクロス制御が制御周期の中の一定時間連続してONするのに対し、半サイクルごとにON/OFFが切り替えられるので出力精度が向上できます。

通信による多点のヒータコントロールが可能。
ノイズレスで高速応答可能。

サイクル制御

サイクル制御(形G32A-EA)は0.2秒(固定)を制御周期とし、0.2秒間をON/OFFさせることで出力電力を制御する方式です。温度調節器の電流出力4~20mAなどを受けて制御します。

ノイズレスで高速応答可能。

サイクル制御での注意点

サイクル制御を行うと1秒間に5回(制御周期0.2sのため)突入電流が流れる事になります。
トランス負荷は突入電流が非常に大きいので(定常電流の約10倍)、

  1. ソリッドステート・リレー(SSR)の定格に余裕がないと、ソリッドステート・リレー(SSR)の破壊を招く
  2. 負荷回路上のブレーカのトリップが生じる

という現象が起こる可能性があります。よって、サイクル制御でのトランス一次側の電力制御はできません。


最終更新日:2017年05月08日